ボランティア活動を支え、自らボランティアになる『世田谷ボランティア協会をささえる会』 みなさんが今手にしている「セボネ」は、世田谷発のボランティア活動を地域に伝える情報誌。「セボネ」は区のさまざまな施設に置かれていると同時に、「『社会福祉法人世田谷ボランティア協会』をささえる会(以下、ささえる会)」の会員にも郵送しています。ボランティア市民活動推進事業や福祉事業を展開している世田谷ボランティア協会を、長年ささえてくださっている方々です。いまさらという感もありますが、「ささえる会」とは何なのか、あらためてご紹介します。
◆何を、ささえる? 世田谷ボランティア協会(以下、ボランティア協会)は、世田谷にボランティア活動の芽を育て、広げ、深め、高めることを目的に、世田谷の「草の根」市民と、世田谷区がパートナーシップを組んで1981年に誕生しました。設立の当初、協会が展開する市民活動をささえ、ボランティア活動へといざなう窓口として設けられたのが「ささえる会」でした。1996年には、協会が社会福祉法人となり、理事会、評議員会が運営主体となるなど、組織的に変化はありましたが、「ささえる会」は、その後も続いています。
ボランティア活動の入り口はさまざま。手足を動かすだけでなく「ささえる会」の会員になって会費を納めて資金面から支える、というのもひとつのボランティア活動です。支える対象はボランティア協会が行っている事業で、大きく分けてボランティア・市民活動推進と福祉分野の2つです。
福祉事業は高次脳機能障がい者の生活をささえるケアセンター「ふらっと」「with」を主な拠点として行われています。ボランティア・市民活動推進事業はボランティアセンター事業、ボランティアビューロー事業(梅丘、代田、玉川の3か所)、チャイルドライン事業に分かれます。センターの事業は、ボランティア相談、ボランティア学習、災害ボランティアセンター、情報発信などさまざまな方面に及びます。詳しい事業内容については、ぜひ年次報告書などをお読みいただき、ご理解いただきたいと思います。
「ささえる会」では、年会費の他に、寄付者がそれぞれ「ささえたい」と思う事業を特定する寄付を募っています。すでに行われているのが「せたがやチャイルドライン応援団」。電話を通じて子どもの声に寄り添う「チャイルドライン」は、全国に先駆けて17年前に世田谷で始まり、ボランティア協会の主催事業に位置づけられています。毎年夏休み明けのキャンペーンの時には重点的に寄付を呼びかけ、「誰かに聴いて欲しい」と思う子どものさびしい、つらい気持ちを間接的に支えています。今後は、災害ボランティアセンター、地域に根ざすビューロー活動など、募金者が支援したいと思う特性のある活動に特化した募金活動も進めていく予定です。
◆人と人をつなぐ交流プログラム 「ささえる会」は、会長、副会長以下、10人あまりの世話人で構成される世話人会が中心となって、会員だけでなく、一般の方々が気軽に参加できる交流イベントを年に数回開催しています。「ボランティアをする人たちが親しくなってほしい」これは協会の理事長を長年つとめ、「ささえる会」の会長でもあった故牟田悌三さんがいつも口にしていたこと。具体的なプログラムがきっかけとなって、それが人と人をつなぎ、ボランティア活動への入り口になればと、機会あるごとに参加を呼びかけていますが、まだまだ広くは知られていないので改めてご紹介します。
◆「みどり企画」で地域がつながる 「みどり企画」とは計画当初の呼び名で、今運営されている農園はその名も「ボランタリー・ファーム&ガーデン」。下馬1丁目の空き地がみごとに緑あふれる農園に変身しました。7年前に開墾した時は、石ころだらけの固い土。それが今では季節ごとの花やハーブが咲き乱れ、パーゴラまである憩いの場となっているのです。

季節の花に囲まれながら、パーゴラの下で舌鼓
ささえる会の世話人を引き受けた時から、「みどり企画」構想をあたためていた島村雅之さんは、この場所が地域との縁をつくっている、と感慨深げです。
「畑の作業をしていると、通りかかった近所の方が声をかけてきます。『鉢植えの花を買ったけれどうまく育たない、どうしたらいいか』という質問から『作業を手伝いたい』という声まで。水場がなかったので、ご近所から井戸水を提供してもらいました。そんなふうにして、近所の人たちが関わりだし、ボランティア協会を知り、年に2〜3人が会員になってくれます。いっしょに作業することで、ご近所が本当に近くなります」

子どもたちに収穫の仕方を教える島村さん
ここで収穫した野菜がボランティア協会のさまざまな行事の際の料理に使われたり、近くの保育園の子どもたちがお芋掘りにやってきたりしました。種から、ボランティア交流へ。それはひとつの「ボランティア・ストーリー」です。「のざわテットーひろば」からは、少しの空き地を畑にしたいけれど、ぜひ指南してください、というリクエストもありました。こうして「ボランタリー・ファーム」の支部がいろんなところにできるといいですね。
毎年11月には『収穫祭』を催し、収穫物で料理をし、近所の方々とともに分かち合います。世田谷区にたくさんある「空き地」をこんなふうに利用し、地域の活性化に活かせたらいい。そのためのパイロット・プロジェクトになりうる「ボランタリー・ファーム」です。今年1月には区の協力で、手掘りの井戸づくりを行いました。岩盤に突き当たり、水脈にたどりつけなかったので今後を検討中です。
◆きっかけは歌声、干し柿 人が人を誘う 「ボラセン歌声ひろば」の企画は、世話人でもあり、下北沢や経堂ですでに地域の「うたごえサロン」を実施してきている小川圭一さんからの提案でした。毎月第3水曜日の10時半から12時に開催しています、季節にちなむ歌、唱歌、童謡と懐かしいメロディにのせて、ご近所さんが集い歌います。参加した人がお友達を誘い、楽しさにつられて参加者はどんどん増え、毎回30〜40人を数えます。「ささえる会」の会長、法政大学名誉教授の永井憲一さんも常連。「人が人を誘い、参加者が増えます。そうして協会のこと、活動内容を知るようになります。参加者の多くは高齢者。もちろんボランティア活動もまだできますが、これから自身がどんな「ヘルプ」が必要になるかわかりません。そんな時にボランティアセンターを身近に感じ、利用するきっかけになればいいですね」と話します。

小川さんの美声とともに合唱。声を出すと元気も出ます
11月の「干し柿づくり」も恒例になりました。山陰からブランド柿「西条柿」を送ってもらい、まず柿をつるす縄を綯うことから始める本格派。この企画の言い出しっぺであり、ボランティア協会の副理事長でもある横山康博さんが奥義を伝えます。縄綯いはやってみるととてつもなく面白く、参加した子どもたちも必死です。ボランティアセンターの入り口に足場を組み、そこに5個ずつ柿をはめ込んだ縄が吊るされ、壮観です。1ヶ月後の「大忘年会」が、吊るし柿解禁の日です。

教えあいながら縄をなう

ボラセン風物詩の干し柿風景
12月始めの土曜日の「大忘年会」には、ささえる会のメンバーだけでなく、ボランティアセンターを利用するたくさんの人たちの交流の場にしたい、というのが「ささえる会」の希望です。
◆いつでもおいしいものがあって 人が集う もうひとつの定例イベントは、「ワインと映画の集い」。オススメのドキュメンタリー映画を観て、足利にある知的障がい者の支援施設「こころみ学園」でつくられたワインと手づくり料理を楽しむ会です。映画の監督を囲みながら、テーブルを共にした参加者たちが知り合う機会になっています。

おいしいものを囲めば笑顔がこぼれる
「ささえる会」のイベントには、おいしい料理がつきもの。時には「ボランタリー・ファーム」で収穫した野菜が並びます。「同じ釜の飯」をともにすることから、人がつながり、ボランティアへの道が開ける、というわけです。ボランティア協会の事業をささえながら、お互いが知り合い、ボランティア活動のきっかけを得る・・・、そんな「ささえる会」に加わり、参加していただけたらうれしいです。
(寄稿/ささえる会世話人 星野弥生)
●世田谷ボランティア協会をささえる会

5712‐5101
https://blog.canpan.info/sasaerukai/「みどり企画」は毎週土曜日10〜11時に、ささえる会会員が作業をしています。会員募集中!
「ボラセン歌声ひろば」次回は5/20(水)10時半〜12時 どなたでも参加できます(参加費300円)
世田谷のボランティア活動を育てるために、「ささえる会」の会員になりませんか?
年会費 個人会員2,000円、団体会員5,000円(毎月セボネが届きます)
郵便振替00180-2-46475「社会福祉法人世田谷ボランティア協会」をささえる会