CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

SELP事務局NEWS

日本セルプセンター事務局の最新ニュースをテーマ別にお届けします。日々動いている活動内容を、リアルタイムでご紹介していきます。


デザイン支援の失敗事例2 [2010年03月09日(Tue)]
またまた悲しいご報告です。昨日のこがね園に引き続き、社会就労センターあかつきにおいても、今回のデザイン支援活動は終了することになりました。調査段階の報告にも記載しておりますが、この施設は施設長の息子さんが経営するうどんチェーンの完全下請けとして365日フル稼働で、美味しいうどんを製造している施設です。そのうどんの美味しさたるや、「岡山県の美味しいうどん店ベストスリー」に選ばれたほど。現在でも地方の施設にしては高い工賃を支払えているこの施設ですが、半生うどん等を作り出すことによってさらに販路拡大を狙っていきたいということが募集段階で語られておりました。

しかし現地調査してみますと、冷凍うどんという構想はまだまだ企画段階であり、そのためのパッケージを作るわけにはいきません。かといって他の自主製品も、うどんほど力を入れた製品が見あたらず、どのようにデザイン支援活動をおこなうべきか、非常に悩みました。結論として考えたのは、「将来、冷凍うどんをつくってネット等で大々的に販売する時を想定した施設の基本デザイン」ということです。いわば、施設のVI活動とでもいいましょうか。法人マークや製品マークを整備し、その基本的使い方を用意しておくことによって、今後のデザイン展開の参考にしてもらうということです。以下が、提案した内容です。

これは、法人マークと製品マーク。社会福祉法人瀬戸内会は、「せとないかい」とも読めるほど、瀬戸内海の海に面した絶好のロケーションが特色です。隣接した海には、竿をたらせば誰でも魚が釣れるといわれるほど豊富な海の幸に恵まれています。このことをアピールすることは非常に大切と考え、海をイメージした法人マークを作りました。
次にメバルマークです。施設がある岡山県の玉野市の市魚が、メバルなのです。玉野市唯一の授産施設として、市魚をキャラクターとして製品を作り出せば、市内の各所で販売先が増えることは間違いありません。その意味で、どんな製品にも使えそうなメバルキャラクターを用意いたしました。



上記は、そんな考えを元にしたさまざまなアプリケーション展開です。名刺や封筒、施設のバス等にマークを積極的に使っていくことで、もっと地元に社会就労センターあかつきという施設の存在を知ってもらおうという狙いがこめられています。製品に関しては、あくまで試作としてこんな展開が考えられる程度の提案にとどめておきました。

今回のデザイン支援活動が失敗に終わったのは、結局のところ「瀬戸内会として、年度内に何らかの形で製品化することは不可能」という施設側の理由によるものです。もともと今回の応募要項の中に「実施報告」として、選考された施設はデザイン提案によって作った新パッケージの効果や売上推移、施設内外の意見集約を報告する義務が謳われているため、年度内になんらかの成果を出せない施設に対しては、大変恐縮ながら「提案書の提出をもって、支援活動は中止」との判断をせざるを得ませんでした。

幸い、「単にパッケージの提案だけでなく、さまざまな提案(施設のシンボルマーク等)を具体的におこなっていただいたおかげで、職員間に共通のイメージが持てました」と実施アンケートに記載していただきました。提案された内容が、少しでも施設の今後にお役に立てれば幸いだと思いました。なかなかうまくいきませんね。しかしまあ、これもまた施設の実態を良く表している事例と言えるかもしれません。