CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

SELP事務局NEWS

日本セルプセンター事務局の最新ニュースをテーマ別にお届けします。日々動いている活動内容を、リアルタイムでご紹介していきます。


キャラクターの意味 [2010年03月04日(Thu)]
3月4日(木)、広島県のもみじ作業所にデザイン支援活動の再打ち合わせに行ってきました。前回提案したデザインについての現場の意見を収集し、最終的なデザインに仕上げるための打ち合わせです。基本的には提案させていただいた、もともと施設が使っていた「もみじちゃんキャラクター(はらみちを画)」を中心に展開するという案で了承されました。「ちょっと地味なイラストでは?」「この際、もっと目立つイラストに変えた方が良いのでは?」という意見もありました。しかし、大変僭越ながら今回のデザイン支援活動の最重要ポイントである「デザインの意味」を考えた場合に、どうしてもこれだけは譲るわけにはいかなかったのでございます。これが現在使っているもみじちゃんのキャラクターです。



この前も書きましたが、このイラストはもみじ作業所がオープンしたときに公募で選ばれた作品です。なんと作者は、広島県在住のあの高名な画家・はらみちを氏。美術館も建ってる凄い人ですよ。福祉関係者なら、日本障害者協議会による「障害者の日休日設定化運動」のシンボルマーク「クッピー」の作者と言えば、おわかりかしら。ちょっとレトロな雰囲気を呈したイラストだけど、それがまたかえって手作り感を表現した素晴らしいシンボルになっていると思います。

ところがかわいそうなことにこの「もみじちゃん」。現場の若い職員たちにはあまり好評でないようで、「地味だから、今風のデザインにこの際だから変えちゃえば?」という意見が出てきていたわけです。でも調査した結果、私としてはこのキャラクターを捨てるには実にもったいない。逆にもっと前面に出すべきだという提案をさせていただきました。問題だったのはキャラクターではなく、その使い方にあったと思うからです。たとえば、色使いをこんな風にするだけで「もみじちゃん」は今風のキャラクターに生まれ変わります。



この考え方を了承してもらったので(多少、強引に?)、今後はこのキャラを前面に打ち出したデザイン展開を考えます。そしてもう一つ。大切なのは、「もみじちゃん」というキャラクターが持つ意味です。「もみじちゃんって、何の意味?」と問われたときに、職員たちがきちんと答えられなければなりません。これが実は、CI戦略を展開する上で最も大切なことなのですが。
私が考えたキャラクターストーリーは、以下の通りです。

「紅葉シーズンのもみじの葉には、さまざまな色があります。黄色。赤。茶色。緑。一枚一枚はまったく別々の色合いですが、それが重なり合うことで素晴らしいグラデーションを作りだし、人々を魅了しているのです。もみじ作業所も同じです。働く仲間たちは、障害がある人。ない人。ちよっぴり話すのが苦手な人。同じ行動を繰り返すのが得意な人。いろんな人が働いています。そんなバラエティ豊かな仲間たちを表す象徴として、もみじちゃんというキャラクターが作られました。いわば、もみじちゃんは、もみじ作業所で働く私たち一人ひとりの分身です。いろんな人が働いています。いろんな仕事をしています。いろんなクッキーの味があります。どうぞ、紅葉のもみじの美しさを愛するように、もみじ作業所を応援してください」

いかがでしょうか? 今後は、キャラクターマークの入った名刺を持って、職員たちが上記のような話をしていただくことになります。これこそが、今回のデザイン支援活動で実施してもらいたかった最大のポイントです。デザインとは、単に綺麗なパッケージを作ることではありません。自分たちがおこなっている活動を人によりよく伝えるためのツールに過ぎないのです。