「もっと知りたい!羊水のお話し」シャボン玉フォーラム [2011年06月13日(Mon)]
第7分科会は、「もっと知りたい!羊水のお話し」と題して、基調講演をされた池川 明先生のお話をうかがいました。産婦人科医をされている池川先生は、分娩に立ち会う際にいろいろな経験をされています。
先生はある時、出産時に羊水と胎盤からシャンプーの香りがしたという体験を話され、妊婦さんに聞いてみると、10種類もの合成界面活性剤の入った有名な会社のシャンプーで、朝晩、シャンプーをしていたそうです。香り以外にもさまざまな化学物質が赤ちゃんのいる子宮に届いているのではないか、と話されました。また、先生が医師となった頃、知り合いの助産師さんが辞めることになり、先生が理由を聞くと、「今まで素手で分娩を手伝ってきたが、最近は(20年以上前の当時)羊水が汚れていて、とても素手で子どもを取り上げることができないから」と話されたそうです。おかあさんの食生活や生活習慣、そしてさまざまに存在する化学物質が、胎児の回りの羊水に影響を与え、居心地を悪くしているとのこと。1000件以上もの出産経験のある医師から、汚れている羊水なんて出会ったことが無いと反論があったそうですが、先生は羊水そのものがすでに汚れている状態の方ばかりだったら、それが当たり前とされてしまって、異常とは気付かないことも考えられる、とも話されました。 現代では、水や空気などから、人や生物の体内に全く化学物質が入っていないとは言い切れない。それだったら、早いうちにそれらを体外に出してしまった方がいい。繊維の多い食事をとり、ストレスを溜めない生活をしましょう、と。ストレスが溜まると体内では遺伝子を傷つける活性酸素が発生するので、それが胎児にも影響する。心配ごとや悩みを小さくしていくことが重要になる、とも言われました。 先生は胎内記憶のことも研究されていて、胎児だった頃の記憶をある日突然、こういうことがあった、と話す子どもがいるとのこと。お腹の中の赤ちゃんにとって大切なことは、生まれてきてくれてありがとうという感謝の気持ちを持つことと、家族が仲良くして、おかあさんがなるべく心配やストレスを溜めないことですよ、とは、赤ちゃんに限らずどの人にも言えることかしら、と思いました。 よく、「生態系に影響を及ぼす」と言いますが、羊水や胎盤からシャンプーの香りがするとなれば、これこそがその具体例ではないでしょうか。怖い話ですが、赤ちゃんからの警告と受け止め、洗剤はよく調べて、分解が可能で生態系に影響のないものを使うように心がけたいと思います。 (M) 代理投稿 |