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地球温暖化 No.93[2016年03月15日(Tue)]
日本生態系協会 会報「エコシステム」No.93
−私たちが生んだ人類最大の危機−
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  • 今、地球に何が起きているのか

  • 地球温暖化はなぜ起こるのか

  • 世界の動き、日本の対応

  • 問題解決に向けて

  • 脱温暖化のためのしくみづくり




問題の解決に向けて

私たちの生活を見つめ直す

日本の省エネ技術は世界最高水準といわれています。
技術革新も進んでいます。産業部門からの温室効果ガスの排出量は減少しています。
それなのに、日本全体の排出量が、実際に減らないのはなぜでしょう?
技術革新だけに頼る温暖化対策には限界があるからです。

温室効果ガスの9割以上を占める二酸化炭素について、2005年の排出量の数値を見ると、家庭部門では1990年から約37%増加しています。
運輸部門も1990年から18%増加していますが、その約3分の1が家庭で使う自家用車からの排出です。

私たちの生活と直結結びついている排出が、全体の約2割を占め、急速に増加しています。
このことから、私たちの生活を、足もとから見つめ直してみる必要があります。

一人ひとりが今すぐ始める

省エネ技術が進歩しているにもかかわらず、温室効果ガスの排出量が増加しているのは、私たちが消費する資源・エネルギーの量が、省エネで低減される以上に増えているからです。

「消費量」は、エアコン、パソコン、テレビなどの家電製品の「台数」や「容量」、「スイッチが入っている時間」、車の「排気量」や「走行距離」などと、具体的に置き換えて考えると分かりやすいでしょう。
1990年頃よりも増えていませんか?
この消費増大型の生活を変えない限り、私たちの生活から排出される温室効果ガスは今後も増え続けるでしょう。

そこで求められるのが「質素な生活」です。
質素な生活を心がけることは、無駄を省き、ひとつのものを大切に長く使い、この「消費量」を最小限にすることです。
必ずしも、不便な生活を強いる、ということではありません。
また、これを実践することで、製品の運搬や、捨てられたものの処理にかかるエネルギーも節約できます。

私たち一人ひとりが、生活スタイルを変え、温暖化を抑制したいという、消費者としての意思表示をすることで、大量生産を基本とする経済のしくみや社会のあり方が変わっていきます。

このように、温暖化対策は、私たち一人ひとりにも、今すぐ始めることができるのです。

長距離から短距離へ

スーパーマーケットには、国内の遠く離れた地域や海外からの農産物が並んでいます。
長距離輸送は、より多くのエネルギーを使い、時間もかかるので鮮度が落ちます。
また、海外の農産物を大量に輸入することで、二酸化炭素の排出と国内に蓄積されるゴミの増加に加えて、国内農業の衰退と食料自給率の低下という問題も招いてしまいます。

このことから、私たちの生活と温暖化の関係を、大量輸入の問題も含めて、見つめ直すことが必要です。

これらの問題を解決するひとつの方法が、地元でとれたものを食べる「地産地消」です。この取り組みを、地域社会全体で支えることにより、運搬からの二酸化炭素の排出量が抑えられると同時に、消費者は新鮮で栄養価の高いものを得ることができます。
さらに、つくり手や生産者の励みになるほか、国内農業が活性化され、食料自給率の向上にもつながります。

社会のあり方を見直す
拡散からまとまりへ

日本の国土面積あたりの道路の長さは、アメリカの5倍、ドイツの3倍です。
地球温暖化が大きな問題となった今、自動車の利用を前提とした経済・社会のあり方を、見直すことが必要となっています。
そのためには、エネルギー多消費型の拡散したまちから、簡素ながら住みよくまとまりのあるまち、これを基本とした持続可能な社会を築くことが求められます。

望ましいまちづくりの考え方に、「スマートグロース」や「シュリンキング・ポリシー」といったものがあります。
これは、公共施設、店舗、事務所、住宅などを、徒歩や自転車、公共交通で移動できる範囲に配置し、人口減少にあわせて、住民をより便利なまちのなかに誘導し、空いた土地を自然に戻すというものです。
これによって、新たな二酸化炭素の吸収源と、将来世代のための遺伝子資源を確保することができます。

こうすることで、温暖化対策と人口減少対策が同時に実行できるうえ、豊かな自然とゆとりに満ちた、安全で魅力的なまちづくりが可能になります。
この記事のURL
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