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アウトドア・ブーム 奪われる野生の命 No.20[2016年01月02日(Sat)]
日本生態系協会 会報「エコシステム」No.20
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家族や友達と、水辺や野山へ出かける機会が増える季節。
子供たちが健康に育つためには、自然の中で遊ぶことは欠かせません。
身近な自然が少なくなったためでしょうか、近年は『アウトドア・ブーム』で、多くの大人も自然へと出かける機会が増えています。
国民の約80%が都市住民という現代日本では、自然の中でレジャーを楽しむ人々の数は、年々増えていくことでしょう。
健全な屋外レジャーの普及は、大いに歓迎されるべきことといえます。
しかし、自然との正しい接し方を知らない人々が、大挙して川原や野山に入り込むことによって、その陰で自然やそこで暮らす野生の生き物たちが、さまざまな被害を受けているのも事実です。
今回はアウトドア・ブームの功罪について考えます。


これでいいのかアウトドア

轍に消えた命

最近流行の四輪駆動車、各メーカーから様々な車種が販売されていますが、そのほとんどはレジャー用です。
車を買えばその性能を試したくなるのは人情。
各地の川原や砂浜を四輪駆動車が走り回っています。
円高にあえぐ自動車メーカーにとって、レジャー用四輪駆動車の売行き好調は救いでしょうが、多くの野生生物が犠牲になっていることは、顧みられていません。
静岡県の遠州灘海岸の、アカウミガメとコアジサシの産卵地やその保護のために設置した車止めの破壊。
福井県越前海岸の貴重な海浜植物群落の破壊。
宮崎県でのコアジサシの集団繁殖地の破壊と、新聞紙上でも、ウミガメをはじめとした砂浜の野生生物の受難が、各地から報じられています。
アカウミガメとコアジサシは、環境庁のレッドデータ・ブックで「希少種」に位置付けられています。

無知は罪悪

四輪駆動車で砂浜や川原を走り回っている人たちは、爽快な気分を味わっても、生き物を殺し、自然を破壊しているという後ろめたい気分にはなっていないでしょう。
野生生物の悲劇は、『無知』に起因していることが多いのです。
自然の中でのレジャーを否定するものではありませんが、恩恵を与えてくれる自然を、無知ゆえに壊すようでは本末転倒です。
アウトドア・ブームで、書店には様々な雑誌が並んでいます。
しかし、誌面のほとんどは、自動車やキャンプ用品、衣類、釣り道具などなどの商品紹介と広告、そして自然の中で『如何に快適に過ごすか』ということで占められています。
コマーシャリズムに踊らされてはいないでしょうか?
そもそも、四輪駆動でないと入れない所にまで、排気ガスを撒き散らして入る必要があるのでしょうか?
タグ:アウトドア
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