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いま、なぜコウノトリなのか No.123[2016年04月14日(Thu)]
日本生態系協会 会報「エコシステム」No.123
−世界にただ一つの美しいまちづくり−
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  • 関東の29もの市町村が動き出した!

  • コウノトリとともに

  • なぜ、コウノトリなのか?

  • 世界で進む、コウノトリをシンボルとした地域づくり

  • 求められる価値観の転換




なぜ、コウノトリなのか?

かつての日本の農村にくらしていた「コウノトリ」の特徴に注目し、多くの自治体が自然と共存する持続可能な地域づくりのシンボルとして掲げています。
自然環境の特性や地域づくりの目標によっては、ほかの生きものがシンボルになることもあります。
みなさんの地域では、どんな生きものがシンボルとなるでしょうか?

多様で豊かな生態系のシンボル

両翼を広げると約2mにもなるコウノトリは、水辺の生態系ピラミッドの頂点に立つ完全肉食の大型鳥類で、1日に約500g/羽(ドジョウだと70〜80匹)を食べます。
また、日によっては何百kmもの移動を行い、移動範囲が最もせばまる子育ての時期でも、半径約2kmのなわばりを持つことが知られています。
コウノトリがその地域に生息・繁殖するということは、その食物となる多くの生きものが四季を通じて育まれている豊かな自然環境があり、広域的にネットワークされていることの証でもあります。

地域産業の新たな展開のシンボル

コウノトリは、田んぼなどの水辺を中心にくらしています。
食物となる生きものを育む環境にやさしい農法を実施する田んぼで生産された米は、人間にとっても安全・安心な米として、またコウノトリがくらしているという物語を付加価値とするブランド米として販売するなど、地域農業の振興につながります。
また、コウノトリやその子育てが多くの人をひきつけ、地域の交流人口の増加にも寄与するなど、地域産業を活性化させるシンボルともなります。

自然と共存するくらしのシンボル

コウノトリは、赤ちゃんを運んでくる物語で知られるほか、古くから田んぼの広がる里山で人と近い距離でくらし、大型で白く美しい姿や優雅な飛翔などから、幸せを運ぶ”瑞鳥”として地域の人に親しまれ愛されてきた鳥です。
また、人里近くで人目を気にすることなく子育てをするその姿は、人の子育てとも結びつけて捉えられやすく、”自然と共に生きる”ということを実感させてくれる鳥でもあります。
自然と共存する地域づくりの必要性を、どんなに多くの理屈を並べて説明するよりも、コウノトリが実際に地域でくらすことによって、人々に自然と共に生きる感動を与え、心を動かし、行動を引き出すことにつながります。
タグ:コウノトリ
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