起業に向けて動き出した挑戦者たちA [2011年09月12日(Mon)]
前回の鈴木さんに引き続き、入倉さんをご紹介します。
入倉さんは、10年前に脱サラして、遠野で酪農家になった人物。 酪農家としての生活を始めた入倉さんは、厳しい現実を知ります。 遠野の酪農家は、ここ10年で100軒から30軒まで激減。 その背景には、高齢化と後継者不足、そして「食っていけない」酪農の現実があります。 岩手県における酪農家の販売額は50万円以下がおよそ50%。 平均可処分所得率は、8%を切っており、「忙しくてお金もかかるのに儲からない」 というのが現状です。 これでは、若い世代が酪農をやって生活していくことなんて、到底叶いません。 入倉さんは、ジェラート工房を核として地域の酪農家を巻き込み、 商品開発をとおした付加価値づくりを目指していきます。 第1回目のメンターとのミーティングでは、現状の共有や今後の方向性について、 フリーにディスカッションを行ないました。 入倉さんが印象に残る言葉を口にされていたので、ご紹介させていただきます。 自分の時給を計算してみたら、50円くらいだった。 家族を養えない仕事は、仕事ではない。 入倉さんが取りくんでいるのは、 酪農の現実を変え、酪農を「仕事」にする挑戦だといえます。 ![]() (手前が入倉さん。右奥は支援組織である風・波デザインの丸山さん、左奥は メンターの菊池新一さん) |