とりあえず、
この冬の地域資源利活用モノづくりは、
里山自生樹木カトラリーを中心として修行することに決めて、
せっせと修行に励む日々になった。

とはいえ、数年(十数年?)に一度の大雪と低温続きの厳しい冬だったから、
雪かき雪下ろし凍結路面の破砕などの作業に追われて、
まとまった時間は思うように取れず・・・
毎日寸暇を惜しむようにひねり出した製作時間をつなぎ合わせて、
試行錯誤を記録しながら、少しずつ進んでいる感じだ。
やっているうちに必要な道具や治具もだんだんわかってきて、
一つずつ、確認しながらそろってきた。
カトラリー作りの場合、
使い手から絶対に求められる条件は、使いやすい形。
最終的にはオリジナルなものを作りたいが、
最初からそれを優先させて、使いやすさがないがしろになっては本末転倒。
まずは、参考文献の中のモノを真似て作る。
次に、実際の作家さんのモノを真似て作る。
これまでワークショップの講師として何度もお世話になった
安孫自然塾の外久保蔦雄さんの作品からは多くを学ばせてもらっている。

何より蔦雄さんとは、
「地域資源の利活用」という共有している信念が一緒だし、
使いやすさの中にある優しいオリジナルな曲線が
とても美しくて、個人的にその感性が好きなのだ。

蔦雄さんの作品に比べれば技術はもちろんまだまだ未熟。
でも、この農閑期は、とにもかくにも
数種類のカトラリーを、数種類の里山樹木から作ることができた。
モノづくりの物語は確実に一歩動き出したということ。
これが大事。
楽しいストーリーが生まれる手ごたえは十分にあり、だ。

ところで、
昨年、樹木観察会用に生活学校で揃えたルーペ。
で、このカトラリーを覗いてみると・・・
表面の毛羽立ちが実によく見えてしまう。
(ハイビジョンアップ画像で顔のしわを見破られる中年女優
の悲しい気持ちがよぉぉく理解できた。)
手を抜かずに、
粒度の細かいサンドペーパーを何段階も、
根気よくかけなければ、と、肝に銘じたところ。
モノづくりは、なんであれ、本気になるほど
奥が深い領域にはまり込んでしまう。
夢中、没頭、達成感・・・この時間がいいんだな。
by 里山おやじ