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2015年06月11日

6/6 開校日・その5

さて3限目は、5年目に突入した恒例の「羊まきば」調査。
講師はおなじみ東北農業センターの福田さん。

まずは、調査区に入る前に
事前に作成していただいた過去4回の調査のデータを配布して、
12の定点の説明してもらいました。

P1200690.JPG

これまでの調査記録から浮かび上がってきたことも
いくつか確認しました。

一番わかりやすいのは、もちろん
放牧区と禁牧区、つまり、羊がいる、いないの差です。

P1200628.JPG

白いポールが見える禁牧区内では、
羊に食されないため、強い草だけが伸び放題。
日陰に弱いノシバはほとんど生育できません。
逆に、羊がいるところでは、
ノシバの被覆が4割から9割以上を占めています。
羊がノシバと相性の良いことがよくわかります。

そして、さらにもう一つ新たな傾向が、浮かび上がってきました。
それは、火入れ跡区と非火入れ跡区との比較で
放牧区内では、火入れ跡のほうが草の種類が減少している点。
火入れからすでに4年経過していますが、
火入れによるダメージが残っているのではないかと思われます。

P1200697.JPG

さて、実際の観察と記録に入ります。
1メートル四方の枠内の草の種類と被覆率を表に記録していきます。

最初は福田さんと一緒に
ていねいに確認しながらの地道な作業です。
わずか1メートル四方内にも、
少ないところで5種類、多いところでは22種類もの草種です。
一覧表を配布されているのですが、
判別が難しい草もたくさんあります。

P1200708.JPG

そのあとは3班に分かれて、自力での調査。
一覧表にリストアップされている草種は全部で60種以上・・・
スタッフは、5回目の作業ですが
まだまだ判別できない草が多々あります。
植物の場合、知っているつもりでも、
花だけを知っている場合が結構あるので、
花が咲いていない時期だとわからなかったりします。

なので、今後写真付きのガイドブックを作ろうか
と、考えたりもしています。

この日はここで雨が降ってきてしまい、
雷も鳴り出して、
各班とも1か所の調査で終了。
残った分は後日福田さんにお願いします。

残念ながら予定していたサシバの巣跡の確認はせずに帰ってきました。

P1200710.JPG

今回は小学生から50代まで幅広い参加者24名、
東先生、福田さんという
動物、植物専門の豪華なお二人の研究者をお呼びしての開校日。

いい仲間、深い学び、豊かな時間でした!


   by 里山おやじ
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