初めて試した有機質肥料からカビが発生してしまい、
一時は広がって、もうだめかと諦めかけたんでありますが、
やれるだけのことはやってみようということで、
カビの発生したプールの水をすべて取り換え、
苗箱裏に付着したカビを全て洗い流し、
発芽しなかった種籾は取り除いて、
発芽生育良好な苗を移し替える、
という、我ながら涙ぐましい人海戦術を思いついて、
生き残った苗は見事に回復してくれました。
実際の人海戦術を実行してくれた農場長と研修生Yちゃんのおかげです。
田植機に使える箱の数は10枚以上減ったものの、
余分に育てている分もあるので、
これなら何とか無事に田植えが迎えられそうで本当に一安心です。
一方で、田んぼの準備も忙しく、
1回目の代掻き後に水を溜めて水温上昇につとめて、
害草のコナギを発芽させていました。
ここで、2回目の代掻きをしてこのコナギを水面に浮かせます。
こうしておくと、田植え後、しばらくはコナギの発生を抑えられます。
有機栽培農家にとっては大事な技術です。
そして田植えまでの1週間に、
トンボという道具を使って手での均平作業。
凹凸が激しい粘土たんぼでは、これが実に大変です。
もう少し大きな苗が育てられたら、
この凹凸でも大丈夫なのですが、
今回、大きな苗を作るために新しい試みをしての失敗だったので、
また来年は、この失敗をよくよく分析して再挑戦ということになります。
技術とは、失敗と分析と再挑戦の繰り返しの中でしか、獲得できないもの。
大切なことは、失敗しないことではなくて、
失敗の分析と再挑戦することです。
by 里山おやじ