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社会保障審議会 第3号被保険者不整合記録問題対策特別部会報告書(案) [2011年05月19日(Thu)]
以前のエントリーで書かせていただいた、「主婦年金」問題で社会保障審議会の案が出ました。当面の対応としては妥当なところではないでしょうか。ただ、今後、より大きな税・社会保障一体改革の枠組みの中でどう考えるかについての検討も必要かと思います。

報告書案はこちら
衆院解散と被災地での選挙について [2011年05月18日(Wed)]
本日の日経新聞2面に面白い記事が載っていました。

みんなの党の柿沢未途議員が出した質問主意書で、衆院を解散した場合、東日本大震災の被災自治体が衆院選を延期できるかどうか、というものがあり、政府は「同様の対応をとることはできない」という見解を閣議決定したそうです。また、憲法上解散権の制約はないという見解も示したようです。

2名の学者の方の見解が出ていますが、いずれも解散について憲法上の制約はないとのこと。ただ、実際にある有権者が事実上投票権をはく奪されたような事態が起きた際には、選挙の無効を求める訴訟がおきるかもしれないとのこと。

もちろん、そのようなことはあってはならないことです。政府は早急に「いざという時に選挙ができる体制」を事務的に詰める必要があるでしょう。記事にあるとおり、行方不明者の安否確認や、選挙人名簿の整備など、自治体にとって負担となることがたくさんあります。

一票の格差問題もそうですが、政府が検討を怠ると、「現政権が延命したくて、解散できない空気を作るためわざと検討を遅らせているのではないか」という批判が出てきてもおかしくありません。民主主義の根幹にかかわる問題だけに真摯な検討、対応を望みます。
Posted by 佐藤孝弘 at 11:34 | 政治 | この記事のURL
日本経済センターの税・年金改革提言について [2011年05月17日(Tue)]
日経センターが、政策提言「活力と希望呼び込む税・年金改革」を公表しました。

日経センター提言はこちら

基礎年金の税方式の提言です。合わせて、2階部分は積立方式(世代勘定?)へ移行、「2重の負担」については、積立金取り崩し後に長期の国債でファイナンスすることで対応するというものです。また、あわせて法人税率を毎年1%ずつ、実効税率で26%下げ、消費税を毎年1%ずつ、20%まで上げることとしております。この税制改正は、デフレ脱却効果を期待してのものです。

日経センターのマクロモデルによるシミュレーションよると、デフレ脱却、景気回復に向かうとのこと。もちろん、シミュレーションはシミュレーションにすぎませんので、本当にこの通りにいくかどうかは分かりませんが、このように、それなりの根拠を持った上での提案が必要だと思います。

少なくとも先日出た、厚労省案よりははるかに具体的で、ストーリーがありますね。
特例公債法について [2011年05月16日(Mon)]
今年度の予算の執行の裏付けとなる特例公債法案の通過の見通しが立っていません。

民主党の岡田幹事長は、月内の衆院通過を目指す方針を決めたとのこと。焦点は、公明党が主張する児童手当拡充案を受け入れることで協力を取り付けられるかどうかということのようです。

予算は通っても、特例公債法が通らなければ、どこかで資金が詰まり執行に支障が生じます。政府関係者に聞いたところ、8月くらいまではなんとかやりくりできるようです。今国会で通らなくとも、8月に臨時国会を開いて通すということも考えられます。しかし、やりくりできるとは言っても、何らかの形で予算執行をセーブしつつということになるでしょう。それは、景気や復興にとってマイナスでしかありません。また、そもそも一国の中央政府の資金繰りが止まる懸念を抱えているということ自体も問題でしょう。

震災前までは、野党は特例公債法の参院通過・成立と引き換えに首相退陣というシナリオを描いていたはずです。「予算執行ができない」という状況を人質に、与党と野党のどちらに世論の支持が集るかというチキンレース的な状況が予想されておりました。ところが、震災でそうも言っていられなくなりつつも、それがソフトな形となって現在表れているといったところでしょうか。

4月30日、一次補正成立の際、民主・自民・公明は3党合意を結びました(下記に全文を掲げております)。自民、公明としては民主党のいわゆるマニフェスト項目の修正を迫り、結果として民主党の党内政局を惹起するという思惑もあるようです。

報道を見る限り、この合意に基づく動きも停滞しているようです。いったい、この国の政治はどこに向いているのでしょうか。「先送り」という形ではない解決を望みます。

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(参考:民主・自民・公明3党合意の全文(asahi.comより)

(1)子どもに対する手当の制度的なあり方や高速道路料金割引制度をはじめとする歳出の見直し及び法人税減税等を含む平成23(2011)年度税制改正法案の扱いについて、各党で早急に検討を進める。また、平成23年度第1次補正予算における財源措置として活用した年金臨時財源については、平成23年度第2次補正予算の編成の際にその見直しも含め検討を行う。これらを前提として、特例公債を発行可能とするための法案について、各党で、成立に向け真摯(しんし)に検討を進める。

(2) 復旧・復興のために必要な財源については、既存歳出の削減とともに、復興のための国債の発行等により賄う。復興のための国債は、従来の国債と区別して管理し、その消化や償還を担保する。

(3) 年金財政に対する信頼を確保するためにも、社会保障改革と税制改革の一体的検討は必須の課題であり、政府・与党は、実行可能な案を可及的速やかにかつ明確に示し、国民の理解を求める。
Posted by 佐藤孝弘 at 10:51 | 政治 | この記事のURL
「社会保障制度改革の方向性と具体策」について [2011年05月13日(Fri)]
昨日開かれた、「社会保障と税の一体改革に関する集中検討会議」にて、社会保障改革の厚生労働省案(「社会保障制度改革の方向性と具体策 ―「世代間公平」と「共助」を柱とする持続可能性の高い社会保障制度―」)が出ました。今後の改革案の土台となるだけに、重要な文書だと思います。

資料等はこちらをご覧ください

論点が多岐にわたっておりますが、社会保障財政に関連する部分についていくつかコメントさせていただきます。

7ページ「W社会保障制度改革の基本的方向性」に基本的な考え方が出ております。まず強調されているのが、「世代間公平」の問題です。人口構造による将来における高齢世代の増加と、将来世代への社会保障費用の先送りが指摘され、「世代間の公平を図っていくことが喫緊の課題である」としています。

この話には二つのポイントがあると思います。まず、今の日本の年金・医療・介護の財政方式は基本的に賦課方式をとっており、その場合逆ピラミッド型の人口構造になると、少ない現役世代で多数の高齢者への給付を賄わなければならず、その意味での世代間格差が発生します。もう一つは、同じく年金・医療・介護の給付財源には、一部財源が入っておりますが、税収によっては賄えず、国債で補っています。これによっても将来世代にツケを回していることになります。

理念の部分には書かれていませんが、前者について、社会保障制度の改革を、後者については増税を、というのがこの文書の意図なのだろうと思われます。

さて、具体策はどうでしょう。「Y個別分野における改革の方向性」を読んでみますと、抜本改革と言える部分の具体案がなく、やや残念な思いがしました。例えば、新しい年金制度については、社会保険方式による所得比例年金に税財源による最低保障年金を組み合わせた新たな年金制度を「検討する」とされています。それ自体は、民主党がかなり前から検討していることでしょうから、多くの人はその具体的な中身が出ることを期待していたはずです。政権交代から2年経った今でも「検討する」にとどまっているというのは遅すぎはしないでしょうか。

その点、「新しい年金制度の導入には、国民的な合意が必要であるとともに、社会保障・税に関わる番号制度の導入・定着や、歳入庁創設等、税と社会保険料を一体的に徴収する体制の構築などの環境整備が必要なことから、一定の準備機関が必要である。」とあります。

まったくその通りなのですが、そのようなことは自明であり、政権交代した時点でわかっていたはずです。1年もあればこのような制度の具体化についての検討はできたはずであることを考えると残念になりません。

結果として、年金改革の具体的な案としては、「現行制度の改善」になります。引用しますと、

「・ 働き方・ライフコースの選択に影響を与えないよう、厚生年金の適用拡大や被用者年金の一元化などを図る。
・ 低年金・無年金問題に対応するため最低保障機能を強化するとともに、能力に応じた負担を求めつつ、年金財政の持続可能性を確保するための制度改善を行う。
・ 公的年金制度を支える業務運営及びシステムについて改善措置を講じる。」

とのことです。これだけでは不明な部分も多いですが、現行制度をベースにしてマイナーチェンジをするのかという印象です。7ページの大きな問題意識に対応する政策にしては、インパクトが少なそうに感じます。この「現行制度の改善」がどのくらい「世代間の公平」に寄与するのかが不明と言うことです。今後、「財政試算」が出るということなので、それに注目していきたいと思います。

また、年金財政をみると不可欠と思われる、給付の削減については全く触れられておりません。政治的な理由によるものかもしれません。

医療・介護については、こちらは具体的な政策メニューが並んでおります。改革の方向性としてはこのとおりだと思いますが、年金の問題と同様にそれぞれの改革の医療・介護保険財政への寄与度がよくわかりません。少しでもいいのでそこに踏み込んでいただきたいと思いました。

なお、一方の増税については全く具体的な案は出ていません。それは政府税調の仕事という役割分担がなされたのでしょうか。通常、消費税と「税財源による最低保障年金」はセットだと思いますので、「税財源による最低保障年金」が先送りされた以上、消費税の話はしていないということなのでしょうか。

このように、基本理念はしっかりしているものの、具体案の部分で不明な点が多い文書だと思いました。今後の財源資産や制度の具体案に期待したいと思います。

※別な部分ですが、「「共助」をベースとした「重層的なセーフティネット」の構築」の考え方は非常に良いと思います。第一のセーフティネット(社会保険など)、第二のセーフティネット(「トランポリン型社会」の構築)、最後のセーフティネット(子どもの貧困連鎖防止、生活保護制度など)として一貫してセーフティネット政策を考えることのようです。このように施策を連関させて考え、制度間の「つなぎ目」部分の設計をしっかりと考えなければ、うまくいきません。基本的には働いたほうが得になる、勤労や技能向上へのインセンティブを失わせない方向の制度設計が重要です。

ただ、「トランポリン型社会」の理念に最もフィットする制度である「給付付き税額控除」について触れられていないのは非常に残念なことです。
「政治主導の2法案取り下げ 「国家戦略局」を断念」(「日本経済新聞」2011年5月12日朝刊2面) [2011年05月12日(Thu)]
政府・民主党は、国家戦略室を「局」へ格上げする政治主導確立法案を取り下げる方針を固めたそうです。野党が同意する見込みがないことがその理由、と記事にはあります。

鳴り物入りで登場した国家戦略室ですが、これまでの2年間で何をやったのかが外部からはよくわからず、評価が難しいです。当初のイメージであった、経済財政諮問会議に代わる、実質的な意思決定をする司令塔的な役割はまったく果たせていないように思います。短期間に担当大臣が交代した(既に4人目)ことも不幸なことでした。

一方、現在50名もの人員がおりますので、うまく使えば総理直結のシンクタンクとしてかなりの成果を上げられる機関のような気もいたします。総理はことあるごとに「内閣官房参与」を急造するよりも、戦略室を大いに活用すればよいのではないでしょうか。
Posted by 佐藤孝弘 at 11:35 | 政治 | この記事のURL
論考「78年前の「注意書」に学ぶ津波対策」三原岳 [2011年05月11日(Wed)]
東京財団のホームページに、同僚の三原岳研究員の充実した論考が出ておりますのでご紹介します。

三原さんの論考はこちら

三陸地域の大規模な津波災害は今回が初めてではありません。近代に入った後でも、1896年の「明治三陸地震津波」、1933年の「昭和三陸地震」、1960年の「チリ地震」、いずれも大きな被害が出ています。三原さんはこれら過去の地震災害の教訓を資料に基づいて丁寧に検証しています。

高台への移住が津波対策では最も有効と、当時から提案されていました。しかし、様々な事情でそのような選択が取られない地域が多かったわけです。その経緯を追うことは今後の復興を考える上で不可欠だと思います。ぜひご覧頂ければと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 13:05 | この記事のURL
「復興のタネ」が本日の日経新聞で紹介されました [2011年05月11日(Wed)]
私も発起人・賛同人として名を連ねているサイト「復興のタネ」が、本日の日経新聞5面の「変わる日常3.11」というコーナーで取り上げられております。日経新聞をお持ちの方、お読みいただければと思います。

「復興のタネ」はこちら
「民自の中堅、連携機運 超党派で議連構想 政局流動化備え」(「日本経済新聞」2011年5月10日朝刊2面) [2011年05月10日(Tue)]
民主、自民の中堅、若手議員で相次いで議員連盟や勉強会の設立の動きがあるようです。それぞれの掲げる政策の「旗」は、

超党派
・「復興税」構想に反対(松野元官房長官(民主)など)
・原発政策、経済政策、選挙制度(鴨下政調会長代理(自民)など)

民主党内
・東日本3県の復興(小沢元代表、増子前経産副大臣など)
・政府の「税と社会保障一体改革」を後押し(長妻前厚労大臣など)

記事の文言を引用させていただきますと、超党派の議連・勉強会は、

「政局流動化に備える手法の一つ」

であり、今回の動きも、

「2011年度第2次補正予算案の議論をきっかけとした政局の流動化に備えようという狙い」

だそうです。政策はあくまでも「ネタ」にすぎないと言わんばかりの書き方ですが、日本はそんなことをしている余裕がある国なのでしょうか。

国民は、これらの動きが政策を実現したいという参加議員の信念からきたものなのか、単純に政界再編に備えて集っているだけなのか、区別がつきません。目の前に巨大な政策課題を抱えている現在、多くの国民が、「政策」について真剣に考え始めています。国会議員の方もその点を踏まえて活動していただきたいものです。
Posted by 佐藤孝弘 at 13:56 | 政治 | この記事のURL
浜岡原発の停止要請について [2011年05月09日(Mon)]
菅総理による、中部電力への浜岡原発の停止要請について議論が盛り上がっているようです。個人的には、浜岡原発の停止という判断自体については賛同しますが、既に多くの方が批判しているように、手続きには問題がありそうです。

・経済や雇用などに与える影響が大きいにも関わらず「要請」という行政指導的な手法をとったこと
・ただ運転を止めればよいのか、浜岡の安全対策について今後の見通しが不明なこと

以上の2点について、菅総理の記者会見を聞く限り、「全然詰まっていない」印象を受けました。

菅総理の記者会見はこちら

前者について言えば、浜岡原発の停止によって経済的な損失を受ける企業、人への対策はどうなるのかなど。また、一企業たる中部電力に、自主的に判断せよというのも無理があります。法的な手続きを軽視しすぎという批判は免れないでしょう。後者については、例えば、素人の私にも「浜岡にも「使用済み燃料棒」が大量に存在するはずだけど、あれは大丈夫なの?」などの疑問が浮かんできます。

こうした点について、政府の見解と姿勢を速やかに明らかにして欲しいと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 10:17 | 政治 | この記事のURL