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「税と社会保障一体改革議論着手 社会保障どう再設計」(「日本経済新聞」2010年10月29日朝刊4面) [2010年10月29日(Fri)]
政府は昨日、政府・与党社会保障改革検討本部(本部長・首相)を立ち上げたそうです。菅総理は「今後50年の社会保障がどうすれば安心できるものになるか、展望を持てるような方向性を示してほしい」と述べたそうです。

この発言は、民主党「税と社会保障の抜本改革調査会」の藤井会長がインタビューで述べていた「今の社会保障制度はそのまま活かす」という発言と矛盾します。藤井会長が「とりあえず消費税」と考えているのに対し、菅総理は、民主党が総選挙の際マニフェストで掲げていた、「年金一元化」や「月額7万円の最低保障年金の創設」などが念頭にあるように思います。言うまでもなく、後者が「今後50年」の課題です。前者は単なる財源論です。

記事によると中間的なとりまとめを年末までに行うということですが、そんな短期間にまとめきれる問題ではありません。本来であれば、民主党は政権を取ってすぐにこの問題に取り組むべきでしたが、なぜか放置されてきました。現行年金制度にまつわる矛盾や国民の不安を1年放置して、ここにきて短期間に決めてしまうのでしょうか。

年金制度の抜本改革をするならばじっくり議論しなければなりませんし、現行制度を前提とするならば財源問題になり、あとはリーダーが決断するかしないかだけの問題になるでしょう。そのあたりの頭の整理が総理にできているのか、非常に疑問です。
「鳩山前首相 引退撤回へ」(「読売新聞」2010年10月25日朝刊2面) [2010年10月25日(Mon)]
衆院補選は町村氏の勝利に終わりました。民主党幹部もおそらく予想外の大差に驚いているのではないでしょうか。菅内閣の国会運営が厳しくなるとともに、早期解散も遠のいたかもしれません。

一方、そうした動きとは全然関係なく、鳩山前総理が「議員を引退するのをやめる」ことにしたそうです。ベトナムのハノイに訪問中、「議員を続ける方向で気持は傾いてきている。今年中にでも結論を出す必要がある」とのべたとのこと。これは「言葉が軽い」というレベルではないような気がします。政治への信頼をどこまで落とせば気が済むのか…。
Posted by 佐藤孝弘 at 10:25 | 政治 | この記事のURL
「外資誘致へ法人税優遇」(「日本経済新聞」2010年10月21日朝刊1面) [2010年10月21日(Thu)]
政府は日本に新たに進出する外資系企業を対象に法人税を優遇する措置の検討に入りました。現在国・地方合わせて40%ほどの実効税率を5年期限付きで10%〜15%引き下げるそうです。

ということは、実効税率で25%〜30%にするということですね。記事にもありますが、これくらいが主要先進国やアジア各国の水準になります。

今回、外資に限っているのはおそらく、財源の目途がつかない中でなるべく効率的に法人税の引き下げ効果を出していきたいということでしょうが、「立地の競争力を高める」という目的からすれば外資であろうと日本企業であろうと差を設けるべきでなく、やはり全企業を対象に一般的な法人税を引き下げを行うべきだと思います。

しかも、記事からだと不明確なのですが、適用にいろいろと条件がつきそう。法人税率引下げは成長戦略の一丁目一番地だと思うのですが、依然としてちょっとずつしかすすまなそうですね。
Posted by 佐藤孝弘 at 17:03 | 経済 | この記事のURL
「首相 日本版NSCに含み」(「日本経済新聞」2010年10月15日朝刊2面) [2010年10月15日(Fri)]
菅総理が昨日の参院予算委員会で、日本版NSCの設置について、「魅力的な提案だ。前向きにとらえていきたい」と述べたそうです。質問をしたのは自民党の猪口邦子議員。

久しぶりにまっとうな議論ですね。日本版NSCについては、東京財団でかねてから提言活動を続けてきました(文書による提言としてはこちら「新しい日本の安全保障戦略― 多層協調的安全保障戦略」を御参照ください)。

今回の尖閣問題での対応をみるにつけても、必要な組織だと思うのですが、安倍内閣の時に実現しそうになりながらも、なぜか福田内閣でつぶれてしまいました。今は追い風だと思うので、ぜひ実現していただきたいと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 15:04 | 外交 | この記事のURL
「社会保障増加分 消費増税で充当 民主調査会 藤井会長インタビュー」(「日本経済新聞」2010年10月13日朝刊5面) [2010年10月13日(Wed)]
本日の日経新聞に民主党「税と社会保障の抜本改革調査会」藤井会長のインタビューが載っています。インタビューの中心はもちろん社会保障と消費税です。以下、その一部抜粋です。


藤井氏「…まずは民主党の背骨をはっきり示し、こういう点を野党と妥協・調整したとわかるようにしておかなければ意味がない」

記者――「民主党の背骨とは」

藤井氏「今の社会保障制度はそのまま活かす。しかし高齢化に伴う自然増などで社会保障費は増える。消費税率の引き上げは、高齢者の増加に伴う社会保障費の上積み部分だけを対象にする。それが我々の案だ。高齢化の進展に伴って社会保険料を上げたり、給付を切ったりする考え方は取りたくない」


まず、「今の社会保障制度はそのまま活かす」というのが驚きでした。例えば年金制度では、民主党は長らく基礎年金の税方式化含めて抜本改革を行うことを主張してきたと思います。まさにそういうことを議論をするための調査会だと思っていたのですが、この発言を聞く限り、そうでもなさそうです。

また、「高齢化の進展に伴って社会保険料を上げたり、給付を切ったりする考え方は取りたくない」という部分はよくわかりませんでした。現在の年金制度は2004年改革がそのまま残っており、まさに高齢化の進展に伴って社会保険料を上げ、給付を切る仕組みだと思うのですが、それを維持するのであれば、矛盾しているような気がいたします。

国民の多くが年金制度の持続可能性に不安を感じており、2007年の参院選以来、その改革を求める国民が民主党を支持してきたと思うのですが、今回のインタビューをみるかぎり社会保障制度の抜本改革を放棄したともとれるわけです。そうであれば、それこそ国民への説明責任を果たす必要があると思います。

また、消費税の引き上げ分の使途を社会保障の自然増だけに限定するというのも、今時点で手足を縛りすぎなのではないでしょうか。それが前提なら、基礎年金税方式など不可能なのですが…。ある意味、今の社会保障制度はそのままという発言とは整合性が取れているのかもしれません。

一方、インタビューの最後のほうで、「消費税が持つ逆進性への対応はすべての人を対象に給付つき税額控除でやるという党の方針がすでに決まっている」とあります。

6月くらいに菅総理が、「例えば消費税の議論になれば、逆進性の強いこの消費税を、逆進性をなくすためには軽減税率とか、あるいは税の還付といったことはしっかりとやることを前提として、他の野党のみなさんに大いに議論をしようじゃないかと…」などと発言していました。

ここから、逆進性対策の方法として、食料品等の軽減税率か給付つき税額控除かまだ決めていないと思っていたので今回の藤井氏の発言は意外でした。

もちろん、東京財団としては3年前から給付付き税額控除の必要性を主張してきましたので、この点については藤井氏の発言通り進めていただきたいと思います。

給付付き税額控除政策提言はこちらをクリック
2010年度補正予算案閣議決定 [2010年10月08日(Fri)]
本日補正予算案が閣議決定されました。「3段構え」の景気対策ステップ2だそうです。総額は5.1兆円。新規に国債を発行しない範囲で最大限の数字と言うことでしょうか。内容的には既に報道されているとおりで、来年度予算の前倒しという側面が強いです。

2010年度補正予算案はこちらをクリック
「代表質問 首相、公明に協力求め 「ねじれ」で終始低姿勢」(「毎日新聞」2010年10月8日朝刊2面) [2010年10月08日(Fri)]
最近の国会論戦において、菅総理が公明党に対し終始低姿勢を示しているとのこと。昨日も公明党の井上幹事長が「首相の座に居座りたいという気持ちしか伝わらない」などと菅総理を酷評しても、総理は「与野党の枠を超えた理解と協力をいただければ大変ありがたい」と低姿勢な受け答えだったそうです。

参院の勢力をみると、公明と民主党が組めばそれだけで過半数に達することになります。当然、民主党としては安定した国会運営のためには公明党に近付くのが最適戦略になるでしょう(あくまで中央政界だけの事情だけ考えれば、ですが)。菅総理は少し前までパーシャル連合(部分連合。アジェンダごとに一部野党と政策合意をしていく路線)を志向していたと思いますが、補正予算での連携を機に公明との連立へ一挙に流れることも考えられます。

もちろん、連立へは様々なハードルがあります。例えば北海道5区補選(10月24日投開票)では、公明党は自民党の町村氏への支援を表明しておりますし、先の参院選で自公選挙協力が一部復活したことも記憶に新しいところです。これまで自公10年の経緯がある以上、民主党と公明との接近は各種支援団体(特に宗教団体)と党との関係が大きくねじれてしまいかねません。

政策的にはやはり税財政の問題が大きなハードルになるでしょう。補正予算では合意できても、消費税を引き上げをはじめとした“痛み”を伴う政策について合意ができるかどうか、なかなか難しいかもしれません。

裏を返せば、基本的に与野党合意がうまくいくのは予算増・減税など、国民にとって痛みのない部分だけということになりそうです。とはいえ危機的な財政であることは変わりませんので、税制抜本改革は取り組まざるを得ません。

また、公明党から見て、連立に入ること自体がリスクだということもあるでしょう。たとえ連立を組んでも閣僚は数名しか出せません。例えば尖閣問題に見られたような稚拙な外交について、連立に入ることで国民から“共犯”の目で見られるのはなかなか厳しいと思います。

諸処の要素がからみあい、菅総理の国会運営にとっては引き続き難しい状況が続きます。
Posted by 佐藤孝弘 at 13:17 | 政治 | この記事のURL
「事業仕分け 独法事業「廃止」7割弱 判定拒否、復活も」(「毎日新聞」2010年10月6日朝刊1面) [2010年10月06日(Wed)]
独立行政法人と公益法人を対象に行われた4月の事業仕分けで「廃止」判定72事業について、事業全体か一部廃止が決まったのは、9月末時点で7割弱の50事業だったそうです。また、いったん廃止した後、同種の事業を新設するなどの動きもあるとのこと。

こういうところに政権の本気度が出るという話です。仕分け結果が出たとしても、それぞれの所管大臣が動かなければ絶対に動きません。これは政府がつくるあらゆる「会議」に言えることです。役所は「一見やった風」に見せて実は何も動かないという技術を持っていますので、政治家が実質的な部分を動かすリーダーシップを持てなければ、議論しても意味がないということがよくわかると思います。

鳴り物入りで登場した「政策コンテスト」も、防衛省が思いやり予算をコンテストにあげていることに象徴されるように、単にシーリングで削った1割の予算を復活させる場になっているような気がいたします。

パフォーマンスに労力を費やすのは止め、実質的に政策を前に進める方向で動いてほしいものです。
Posted by 佐藤孝弘 at 15:13 | 政治 | この記事のURL
「官邸に実現会議設置 社会保障税制の一体改革 年度内にも基本方針」(「日本経済新聞」2010年10月5日朝刊5面) [2010年10月05日(Tue)]
政府は社会保障と税制の抜本改革を一体的に検討するための政府・与党による実現会議を首相官邸に設置するとのこと。年度内に改革の基本方針をまとめ、野党に協議を呼び掛けるそうです。

また会議の設置です。先日、民主党政調のほうに「税と社会保障の抜本改革調査会」(会長藤井裕久氏)が設置されたばかり。並行して議論するのでしょうが、役割分担をどうするのかは不明です。

最大の関心は消費税だと思いますが、言うまでもなく、社会保障制度、特に年金についてどのような制度設計をするかという議論なしに消費税引き上げの議論はできません。その意味では必ず必要な会議なのですが、政権を取ってから1年経ってようやく立ち上げるのでは本当に遅すぎると思います。

また、会議を開くのは簡単ですが、具体案の設計は容易ではありません。制度を具体化していけばいくほど、メディアの関心は個人間や世代間の「損得勘定」に集中し、さらにそれに便乗する形の批判が出てくるでしょう。

特に、みんなの党などが選挙の際に主張していた、「増税の前にやるべきことがある」は一見説得力があるだけに民主党を苦しめることになるでしょう。現にこれまではその論理の前にどの政党も思考停止に陥っていたと思います。民主党が「損得勘定」の議論を超え、国民を説得できる論理を持っているかどうかに多くがかかっています。

ムダ削減の努力は常に行うべきことであって、社会保障改革、税制改革の制度設計と切り離して考えるべきです。ひとまずは現行の歳出構造を前提にして計算しておき、実際にムダ削減ができれば、税率を下げるか給付を増やすか、財政再建に回すという発想でどんどん制度の具体化をすすめていくべきだと思います。もう先送りは許されません。
「揺れる企業会計 IFRS導入の課題」(「日本経済新聞」2010年10月3日、4日朝刊1面) [2010年10月04日(Mon)]
昨日から日経新聞の一面で「揺れる企業会計 IFRS導入の課題」という特集が始まっています。これまでの日経新聞のIFRSに関する論調では、「大機小機」コーナーを除きIFRSの全面導入を推奨する方向の記事が多かったように思いますが、今回の記事を読む限りだいぶバランスが取れてきたように思います。

記事によると、インド・中国はIFRSのアドプションではなく、「共通化」作業をすすめるに留める方針であるそうですし、EUにおいても欧州企業に配慮して有価証券の部分などで適用除外をしています。主要国は必ずしも無条件にIFRSを受け入れているわけではありません。わが国もどういう方向でIFRSと対峙するのか、単に会計業界の議論としてではなく、国家戦略としてコミットしていかなければならないでしょう。

3日の記事の最後のほうに、IASBの日本からの唯一の理事の山田辰己氏の発言として(導入に踏み切ることで)「もっと影響力を発揮できる」というものが載っているのですが、どういう方向にIFRSを持っていきたいのか、という日本としての立場、軸がなければそもそも影響力を持つ意味がありません。その部分、寡聞にして聞いたことが無いのですが…。

国際的なルール設定の議論においては、最終的には思想の勝負になります。次々とやっていくる基準の改訂に対して、たんに「それは日本の習慣に合わないから止めてくれ」だけではほとんど相手にされないでしょう。今からでも遅くはないと思いますので、日本のIFRSへの向き合い方について、もう一度各方面が真剣に考えるべきだと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 15:31 | 経済 | この記事のURL
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