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ねじれ国会についてのおさらい [2010年05月31日(Mon)]
新聞各社の調査による鳩山内閣の支持率が軒並み下落しています。このまま総理が辞任せずに参院選に突入すれば、民主党の大敗は確実のようです。そうなると、選挙後の連立組み替えで参院過半数を維持できなければ、いわゆる「ねじれ国会」が再現する可能性があります。

選挙後の政治状況を理解するにはまず参議院のしくみと「ねじれ」について理解しなければなりません。当ブログでは(断続的になるかと思いますが)しばらくこれらの問題について考えてみたいと思います。まずは、基本的な制度のおさらいをしてみましょう。

「ねじれ」とは、日本の国会において、衆議院で与党が過半数の議席を確保する一方、参議院では野党が過半数の議席を確保している状態のことを指します。

いわゆる55年体制の成立以後は、ほとんどねじれ現象は発生しませんでした。最近では、1989年の参院選後、1998年の参院選後、そしてまだ記憶に新しい2007年の参院選後です。2007年後の「ねじれ」はそれ以前2回のものと比べて全く異なる意味を持ちました。福田内閣、麻生内閣の迷走の背景にはこうした「ねじれ」現象があります。

政治とは法律や予算、税制などの政策ツールを通じて政策目的を実現する行為ですが、予算も法律も、有効なものとして成立するためには衆議院、参議院の両院で過半数以上の議決が必要です。そのことは日本国憲法に次のように規定されています。

第59条1項【法律案の議決】
1法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる
第86条【予算】
内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

では、衆議院と参議院が異なる議決をした場合はどうなるのでしょうか?これも憲法に規定があります。まずは法律案から見てみましょう。

第59条2項【法律案の議決における衆議院の優越】
2衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。

一読してわかりますが、参議院で否決された法律案を与党が通すためには、3分の2以上の多数による再議決が必要です。現在の衆議院の定数は480人ですから、与党で320人以上の人数が必要です。もし与党にそれだけの人数がいなかったら…どうなるの?という疑問が当然浮かんでくると思います。

予算ついては以下の通りです。

第60条2項【予算議決に関する衆議院の優越】
2予算について、参議院で衆議院と異なった議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取った後、国会休会中の期間を除いて30日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

このように、予算については、法律案と扱いが異なり、衆議院の議決がそのまま優先されることになります。
法律と予算については、以上のとおりです。では、税制については、どのように決められているのでしょうか?答えは法律です。たとえば所得税は所得税法、法人税は法人税法といったように、法律によってはじめて課税することが許されます。そのことは、憲法第84条に規定されています。

第84条【課税】
あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

したがって、税制についても、国会を通す場面では「法律案の議決」ということになります。以上が、法律・予算・税という基本的な政策ツールを実現するための手続きです。
一方、衆議院と参議院では選挙の制度も時期も異なります。これも憲法の規定をみておきましょう。

第45条【衆議院議員の任期】
衆議院議員の任期は、4年とする。但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。
第46条【参議院議員の任期】
参議院議員の任期は、6年とし、3年ごとに議員の半数を改選する。

となると、当然、衆議院と参議院における多数党が異なることも起こり得るわけです。中でも注目すべきは、政権与党の衆議院の議席が2分の1〜3分の2の間にあり、かつ参議院がねじれている場合、仮に与野党が互いに一歩も譲らない場合(実際にはそうではないのですが)、法律が一本も通らなくなってしまう可能性もあるという点です。予算は衆議院の過半数の議決があれば、衆議院が優先されるので通るのですが、法律案については3分の2の再議決が必要ですので、このような事態になってしまうわけです。

ねじれを生む基本構造のおさらいは以上です。今後のエントリーでこれらの規定が今後の政局に与える影響などを考えていきたいと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 11:52 | 政治 | この記事のURL
「郵政改革 派遣法改正 終盤国会、2法案が火種」(「日本経済新聞」2010年5月26日朝刊2面 [2010年05月26日(Wed)]
国会も終盤に近付いてきましたが、郵政改革法案と労働者派遣法改正案が未だ残されています。前者は国民新党が、後者は社民党が重視する「連立政権銘柄」にあたるということですから、またも強行採決の雰囲気が漂ってきます。

両法案とも様々な問題点を抱えており、東京財団では郵政の問題派遣法の問題それぞれについて政策提言をしてきましたので是非ご覧ください。

国民に重大な影響を与える法改正が、国会の終盤、ゴタゴタに巻き込まれながら十分な審議なく成立してしまうことのないようにしていただきたいものです。
Posted by 佐藤孝弘 at 17:29 | 経済 | この記事のURL
「週刊エコノミスト」寄稿のご案内 [2010年05月24日(Mon)]
本日発売の「週刊エコノミスト」に日本の有期雇用の制度について岩井先生と寄稿しております。本年3月に出した雇用政策に関する政策提言を踏まえてのものです。ぜひお読みいただければと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 11:00 | 経済 | この記事のURL
「参院選7月11日投票」(「朝日新聞」2010年5月21日朝刊1面) [2010年05月21日(Fri)]
鳩山政権は今国会の会期延長をせず、6月16日で閉会する方針を決めたそうです。これにより、参院選の投開票日は7月11日でほぼ決まり、一挙に選挙モードに突入することになりそうです。各党とも今月一杯くらいで公認予定者とマニフェストの内容を固めることになるでしょう。

今回の参院選は昨年の総選挙と違った意味で日本の将来を決める選挙になりそうです。ちょっと気が早いですが、選挙とその後の見通しを考えてみたいと思います。

鳩山総理のもと選挙を戦うのであれば、民主党が目指していた「参院で単独過半数」という目標達成は厳しいでしょう。民主党は1人区で大部分は勝てる前提でいたと思いますが、内閣支持率、政党支持率が低迷している今、難しくなってきました。特に、みんなの党が積極的に1人区にも候補を立てておりますので、そうした選挙区については、これまで民主党に投票していた有権者の一部はみんなの党に鞍替えするでしょう。となると、自民党が「漁夫の利」のかたちで1人区を取るパターンが出てくるでしょう。

比例区はなおさらで、昨年総選挙で自民に失望し、その後鳩山総理の政権運営に失望した人々は新党のどれかにめいめい投票するでしょう。いずれにしても参院選後の参議院は各党割拠状態になり、民主・国民・社民の連立でも過半数に足りず、「ねじれ」国会が再現しそうです。

そうなると、連立の組み直しの話が出てきます。民主党の新たな連立相手として有力なのは公明党か、みんなの党でしょう。もし民主党との連立が成立し、参院選で過半数に到達すれば、あと3年は安定政権になることになります。

民主党は間違いなくそれを狙ってくると思いますが、公明党やみんなの党としては対応が難しくなります。第一に、選挙で負けた後の民主党と組む大義名分がないですし、第二に、今大臣ポストを得たとしても、次期衆院選で大敗してしまえば、意味がないからです。

特にみんなの党からすれば、次期衆院選まで視野に入れ、民主党と組まずに野党でいたほうが良いという判断をするかもしれません。野党に踏みとどまってねじれ国会のもと民主党を批判しつつ、着々と全国で次期衆院選の候補者を発掘していけば、かなりの人数を当選させることができるでしょう。現在、みんなの党が参院選挙区に積極的に候補を立てているのもその布石と考えることもできます。

また、参院選後には新党を糾合する動きも出てくるでしょうし、民主党を割る動き、自民党を割る動きなどがふたたび起こることになるでしょう。もしかしたら「自社さ」政権後社会党が大きく議席を減らし、民主党が生まれたように、自民党が大きく割れて新たな政党ができるかもしれません…。

などなど、いずれにせよ政界が戦国時代のような混乱期に入るのは間違いなさそうです。有権者としては何を基準に選べばよいのか、本当に困ると思いますが、やはり政党についてはマニフェストの善し悪しで、支持政党が決まらなければ政党に関係なく「政治の世界に残って欲しい優秀な人は誰か」という観点で選ぶしかないように思われます。マニフェストの“見方”については、東京財団でも現在イベント等を検討しているところですのでまたご案内いたします。
Posted by 佐藤孝弘 at 14:42 | 政治 | この記事のURL
「消費増税の公約 小沢氏は否定的」(「日本経済新聞」2010年5月18日朝刊一面) [2010年05月18日(Tue)]
タイトル通りですが、民主党小沢幹事長は17日の記者会見で、参院選のマニフェストに消費税率引き上げを盛り込むかどうかという点について、「税制は最終的に考えなくてはならないが、第一に取り組むのはムダを省くことだ」と述べ、否定的な考えを示したそうです。

税・財政は次期参院選の最大の論点になると思います。各党が具体的な消費税率を明示して論戦を挑むことが予想される中、政権与党の民主党がそこを曖昧にしておくことが有権者の印象としてプラスかマイナスか…といったところでしょうか。普通に考えればそうした無責任なやり方はマイナスなのですが、そうは判断しないのが小沢幹事長のようです。

「第一に取り組むのはムダを省くことだ」ということですので、少なくとも「ムダ」をどのくらい減らすのかについては、これまでの実績を踏まえて数値を掲げるべきかと思います。また、もちろん、財政の中期的な見通しもあわせて明示すべきです。
「終盤国会霧晴れず」(「日本経済新聞」2010年5月14日朝刊2面) [2010年05月14日(Fri)]
国会も終盤にさしかかってきました。昨日、国家公務員法改正法案が衆院を通過、会期末は6月16日ですので、この法案は成立する可能性が高そうです。

一方、記事にありますとおり多くの重要法案が成立するかどうか不透明な状況にあります。労働者派遣法、道路財政特別措置法改正案、政治主導確立法案、国会法改正案、郵政改革法案、地域主権改革関連法案などの成立が危ぶまれているようです。「政治とカネ」と「普天間」に終始した国会だったなあという感じです。

労働者派遣法郵政改革法案などは、東京財団でも「問題アリ!」と指摘したものであり、これを機にもう一度見直すべきだと思いますのでちょうどよかったかもしれません。

参院選後、もしねじれが起ったとすれば、ますます法案は成立しにくくなりますし、連立の組み直しの動きになるでしょう。連立を組み直す過程で新たな政策合意がなされ、これらの法案の内容も変わっていくはずです。それを考えれば、参院選で各党が掲げるマニフェストは、少数政党のものも含めて全て重要になります。しっかりと判断しなければなりません。

内閣支持率の低下ぶりからみて、民主党政権のマニフェストに賛同して一票を投じた方の多くが「こんなはずじゃなかった」と思っているのではないでしょうか。今度はそのようなことにならないよう、東京財団でも政策シンクタンクとして「マニフェストの見方」について示していきたいと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 10:36 | 政治 | この記事のURL
「定数削減・選挙運動の自由化・通年国会 小沢色濃い改革公約」(「読売新聞2010年5月12日朝刊4面) [2010年05月12日(Wed)]
民主党が11日に固めた政治改革関連のマニフェスト項目が掲載されています。

・衆参両院議員の定数削減
・企業・団体献金の禁止
・選挙運動の原則自由化
・通年国会
・政治資金を所管する「日本型選挙委員会」の新設
・議員歳費の削減
・資金管理団体の三親等内の親族への譲渡禁止

かなり重要な論点が入っておりますが、いくつかについて簡単にコメントいたしますと、

・衆参両院議員の定数削減
→記事によると、削減数の明記は見送ったが、衆院は比例で80削減、参院は40削減とする方向とのこと。比例復活当選などについては批判も多いのですが、比例部分をどんどん削って純粋な小選挙区制に近づけていくと、選挙ごとの議席の偏り度合いが極端になることについては是非をしっかり検討すべきだと思います。なにしろ、前回の総選挙直後の小選挙区だけの議席数を見ますと、民主 221議席(73%)、自民 64議席(21%)、その他がたったの15議席ですので、野党としてまともに活動できるのか心配になります。また、例えばこうした偏りが常に存在するのであれば、常に「3分の2再議決」を可能にする効果もありますし、もしかしたら憲法改正(各議院の総議員の3分の2の賛成が必要)がやりやすくなるかもしれません。

・選挙運動の原則自由化
→これは戸別訪問解禁が大きいですね。政党にかかわりなく、多くの議員の方が事実上やっております。ぜひ実現していただきたいです。

・企業・団体献金の禁止
→これだけだと具体案が分かりませんが、看板だけ立派で抜け穴がしっかりある、というのが、これまでの「政治とカネ」に関する制度改革のパターンだと思います。細部が重要かと思います。

・議員歳費の削減
→定数の削減をするのであれば、ここに手をつける必要もない気がいたします。むしろ、現在の議員歳費を受け取る価値のある仕事ができる人物をいかに政界にリクルートすべきかという視点で改革を考えたほうが良いのではないでしょうか。これは政治制度改革というよりは政党改革なのかもしれませんが。
Posted by 佐藤孝弘 at 11:58 | 政治 | この記事のURL
「学校選択制のデザイン」への書評 [2010年05月11日(Tue)]
現在発売中の「週刊東洋経済」において、筑波大学の江口匡太先生に「学校選択制のデザイン」についての書評を書いていただいております。ありがとうございます。手元に東洋経済をお持ちの方はぜひご覧いただければ幸いです。
Posted by 佐藤孝弘 at 14:21 | 教育 | この記事のURL
「社会的弱者に雇用の場を」中島隆信(「日本経済新聞」2010年5月10日朝刊23面) [2010年05月10日(Mon)]
本日の「経済教室」にて、中島隆信先生が社会的弱者の雇用について書いています。比較優位の理論を用いて障害のある方々を経済・社会から排除するのはそもそも合理的でなく、できる限り取りこんでいくことで社会全体の厚生も高まることを分かりやすく説いておられます。

最近、「弱者」の概念が拡大・多様化しているか、あるいはこれまで隠されていた部分が「発見」されてきているように感じます。ますます中島先生のような発想が必要とされるのではないでしょうか。まだお読みでない方もぜひご覧ください。
Posted by 佐藤孝弘 at 17:28 | 経済 | この記事のURL
「暫定税率廃止」の削除 [2010年05月09日(Sun)]
昨日のエントリで暫定税率のことを書きましたが、報道されはじめた参院選の民主党マニフェスト原案によると、さらりと削除されているようです。本件は“終わった”ことにされるのでしょう。多くの方が知っておくべき事実かと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 11:15 | 政治 | この記事のURL
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