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「民主308 政権交代」(「朝日新聞」2009年8月31日朝刊一面) [2009年08月31日(Mon)]
ついに歴史的な総選挙の結果が出ました。民主党が308議席と圧倒的多数を獲得し、狙い通りの結果となりました。今後は閣僚や党幹部の人事と、具体的な政権運営手法に関心が移ります。

個人的には後者の点で非常に心配な点があります。民主党はかねてから「官僚支配からの脱却」「政治主導」を掲げてきました。それはそれで非常に結構なことです。しかしこの「政治主導」、よほどうまくやらなければすぐにでも以下のような問題が発生します。

パターン1「政治主導といいつつも、事実上官僚にうまく乗せられ、操られる」
パターン2「官僚を頼れないため、特定の目的をもった団体のロビー活動員を頼ってしまい、結果的にそうした団体への利益誘導的な政策決定を行ってしまう」

パターン1については、説明の必要はないかと思います。たとえ省庁内に国会議員を送り込んだとしても、役所の「ご説明」によって信じ込んでしまえばいないのと同じことです。特に、これまで政策にほとんどかかわったことのない方も多く当選しておられますので、そうした方々は注意が必要でしょう。

パターン2は、あまり指摘されることがありませんが、重要です。「政治主導」の裏返しとして、「政治家さえ取りこんでしまえば、通常のプロセスでは実現が難しい政策が簡単に実現してしまう」という点があります。おそらく、国内外のロビイストが表面的には政策アドバイザー的な振る舞いをして民主党議員に殺到するでしょう。良くも悪くもあった官僚によるスクリーニング機能はそこでは働かなくなります。

こうした点は不透明になりがちで、国民やメディアの監視の目もなかなか届きにくい部分ですので注意が必要です。私もできるかぎり観察していきたいと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 12:48 | 政治 | この記事のURL
お知らせ [2009年08月17日(Mon)]
当ブログをご覧の皆様、最近更新が滞っており、大変失礼いたします。今後、8月中は各種出張が多く、なかなか更新ができないと思います。どうか御容赦ください。来月からは、選挙の総括も含め、再び頻繁に更新できるかと思いますのでよろしくお願いいたします。

また、このたび拙著「M&A国富論」がM&Aフォーラム賞正賞を受賞することとなりました。

こちらのHPをご覧ください。

この1年間、たくさん刊行されたM&A関連の本の中で選んでいただいたということで、大変光栄に思っております。この本を執筆するに当たり、様々な場面でご協力いただいた皆様には心より感謝申し上げます。

授賞式は来月なので、授賞理由などはまだ詳細には聞いておりませんが、難解な敵対的買収の問題に、具体的な解決策の提言をしたことに高い評価をいただいたものと考えております。今後も提言実現のために頑張っていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
「マニフェストに成長戦略 民主、批判受け追加」(日本経済新聞2009年8月12日朝刊3面) [2009年08月12日(Wed)]
民主党がマニフェストの修正版を正式に発表しました。これまでの各方面からの批判を受けての修正・追加になります。直嶋政調会長の、「政策変更ではない。すでに決まっている方針を丁寧に記した」との説明は若干無理があるような気がいたしますが、議論によってこうした変更があることは必ずしも悪いことではありません。それによって政策が良くなるのであれば修正はしていくべきでしょう。

ひとまず記者会見で配布されたという、「マニフェストの書き振りの補強箇所について」という文書をご覧ください。地方自治体からの批判を受け、「国と地方の協議の場の法制化」が加わっていますし、日米FTAについてはトーンダウンがなされています。

気になっていた成長戦略の部分ですが、1.子ども手当などによる家計の可処分所得の増大、2.国の支援で環境関連産業を育成、3.農林水産業、医療・介護の魅力を高め雇用を創出の3つのようです。いずれも抽象的で目新しさはなく、残念です。せめて大企業も含めた法人税減税などが入ると良かったと思っていたのですが…。(民主党マニフェストでは中小企業に限っての法人税減税は記載しています)
Posted by 佐藤孝弘 at 13:36 | 政治 | この記事のURL
「政権公約辛口採点 9団体が検証」(「読売新聞」2009年8月10日朝刊1面) [2009年08月10日(Mon)]
先週に引き続き、21世紀臨調主催のマニフェスト検証大会が開催されました。新聞には各団体の点数が大きい扱いになっていますが、これは注意しなければなりません。まず、各団体はそれぞれ異なる基準で点数をつけているため、点数のヨコの比較はあまり意味がありません。(当日の資料や動画はこちらをご覧ください)

さらに、各団体がそれぞれの立場との異動を点数に評価させるかどうかというのも大きなポイントです。私がお手伝いをした構想日本の評価では、民主党の評価が高くなっていますが、あくまで客観的に、数値目標や表現の具体性があるかどうかという観点で行ったためです。自民党の公約は民主党と比べて抽象的な文言が多く、従来通りの公約という感じでした。(個別の政策の妥当性はそこには現れていないということに注意が必要です。)一方、参加団体の中には、従来の自分たちの主張とどれだけ一致しているかという観点を入れたところもあります。

このあたりを意識して記事を読んでいただければ、より投票のご参考になるかと思います。私は各団体のプレゼンを会場ですべて聞きましたが、多くの団体が指摘していたのが将来この国をどうしたいかというビジョンが見えないというものです。別な言い方をすれば、細かい政策の羅列に終わってしまっているとも言えますが、目指すべき将来像や価値をどういった政策手段で実現するか、この両者のリンクが見えにくいということだと思います。この点、まだまだマニフェストには進化の余地があると思いますので、今後の政党の動きに期待したいです。
Posted by 佐藤孝弘 at 23:52 | 政治 | この記事のURL
「民主、公約相次ぎ修正」(「日本経済新聞2009年8月6日朝刊3面) [2009年08月06日(Thu)]
民主党がすでに発表したマニフェストを修正する動きが目立ってきているようです。特に、「日米FTAの締結」については、鳩山代表が「現在の情勢では簡単ではない」と軌道修正したことからもわかるように明らかなミスでしょう。農政の専門家ならずとも、今時点ですぐに日米FTAというのは現実的でないことはわかるはずです。

昨日のエントリーでも書きましたが、現状で官僚機構に頼らず自前ですべて公約を作ろうとするとこうしたミスも起こります。限られた人員で幅広い政策分野についての公約を作るわけですから、当然こうした問題も生じうるわけです。与党サイドはこれまで当たり前のように役所に公約づくりを“発注”してきたため、各担当セクションのチェックが入り、こうしたミスは絶対に起こらないようになっています。

何党がどうこうという問題ではなく、政治が政策立案に使える資源が絶対的に少ないことによる問題です。現在、政治(特に野党)が使える資源としては、衆・参の調査室や国会図書館です。政権交代時代においては、これらの機能をより強化していく必要がありそうです。こうしたインフラなしに、“政治主導”などはありえないと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 11:14 | 政治 | この記事のURL
自民党マニフェストについて [2009年08月05日(Wed)]
先日は民主党マニフェストについて感想を書いたので、自民党の公約についても一言。

自民党公約はこちらをご覧ください。

まずパッと見の印象ですが、表紙に−→+、+→++、という意味不明の記号がデカデカと書いており、危機感が全然感じられません。大手の広告代理店に頼んだのでしょうが、表紙ですでに失敗している気がします。

中身をざっと読むと、民主党に財源財源と言っている割には財源についての記述が少ないです。消費税については「税制抜本改革」の欄で「消費税を含む税制の抜本的改革について、平成21年度税制改正法附則による道筋に沿って、平成23年度までに必要な法制上の措置を講じ、経済状況の好転後遅滞なく実施する。」と述べられていますが、抽象的で、有権者には意味不明なのではないでしょうか。

そもそも「平成21年度税制改正法附則」なるものの中身や位置づけを知っている有権者がどれだけいるのでしょうか。(知りたい方はこちらをクリック)要するに、「景気が回復したら消費税を上げます」ということですが、それならそうとハッキリ書いても良かったのではないでしょうか。また、上げるにしても何%上げるのかを書かなければ財源についての説明責任を果たしたとは全く言えないと思います。

一方、民主党にはほとんど無かった経済成長戦略についての記述がかなり大きく割かれている点は評価すべきかと思います。ただ、「今後3年間で40〜60兆円の需要創出」とか、「10年で家庭の手取りを100万円増やし」などの記述については全く根拠不明です。潜在成長率を高めるにはこれまで自民党が作ってきた利益集団とのもたれ合いの構造を断ち切る必要性がかなりあると思うのですが、その点もまったく触れておりません。とはいえ、こうした発想があるかないかは非常に大きな差です。

個別の政策ダマを見ていくと、民主党のようなあぶなっかしさはないですが、いかにも役所に下請けで作らせた感じのものがかなり入っています。このあたりを国民がどう判断するか、興味深いところです。
Posted by 佐藤孝弘 at 14:15 | 政治 | この記事のURL
「自公政権の4年 9団体が検証」(「日本経済新聞」2009年8月3日朝刊1面) [2009年08月03日(Mon)]
昨日開かれた、21世紀臨調主催の「「政権実績」検証大会」の記事がかなり大きく新聞などで取り上げられております。これは、2005年の総選挙の際の公約を、自公政権がどれだけ守ってきたかを参加団体それぞれの視点から評価しようというものです。(当日の資料や動画はこちらのページをご覧ください。)

この大会にはシンクタンクの構想日本も参加しており、東京財団と構想日本は会長が同一人物という御縁もあって、私も下準備の作業に加えさせていただいておりました。

やっていて改めて思うのは政策を評価することの難しさです。そもそも書き方が抽象的で、評価できないものも多いですし、定量的な性格のものでも数値目標が書いていないことが大半です。また、郵政民営化のように「法案をつくる」ことが公約にしている場合、その法案の内容の妥当性に踏み込むかどうかという問題もあります。

構想日本は、できるだけ客観的な評価を心がけるために、公約から抽象的すぎるものを排除した上で、実際に実現したかどうかだけで判断する、内容の妥当性についてはコメントを付すにとどめる、という方針で評価を行いました。人によっては、それでは不十分だという指摘もあるかと思いますが、こうした新たな試みはトライアンドエラーで手法が進歩していくものだと思います。実践的で、多くの人にとってわかりやすい評価方法を考えていきたいと思います。

各団体のプレゼンでとにかく多かった指摘が、総選挙なしに内閣がコロコロ代わり、実質上政策転換が行われているのに、それが国民に対してはあいまいなままになっているというものです。これは、安倍内閣以降の政策実行力の低下と無関係ではないと思います。やはり政策転換を行う正統性を付与するものとしての選挙というものが基本なのでしょう。

来週には同じく21世紀臨調主催の次期総選挙のマニフェスト検証大会が行われますので、こちらもご期待ください。
Posted by 佐藤孝弘 at 13:36 | 政治 | この記事のURL