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「アデランス再建混迷 取締役選任スティール案承認 ユニゾン出資断念」(「日本経済新聞」2009年5月29日) [2009年05月29日(Fri)]
アデランスホールディングスの昨日の株主総会で、スティール・パートナーズが推す取締役の選任が承認されたとのこと。アデランス側が資本提携を計画していたユニゾン・キャピタルが出した取締役候補は否決されたそうです。

今回の事例は、敵対的買収の帰趨が、攻守双方の出した経営者候補の是非を株主総会で問うという形で決せられた画期的なものです。状況としては、東京財団で出した敵対的買収ルールで提案したスキームに酷似しており(若干の違いはありますが)、モデルケースとして大変興味深いです。

本件については、東京財団の提言との関係も含めて後日論考を発表させていただきたいと思っております。記事にもありますが、「スティールにとって投資先企業の経営に深く関与する初の事例」です。今後は、スティール側が送り込んだ役員がアデランスを再建できるかに注目が集まります。また、この一年の間スティールが送り込んだ役員は何をやっていたかについての検証も必要かと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 15:54 | 経済 | この記事のURL
「経営の監視策選択制に 社外取締役の設置同等効果の独自策」(「日本経済新聞」2009年5月27日朝刊) [2009年05月27日(Wed)]
経済産業省の企業統治研究会が、コーポレートガバナンスを向上させる制度案をまとめたそうです。上場企業の経営監視体制強化のため、社外取締役を選ぶか、同等の効果をもつ独自の対策をとるかを選ぶ制度を設ける方針とのこと。

上場会社に対して、一律社外取締役の設置を義務付けるような乱暴な方向にはならないようで、ひとまず良かったと思います。コーポレートガバナンスについては、会社ごとに様々なあり方があり、一律の規制よりも選択制というのが基本的な路線であるべきです。

ただ、報告書案では、社外取締役設置がデフォルトで、そうでない場合は企業独自の経営監視策を作成するとなっているところが気になります。社外取締役については、仮にいくら「独立性」要件をきびしくしたとしても、「社長のお友達」を排除できないことをはじめとして、致命的な欠点もあるにもかかわらず、です。

そもそも、この議論は何のために始まったのかを、上記リンク先にある「報告書案」で見てみますと、1.の「基本的考え方」を読んでも、要するに「投資家が求めているから」以上の理由はないようです。これは私も実感としてわかりますが、いわゆる「市場関係者」の方々には、社外取締役への期待が異常なほど高いです。社外取締役さえ導入すればガバナンスの問題はすべて解決するような言い方をする方もいるほどです。

しかし、ステークホルダーの一部が求めている、というだけでは、制度改正の理由にはなりません。

仮に多くの市場関係者が求めるとおり、本当に社外取締役が明らかにガバナンス向上に役立つのであれば、普通に考えれば、

・投資家が社外取締役の機能を極めて高く評価し、実際にもそういう効果を発揮する
            ↓
・社外取締役を設置している会社には投資が集まりやすいし、経営規律も保てる
(逆に言えばしていない会社には資金が集まらないし、乱脈経営になりがち)
            ↓
・結果として社外取締役を設置している会社が市場競争で勝ち残る

といった流れになりますので、制度で一律の強制をせずとも、自然に社外取締役の設置企業
は増えていくと思われます。そうでなくても、社外取締役の設置の「投資家受け」が良いので
あれば、それだけを狙って導入する企業は増えていくと思われます。ことさらに義務化する必要性はどこにあるのでしょうか。投資家サイドの「表には出ない推進理由」も考えてみる必要がありそうです。

真面目に考えれば、監査役会導入会社と、社外取締役導入会社のどちらがうまく経営監視できているか?といった問いを突き詰めることが必要なのでしょう。少なくとも今公表されている「報告書案」にはその点に対する詳細な分析がありません。結局はケースバイケースで、判断ができるには至らないと思いますので、当然と言えば当然でしょう。

今回の報告書は、経済産業政策局長の私的研究会が出したものであって、法的な拘束力はゼロですので、実務に与える影響は限られていると思います。しかし、東京証券取引所の規則などには影響を与える可能性もあります。今後の影響についてもウォッチしていきたいと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 13:59 | 経済 | この記事のURL
「アデランスへのTOB価格上げ ユニゾン1200円に」(「日本経済新聞2009年5月26日朝刊9面) [2009年05月26日(Tue)]
アデランスホールディングスに対するTOB提案を公表していた投資ファンドのユニゾン・キャピタルが、TOB価格を1000円から1200円に引き上げると発表したそうです。もともと600円〜700円程度だったアデランスの株価は、ユニゾンのTOB提案の公表後1000円近くまで上昇していました。数日後に迫る株主総会を前に、少しでも支持を集めようということでしょう。

ユニゾンのTOBはプロキシーファイトでの勝利(ユニゾン・アデランス経営陣が用意した取締役の選任)が前提です。スティールは表向き反対ですが、イグジットも視野に入れていると思われますので、その意味でも今回の引き上げは大きな意味を持つかもしれません。

スティールのアデランス株の取得価格は2700円程度とみられており、その金額から比べると200円の引き上げではあまり変わらないように思われますが、金融危機以降の市況の変化もあり、実際にはスティール側も目標とする売却価格をかなり下げているはずです。プロキシーファイトでユニゾンが敗北すれば株価は一気に下落してスティールはイグジットのチャンスを失うわけですから、判断に迷うところでしょう。どちらかといえばスティールが追い詰められているように思われます。
Posted by 佐藤孝弘 at 14:24 | 経済 | この記事のURL
「さいたま市長に清水氏 民主が支持 鳩山体制「初白星」」(「毎日新聞」2009年5月25日朝刊1面 [2009年05月25日(Mon)]
昨日、さいたま市長選の投開票が行われ、民主党埼玉県連が支持した清水勇人氏が初当選したとのことです。それはそれでよいのですが、報道の仕方が気になります。

主要各紙は、今回の選挙についてもいずれも「鳩山新体制への有権者の審判」といった文脈でとらえています。しかし、本来であれば市長選はあくまでその市を良くするための政策や人物を選ぶ場所であって、「自民か民主か」という国政の問題とは無関係なはずです。さいたま市は独立した地方自治体であって、「国の下請け機関」ではありません。

国政でも同じ問題がありまして、たとえば参院選があると、選挙前も後も、「現政権への審判」とみなす報道がなされ、有権者もそれのみを基準として投票し、結果として総理が引責辞任したりするわけです。参院選の目的は、あくまで参議院議員が6年間しっかり仕事をしてきたかということについての審判が基本です。しかし、今のメディアの報道姿勢からして、有権者もそういう基準ではほとんど判断されないのではないでしょうか。現政権への支持・不支持については、定期的に世論調査をやっているのですから、いたずらに本来の趣旨と違う意味づけを与えるべきではないと思います。

メディアと政党のどちらがこのような流れをリードしているのか、よくわかりませんが、最近こうした意味での“ズレ”の度合いがどんどん大きくなっている気がします。選挙という大切なシステムをしっかり機能させるためにはこうしたズレはなくすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
Posted by 佐藤孝弘 at 11:18 | 政治 | この記事のURL
「建築基準法“安全幻想”と自治体の役割」(「月刊地方自治職員研修」6月号掲載) [2009年05月21日(Thu)]
現在発売されております、「地方自治職員研修」6月号にて、本年2月に出した建築基準法改正の政策提言について寄稿させていただいております。提言の紹介に加え、読者の多くが地方自治体の職員の方ということで、自治体の住宅政策の視点も加えてあります。ぜひご覧いただければ幸いです。
「「給付付き税額控除」提言 諮問会議で民間議員「就労促進など効果」」(「日本経済新聞」2009年5月20日朝刊5面) [2009年05月20日(Wed)]
昨日の経済財政諮問会議で、民間議員が東京財団が以前より導入を主張している「給付付き税額控除」の導入を提言しました。今回提言されたのは、子育て世帯や低所得者向け(就労支援)の観点からの給付付き税額控除で、東京財団の政策研究、提言の方向性を軌を一にしています。実現に向けての議論の方向性としても「子育て+就労支援」の組み合わせで議論が進んでいくのではないでしょうか。

東京財団「税と社会保障の一体化プロジェクト」では、すでに昨年4月には子育て支援のための「給付付き児童税額控除」を提言しているほか、現在は望ましい勤労税額控除の在り方を検討するとともに、給付付き税額控除実現のためのインフラとしての納税者番号制度の研究を進めております。政府・与党の動きとも連動して研究を進めてまいりますので引き続きご注目ください。
「補正に46種、4兆3000億円計上「基金」の執行国会報告へ」(「日本経済新聞」2009年5月19日朝刊5面) [2009年05月19日(Tue)]
政府が2009年度補正予算に計上した46の「基金」への支出が野党から批判されているのを受け、執行状況を国会に報告する方針とのこと。基金の総額は4兆3000億円と巨額になるため、支出を透明化するのが趣旨のようです。

短期の景気対策なのに、複数年度にわたって行うことを前提とした「基金」にこれだけの額をプールするのはなぜか?というのがまずは浮かぶ疑問かと思います。

答えは簡単で、政治的にはとりあえず予算総額が重要でして、今回の補正予算の規模14兆円という総額を確保したかったのですが、今年度で使いきれる使い道がなく、基金に4兆3000億円も積まざるをえなかったということだと思われます。さらに、こうした基金が公益法人等に流れることで「焼け太り」していく、という民主党の批判もそのとおりでしょう。

一方、このうち実際にどれだけ執行するかも未知数です。予算を計上しても執行しなかった部分を「不用」と呼び、国庫に返すことになるのですが、これら基金についてもかなりの不用が出るのではないでしょうか。実質よりも「見せかけ」にこだわる議論はもう終わりにしたいものです。

実は、一般会計においても、2兆円程度の「不用」は毎年生じています。節約や、必要性がなくて不用が出るのは良いことなのですが、一方であらかじめ支出しないことを予測できていながら毎年提出するような予算もあるのも事実です。予算が上がった時の金額だけでなく、実際に執行されているかどうかについても、メディアは厳しく監視してほしいと思います。
「「首相に」鳩山氏34%麻生氏21%」(「毎日新聞」5月18日朝刊1面) [2009年05月18日(Mon)]
民主党代表選直後の世論調査結果が各紙に出ております。この毎日新聞の調査によると、「首相として鳩山氏と麻生氏のどちらがふさわしいか」の問いについては、鳩山氏が34%、麻生氏が21%だったとのことです。ちなみに、4月に小沢氏と麻生氏について同様の調査を行った結果、麻生氏が21%、小沢氏が12%だったそうです。

代表選後、どういった体制かもわからぬうちの世論調査でこの結果ですから、いかに麻生首相への支持がもろいものかがわかります。しかも、世論は鳩山氏より岡田氏への支持が多かったわけですから、仮に岡田氏だったらこの差がもっと開いたかもしれません。

このように世論調査の“ブレ”が激しいのは、与党野党問わず、既存政党への期待そのものが大きく下がっているからではないでしょうか。政治自体の権威の失墜です。今回の結果も、民主党にちょっとしたミスがあればまた再逆転するかもしれません。鳩山氏の選挙までの最大の課題は「(スキャンダルを含め)いかに何も問題をおこさないか」かもしれません。

既存政党の信頼回復は一筋縄ではいかない課題ですが、長期的なビジョンに立った政策を真面目に打ち出していくほかないでしょう。
Posted by 佐藤孝弘 at 16:25 | 政治 | この記事のURL
「英議会「お手当天国」」(「読売新聞」2009年5月15日朝刊9面) [2009年05月15日(Fri)]
今朝の読売新聞で面白い記事を見つけました。イギリスの議会で、多くの議員が「手当」としてシャンデリア代、トラクター修理費、ドッグフード代、など、非常識な請求をしていたことが発覚したとのこと。国民の怒りはかなりのもので、現地メディアでは大騒ぎになっているそうです。

記事によると、イギリスの下院議員には、議員歳費のほか「2軒目手当」というものが年間2万4222ポンド(約350万円)まで認められるそうです。自宅以外にロンドンか選挙区に持つ家について、請求すれば維持費が支払われる仕組みとのこと。

日本と同様、イギリスの国会議員も選挙区と首都の往復が必要です。余分な出費となる2軒目の家具や家電製品の購入費は税金で補助しようという趣旨です。議員は領収書を添えて議会の手当事務所に請求し、審査を経て支給される仕組みですが、その審査が形骸化し、フリーパス状態だったようです。

個人的には、記事にある具体例のうち、ブラウン首相の「アパートの清掃費を請求し、それを実弟に渡していた」というのが一番悪質な印象を受けました。労働党も頭の痛いところでしょう。

いろいろ考えさせられます。日本ではなぜかイギリス政治礼賛論が多いですが、こうした問題については、どこの国の政治家も一緒なのかもしれません。しかし一方で、「2軒目手当」のような仕組みは政治にはカネがかかることを正面から認めて、政治家をカネ集めの手間暇から解放させるという点も大事なことかと思います。政治システムの問題は一筋縄ではいかないようです。
Posted by 佐藤孝弘 at 09:32 | 政治 | この記事のURL
「建築基準法の本質的欠陥と改正提言」(「建築雑誌」2009年5月号掲載 [2009年05月14日(Thu)]
現在発売中の、「建築雑誌」(日本建築学会発行)5月号に、岩井先生と私の共著で東京財団の建築基準法改正提言についてのコラムを掲載しています。どちらかと言えば専門家向けの雑誌ですが、機会がありましたらぜひご覧ください。

2月に政策提言公表して以来、様々な専門家の方と議論してきましたが、建築をめぐる議論がより一般国民に開かれていくべきだと痛感しております。東京財団はその懸け橋になるべく今後も活動を続けていきたいと思います。
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