CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
« 2009年03月 | Main | 2009年05月»
プロフィール

佐藤孝弘さんの画像
リンク
<< 2009年04月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
カテゴリアーカイブ
最新記事
https://blog.canpan.info/satotakahiro/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/satotakahiro/index2_0.xml
月別アーカイブ
最新トラックバック
「内閣支持率32%、7ポイント上昇」(「日本経済新聞」2009年4月27日朝刊1面) [2009年04月27日(Mon)]
日本経済新聞社とテレビ東京の世論調査によると、麻生内閣支持率が3月の前回調査から7ポイント上昇、32%となったそうです。民主党小沢代表の「敵失」と、追加経済対策の効果が現れているようです。「衆院選後の首相として麻生氏と小沢氏のどちらがふさわしいか?」の問いについては、麻生氏が18%、小沢氏が9%で、「どちらでもない」が69%もいたとのことでした。

これまでの経緯からすれば当然の結果かもしれませんが、これで選挙はますます遠のくものと思われます。ここで、多くの政治家が予測(あるいは期待)するのは、「大連立」です。多くの国民からすればまったくおかしな話と思うでしょうが、永田町には通常とは別な力学が働いておりますので…。

仮に大連立がなった場合、それを維持するためのさらなるバラマキが始まることが容易に予想されます。大連立の結束をくずすような「痛みを伴う改革」などはもってのほかでしょう。こうして将来世代にツケは先送りされていきます。

政治の閉塞状況はしばらく続きそうです。
Posted by 佐藤孝弘 at 10:33 | 政治 | この記事のURL
「世襲制限 民主が先手」(「日本経済新聞」2009年4月24日朝刊2面) [2009年04月24日(Fri)]
自民党、民主党内でそれぞれ世襲制限の議論が活発化しているそうです。民主党は今後は衆参両院とも同じ選挙区から配偶者や子どもが続けて立候補できないよう党の内規で決める方針を決定したとのこと。

自民党は菅義偉選挙対策副委員長が推進しているものの、党内での反発が激しく、目途は全く立っていないようです。記事によると、衆院議員のうち世襲議員は自民党が112人、民主党が20人とのことですので、反発が大きいのも当然でしょう。麻生総理は世襲制限論について「憲法上の話もあろうと思う、うかつな話はなかなか難しい」と述べたそうです。

確かに、法律で一律に禁止するとなると憲法上の議論も出てくるとは思いますが、党の内規で決める分には問題はないはずです。そもそもこの話は「政治の世界に優秀な人材を集める」という文脈で議論すべきですが、そういう話があまり深まっていないように思います。

この観点からは、世襲制限と裏返しで、一般の方が選挙に出ることのリスクを減らす方策もセットで議論してほしいものです。単なる人気取りのための世襲制限に終わらないことを願います。
Posted by 佐藤孝弘 at 15:45 | 政治 | この記事のURL
「日本の失敗「第二の開国」と「大東亜戦争」」松本健一 [2009年04月23日(Thu)]
なぜ日本は無謀な戦争に突入したのか」、という問いは日本人であれば誰でも持っているかと思います。本書はその問いに対する一つの回答として、1915年の「対支二十一カ条要求」から開戦に至るまでの歴史を綴っています。

本書によると、日米開戦の根底には対中政策をめぐる対立が存在し、国内的には「統帥権干犯」問題が軍部の専横を招いた点が大きいということですが、これ自体は私も同感です。本書では、このことを当事者の発言や資料を交えつつ、見事に描き出しています。

いわゆる統帥権干犯問題が「政治化」したのは、1930年のロンドン海軍軍縮会議のときでした。巡洋艦以下の補助艦保有量制限について、海軍は対米7割を主張しましたが会議の結果はそれに満たないものでした。これに対し海軍軍令部長の加藤寛治(海軍大将)は、政府が海軍の認めない軍縮条約を結ぶことは天皇の統帥権の干犯にほかならないと主張したというわけです。

もちろん国際的な交渉は相手のある話であり、海軍が純軍事的観点からのみ主張する艦艇保有量が絶対ではありません。その他様々な要素を勘案して政府代表が責任を持って決める話なのですが、それを海軍が明治憲法上の統帥権とむすびつけることで「政治化」してしまったのです。

戦前の歴史が語られるときとかく陸軍ばかりが悪役にされがちですが、「統帥権干犯」問題の発端が海軍であったことは特筆されるべき事項でしょう。

これ以降、「統帥権」は軍人の専横を正当化する「魔法の杖」として機能しはじめます。石原莞爾が満州事変を起こしたときも、同様の論理を使って独断専行で事を進めました。

さらに問題なのは、政党の対応です。当時の政友会の犬養毅、鳩山一郎などは、統帥権干犯問題が出た時、これを民政党の攻撃の材料とし、倒閣を図りました。政争のために外圧(軍部)を取り入れることの弊害については後の歴史が証明する通りです。

著者はこれを「政党政治の自己否定」と述べ、経緯もくわしく書いています。こうして政党自体が信頼を失い、世の期待は軍やテロリズムに向かったわけです。現代の日本政治を考えるにあたってもこの点は得られる教訓が多いと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 15:40 | 歴史 | この記事のURL
「リーガルクエスト会社法」伊藤靖史、大杉謙一、田中亘、松井秀征 [2009年04月22日(Wed)]
最近出たばかりの会社法の入門書です。気鋭の研究者4名の共同執筆で、会社法を勉強したいと思っている方に非常にお勧めです。

これまで多くの会社法の教科書は記述が無味乾燥なものが多く、社会に出る前の学生などにとっては現実とのかかわりが全然イメージできず勉強している状況でした。たとえば「新株予約権」などと言われても、「それって何のために必要なの??」という疑問が解消されないまま勉強しなければいけなかったわけです。とはいえ、現実とのかかわり部分を多くしすぎると非常に冗長になってしまいます。本書はそのバランスが絶妙で、よほど工夫されたのだなと思いました。

敵対的買収と防衛策についても、実際の事例を紹介しつつ丁寧に解説されています。P414〜「防衛策についての考え方」の部分では以下のような記述があります。

「「支配権争いの帰趨は、(合理的な範囲で)取締役会が決めることができる」という主張もあり得ないわけではない。筆者(注:4名の執筆者のうち田中氏)は、上のような主張には懐疑的である。企業価値を毀損するが株主には利益となる買収というものが、現実にどの程度存在するか疑問である一方、防衛策を広く認めることが敵対的買収の規律効果を弱める危険は現実的だと考えるからである。しかし、本書の共著者の中には、取締役会に防衛策を行使する裁量権限を認めることについてより積極的な者もいる。本書はこの議論の対立に決着をつける場ではない。ただ、読者に知っておいてもらいたいのは、この問題は会社法の条文の形式的な解釈によって決着のつくような話ではなく、一定の政策判断を必要とする問題であること、そしてその判断の妥当性は、現実の経済社会に対する不断の観察によって確かめられなくてはならないということである。」

通常、こういった微妙な問題については教科書であれば飛ばしてしまうところかもしれません。しかし、対立点や論点を明らかにし、正解が見つかっていない部分もあるということを正面から認めて記述する本書の態度には誠実さを感じます。
※こちらの大杉先生の解説もぜひご参照ください。
Posted by 佐藤孝弘 at 11:09 | 法律 | この記事のURL
「「西松」語らぬ行脚再開」(「毎日新聞」2009年4月21日朝刊5面) [2009年04月21日(Tue)]
民主党の小沢代表が地方行脚を本格的に再開したとのことです。昨日は北九州市であった同党参院議員のパーティであいさつしましたが、西松建設の問題には言及しなかったとのこと。

「そもそも「地方行脚」って何?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、これは小沢氏がもともと非常に重視してきた活動です。従来から民主党内の若手議員にむけて「もっと汗をかけ、足で(票を)稼げ」と言い続けてきた小沢氏ですが、小沢自身は地方行脚することでそれを支援してきました。

具体的には、たとえば新人候補で地元でも知名度が低い、という議員がいたとき、小沢氏がその地域へ出向き、その新人候補と二人並んで記者会見をします。そうすると、地元新聞の一面に小沢氏と候補者の二人の写真とともに記事が掲載され、候補者の知名度も上がるというわけです。

これまではこの作戦で非常に高い効果を上げてきたわけですが、これからは、行く先々で西松の問題についての質問にさらされる可能性があります。そうなると逆効果もありうるわけで、逆に「来てほしくない」という議員も出てくるかもしれません。今回の行脚は選挙を小沢代表で戦えるかどうかの試金石としての意味もあるかと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 14:40 | 政治 | この記事のURL
「新書大賞2009」中央公論新社 [2009年04月20日(Mon)]
ご覧のとおり、新書の紹介本です。「中央公論」編集部の敏腕編集者であり、友人でもある田中正敏さんが編集長となって作った本です。

もともと新書は大好きなのですが、最近は仕事がらみの本ばかりになってしまっておりました。この「新書大賞」を読んでいると、面白そうな新書がつぎつぎ出てきて、眠っていた知的好奇心が掘り起こされてきます。取り上げられる本のタイトルを見ると、まさに社会の縮図ですね。金融危機関連や格差・貧困関連が目立ちます。

中でも永江朗氏と宮崎哲弥氏の対談は面白かったです。レーベル毎の特徴など考えたこともなかったので、少し新鮮でした。ちなみに「御三家」は中公新書、岩波新書、講談社現代新書。「新御三家」はちくま新書、光文社新書、新潮新書だそうです。

しばらく本から遠ざかっている方がいらっしゃいましたら、ぜひこの「新書大賞2009」をガイドとして読書の世界に戻ってきていただければと思います。ちなみに私は本書を読んで、以下の新書を読んでみようと思いました。読んだらまたご紹介します。

「自民党政治の終わり」野中尚人 ちくま新書
「広田弘毅」服部龍二 中公新書
「公立学校の底力」志水宏吉 ちくま新書
「不機嫌な職場」高橋克徳、河合太介、永田稔、渡部幹 講談社現代新書
「見えないアメリカ 保守とリベラルのあいだ」渡辺将人 講談社現代新書
「アデランスTOBを決議 ユニゾンの支援で再建 スティール超す株式35%目標役員受け入れ」(「日本経済新聞2009年4月17日朝刊9面) [2009年04月17日(Fri)]
昨日のエントリでご紹介したアデランスの件ですが、正式な記者会見が行われたようです。
アデランス取締役会はユニゾンのTOB提案を受け入れることを決議、スティールから派遣された社外取締役は「あなたたちはクビだ」と提案内容に猛烈に反対したとのことです。ユニゾンと現経営陣はスティールパートナーズの影響力を排除した上で経営改革を目指すということが明確ですので、スティール側としては当然反対です。

ユニゾンとアデランス経営陣の試みがうまくいくためには、@5月28日の株主総会でのプロキシーファイトでユニゾン側の提案が通る、Aその後のTOBでユニゾンが目標とする株式の保有比率に到達する、という2段階のハードルがあります。

プレスリリースを読むとわかりますが、ユニゾン側はアデランス創業者の根本氏(9.28%保有)の分についてはすでに議決権を確保しており、一方スティール側はすでに27%の株式を保有しています。そのほか、アデランスには51%もの外国人株主がおり、彼らをどのように味方につけるかがプロキシーファイトのポイントになります。

次の段階のTOBですが、なかなか容易ではありません。プレスリリースでは上場維持が前提とされています。ところが目標とする保有比率は「35.2%以上」ということで、TOBには上限をつけないとも書いておりますので、応募が多すぎた場合にどうなるかという問題はあると思います。おそらく、そうならない目算があるのだとは思いますが。

TOBの際の買い取り価格は1000円、ところが、すでにアデランスホールディングスの株価は今日で100円を超えています。(提携発表以降、株価は急上昇しました)ですので、このままいくとTOBは成立しないことにもなりますが、これについても当然計算済みでしょうから、ユニゾンも戦略があるのでしょう。

このTOBはいわゆる「TOBによる買収の不可能性」という議論とも絡み合って非常に面白い論点になると思います。これについものまた別途書きたいと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 17:15 | 経済 | この記事のURL
「アデランスにTOB提案 ユニゾン33.4%目標 スティールに対抗」(「日本経済新聞」2009年4月16日朝刊1面) [2009年04月16日(Thu)]
買収ファンドのユニゾン・キャピタルがアデランスホールディングスに対し、買収提案を行うこととなったようです。注目すべきM&A案件です。5月末の株主総会では、ユニゾン側が役員を出す提案を行い、スティール側と株主の支持を得る委任状争奪戦に発展する可能性が高いです。

アデランスは昨年の株主総会でスティール・パートナーズによって取締役の選任案が否決され、スティール側の役員を2名受け入れていました。しかし、業績は一向に改善に向かいません。スティールは2004年からアデランスの大株主として登場しましたが、業績は低迷し続けてきたようです。アデランスの潜在的な実力からすれば、ホワイトナイト的な存在としてユニゾンが登場するのも当然ありうることと思います。

お互いに取締役候補を提示し合い、委任状争奪戦で真っ向勝負するのは東京財団の政策提言や私と岩井先生が書いた「M&A国富論」で提案した決着の付け方そのもので、M&Aルールの望ましいあり方を考える上での極めて重要なモデルケースとなります。

ユニゾンはプロキシーファイトに勝利した後には33.4%の株式の取得を目指しTOBをかけるようです。ここで目標通りの株式が取得できるかという点も注目すべきところです。

本件は今後も追いかけていきたいと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 10:13 | 経済 | この記事のURL
「解雇規制の法と経済」神林龍編著 [2009年04月15日(Wed)]
東京財団でも研究員をしていただいている、一橋大学の神林龍先生の編著。近年議論が盛んな「解雇規制」について、法学、経済学の立場から総合的に分析しています。

本書の大きな特徴は、経営不振を理由とする解雇である「整理解雇」について徹底的に分析している点です。具体的な事件の当事者へのインタビューから、判例データ集に基づく「四要件説」の分析など、あらゆる角度から整理解雇の姿を映し出しています。

これらを読むにつけ思うことは、日本の解雇規制は強いと言いますが、会社が本気で解雇しようと思ったら労働者はそうそう逃れられないなということです。90年代に入り、整理解雇法理の内容が明確化してからはなおさらだと思います。経営者は手続きさえ間違えなければよいわけです。組合の力が弱まっている現在はなおさらでしょう。そのような中、解雇規制がどの程度雇用に影響を与えているかは慎重な検討が必要でしょう。

また、後半の経済理論的な部分でも、「解雇規制は失業者を増やす」「解雇規制は若年労働者の失業率を押し上げる」「解雇規制が生産性を低下させる」といった議論には明確な答えは得られていないことが述べられています。

労働法制を議論する際、解雇規制を動かせばすべて解決するという趣旨の議論があるのですが、本書を読む限りそう簡単なものではなさそうです。真面目に労働法制を考える前提として読まれるべき必読書だと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 18:24 | 経済 | この記事のURL
「特集 マンションリスク」(「日経ビジネス」2009年4月13日号掲載) [2009年04月13日(Mon)]
現在発売中の「日経ビジネス」の特集「マンションリスク」の冒頭に岩井先生のインタビューが掲載されています。東京財団で提言を出した建築基準法の問題をはじめとしてマンションの区分所有の問題などにも触れています。ぜひご覧いただければと思います。
| 次へ