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「正社員VSハケン対立か共存か」(「週刊ダイヤモンド」2009年2月7日号掲載) [2009年02月05日(Thu)]
今週は「東洋経済」だけでなく「ダイヤモンド」でも雇用特集を組んでいます。かなりの分量で、全体の統一感はあまりないのですが、「正社員の苦悩」という章で正社員の中の問題についても多く取り上げられているのは良かったと思います。

最近は正規・非正規の格差ばかりが取り上げられておりますが、日本の雇用の格差は2段階になっておりまして、正社員内の若手と中堅以上の間にも大きな差があります。

正社員については一応「年功制」が維持されている場合が多いのですが、若手の世代の賃金の上昇率はかなり低く抑えられている場合が多いです。中小企業ならなおさらで、「入社8年たっても基本給が2万円しか上がっていない」などの例はいくらでもあります。一方、上の世代は過去に決めたレートで賃金が上昇し、差が開く一方というわけです。

また、今回の記事にもありますが、最近の不況期の企業行動として、「非正規労働者を解雇・雇い止めし、新卒採用も控えて正社員に残業させることで乗り切る」パターンが増えています。長時間労働はストレスを生み、心の病を引き起こします。

この「二段階格差」の問題を解くのは極めて難しいです。精緻に検討すれば、何らかの政策は出てくるのでしょう。しかし、その政策が合意できるか、出来たとしてうまく機能するのか。最終的には社会観の世代的な違いが大きなハードルになる気がします。

おそらく、年配の方からみれば、今の若手がヒーヒー言って働いているのを見ても、「若いんだからあたりまえだ。俺達が若い頃はもっと大変だったんだ。」としか思わないのではないでしょうか。

しかし、それは今と昔では「将来の見通し」が全く違っていることを無視した感想です。高度成長期であれば、常に人手不足で、一度就職した会社で頑張っていれば、給料も上がるし、役職も付く、マイホームも持てる、という時代でした。そういった将来の希望があれば、人間少々のつらい仕事にも頑張れるのです。しかし、今は給料が上がるかどうかわからない、役職もつかないかもしれない、(給料が上がらないので)マイホームどころか結婚すらできない、会社もいつクビになるか分からない、会社自体がつぶれるかもしれない、というリスクと不安だらけの時代です。

こういった意味で「希望格差」こそ問題だと早くから警鐘を鳴らしてきた山田昌弘氏はまさに慧眼と言えるでしょう。時代の変化、社会観についての世代を超えた共通理解がまずは必要なのかもしれません。
Posted by 佐藤孝弘 at 10:20 | 経済 | この記事のURL
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