CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
« 思想 | Main | 政治»
プロフィール

佐藤孝弘さんの画像
リンク
<< 2011年08月 >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
カテゴリアーカイブ
最新記事
https://blog.canpan.info/satotakahiro/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/satotakahiro/index2_0.xml
月別アーカイブ
最新トラックバック
「国際会計基準 企業会計審が見直し議論」(「日本経済新聞」2011年7月1日朝刊5面) [2011年07月01日(Fri)]
金融庁は昨日企業会計審議会を開きました。テーマはIFRSの適用についてです。いずれ金融庁のホームページに資料や議事録が掲載されるものと思われます。

強制適用か任意適用か、連単分離をどうするか、国際情勢をどうとらえるか、など、議論に参加される方々によって多様なスタンスがあると思われます。それぞれが自らのスタンスを明確にした上で、持っている全ての材料を出し合って有意義な議論をしていただきたいと思います。
Posted by 佐藤孝弘 at 10:35 | 経済 | この記事のURL
「IFRS 適用に関する検討について」(金融庁) [2011年06月21日(Tue)]
日本のIFRS対応について、本日の大臣記者会見で金融庁からの正式な発表があったようですね。金融庁のホームページをみたところ詳しく載っていました。

焦点の強制適用の部分については、「少なくとも2015年3月期についての強制適用は考えておらず、仮に強制適用する場合であってもその決定から5-7年程度の十分な準備期間の設定を行うこと、2016年3月期で使用終了とされている米国基準での開示は使用期限を撤廃し、引き続き使用可能とする」となっております。

「『仮に』強制適用する場合であっても」と書いてあることから、普通に読めば強制適用するか選択適用とするかの部分もゼロベースで検討するということなのでしょう。インターネットニュースの中で、「強制適用する時期を延期」というような表現はミスリードだと思います。

(以下金融庁HPより引用)
-------------------------------------------------------------------

“IFRS 適用に関する検討について”
2011年6月21日 金融担当大臣 自見庄三郎

○我が国における国際会計基準(IFRS)の適用に関しては、2009年6月に、企業会計審議会より「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告)」が示され、2010年3月期以降任意適用が認められたが、その後、国内外で様々な状況変化が生じている。

米国ワークプランの公表(2010年2月)
IASBとFASBがコンバージェンスの作業の数か月延期を発表(2011年4月)
「単体検討会議報告書」の公表(2011年4月28日)
産業界からの「要望書」の提出*(2011年5月25日)
米国SECのIFRS適用に関する作業計画案の公表**(2011年5月26日)
連合 2012年度重点政策***(2011年6月)
未曾有の災害である東日本大震災の発生
IFRSへの影響力を巡る、アジアを含む国際的な駆け引きの激化

○IFRS適用については、「中間報告」において方向性が示されているが、上記の「中間報告」以降の変化と2010年3月期から任意適用が開始されている事実、EUによる同等性評価の進捗、東日本大震災の影響を踏まえつつ、さまざまな立場から追加の委員を加えた企業会計審議会総会・企画調整部会合同会議における議論を6月中に開始する。この議論に当たっては、会計基準が単なる技術論だけでなく、国における歴史、経済文化、風土を踏まえた企業のあり方、会社法、税制等の関連する制度、企業の国際競争力などと深い関わりがあることに注目し、さまざまな立場からの意見に広く耳を傾け、会計基準がこれらにもたらす影響を十分に検討し、同時に国内の動向や米国をはじめとする諸外国の状況等を十分に見極めながら総合的な成熟された議論が展開されることを望む。

○一部で早ければ2015年3月期(すなわち2014年度)にもIFRSの強制適用が行われるのではないかと喧伝されているやに聞くが、「少なくとも2015年3月期についての強制適用は考えておらず、仮に強制適用する場合であってもその決定から5-7年程度の十分な準備期間の設定を行うこと、2016年3月期で使用終了とされている米国基準での開示は使用期限を撤廃し、引き続き使用可能とする」こととする。

---------------------------------------------------------------------
※参考

*【産業界 我が国のIFRS対応に関する要望(2011年5月) 要旨】

(1)上場企業の連結財務諸表へのIFRSの適用の是非を含めた制度設計の全体像について、国際情勢の分析・共有を踏まえて、早急に議論を開始すること。

(2)全体の制度設計の結論を出すのに時間を要する場合には、産業界に不要な準備コストが発生しないよう、十分な準備期間(例えば5年)、猶予措置を設ける(米国基準による開示の引き続きの容認)こと等が必要。

**“Work Plan for the Consideration of Incorporating International Financial Reporting Standards into the Financial Reporting System for U.S. Issuers Exploring a Possible Method of Incorporation“ A Securities and Exchange Commission Staff Paper May 26, 2011

***【連合 2012年度重点政策(2011年6月)】

(4)労働者など多様な関係者の利益に資する企業法制改革と会計基準の実現
(略)
b)上場会社の連結財務諸表に対してIFRS(国際財務報告基準・国際会計基準)を強制適用することを当面見送る方針を早期に明確にする。また、個別財務諸表に対する会計基準は、注記などによる透明性確保を前提に、日本の産業構造や企業活動の実態に照らして適切な事項のみをコンバージェンス(収れん)し、その結果として連結財務諸表と個別財務諸表の会計基準が異なることも許容する。(以上)

Posted by 佐藤孝弘 at 18:19 | 経済 | この記事のURL
「国際会計基準 延期へ」(「読売新聞」2011年6月20日朝刊1面、7面) [2011年06月20日(Mon)]
本日の読売新聞の朝刊に、金融庁がIFRS強制適用を延長する方向との記事が出ています。金融庁からの正式発表ではないようですので、引き続き事態を見守りたいと思います。

記事について一点だけ申し上げますと、「導入を延期」という書き方ですと、あたかも現在日本企業が自主的にIFRSを選択することが認められていないかのように勘違いする人が出てきそうです。既に日本ではIFRSを選択適用することが認められていますので、ご注意を。
Posted by 佐藤孝弘 at 10:18 | 経済 | この記事のURL
連合のIFRSに関する見解 [2011年06月08日(Wed)]
民主党の支持母体である連合(日本労働組合総連合会)のホームページに昨日掲載された、「2012年度 連合の重点政策」(2011年7月〜2012年6月)にIFRSについての見解が載っています。

「2012年度 連合の重点政策」(2011年7月〜2012年6月)はこちら

このPDFファイルの8ページ目にIFRSについての記述があります。連合がIFRSについての考えを明確にしたのはこれが初めてかもしれません。

(以下引用)
「b)上場会社の連結財務諸表に対してIFRS(国際財務報告基準・国際会計基準)を強制適用することを当面見送る方針を早期に明確にする。また、個別財務諸表に対する会計基準は、注記などによる透明性確保を前提に、日本の産業構造や企業活動の実態に照らして適切な事項のみをコンバージェンス(収れん)し、その結果として連結財務諸表と個別財務諸表の会計基準が異なることも許容する。」
Posted by 佐藤孝弘 at 09:59 | 経済 | この記事のURL
「IFRSに異議あり 国際会計基準の品質を問う」(日本経済新聞出版社、岩井克人・佐藤孝弘)発売のお知らせ [2011年05月19日(Thu)]
新著、「IFRSに異議あり 国際会計基準の品質を問う」(日本経済新聞出版社)が発売されました。「M&A国富論」と同様、私と岩井先生の共著です。

政府のスケジュールでは2012年を目途に、国内上場企業の連結財務諸表についてのIFRS(国際財務報告基準)強制適用の是非について結論を出すこととなっています。各種メディアでは盛んにIFRS特集が組まれ、中には、IFRSが全ての上場企業に強制適用されることが既に確定しているかのような記述も見られます。こうしたメディアを覆う「空気」の力もあって多くの企業が導入準備を始めているのが現状でしょう。

しかし、実際には、現時点では強制適用について何の結論も出ておりませんし、議論も尽くされたとは到底言えません。IFRSの導入は従来の日本(そして世界)が長らく保持してきた会計観の抜本的な転換を伴うものであり、その是非や企業に与える影響について本質的な検討がなされなければなりません。そうしたプロセスを経ずに、まず導入ありきの姿勢で強制適用を決定すれば後々禍根を残すこととなるでしょう。

本書では、IFRSの理論的、実務的な問題点について検討するとともに、日本がとるべき会計戦略のあり方について論じています。ぜひ多くの方にお読みいただければと思います。

(目次)
まえがき
第一章 国として判断を誤らないために
第二章 IFRSの「会計観」と問題点
第三章 公正価値と自己創設のれん
第四章 「会計基準の統一」がもたらす「会計処理の多様化」
第五章 トライアングル体制と会計戦略
第六章 日本がとるべき会計戦略
参考文献
本書の主張の要約
あとがき
Posted by 佐藤孝弘 at 13:03 | 経済 | この記事のURL
「単体財務諸表に関する検討会議」報告書について [2011年04月28日(Thu)]
企業会計基準委員会に設置されていた「単体財務諸表に関する検討会議」の報告書が公表されました。

報告書原文はこちら

本会議では、単体の財務諸表について、IFRSとのコンバージェンスをどう取り扱うかについて検討されておりましたが、その報告書です。具体的な論点として、開発費、のれん、退職給付、包括利益とリサイクリング問題などが扱われました。

これらはいずれも、会計基準に対する根幹の考え方(会計観)の衝突が最も先鋭的に表れる論点だけあって、意見が真っ向から対立しており、両論併記で結論らしきものはほとんど出ておりません。1ページ目に「企業会計基準委員会は、今後、検討会議の意見を十分斟酌し最終判断を行うこととしている。」とありますが、ここまで意見が対立していると斟酌しようとしてもしようがないと思います。

具体的な論点については報告書をお読みください。一つだけ指摘しておきますと、「国際的比較可能性」の観点からコンバージェンスすべきという議論がたびたび出ているのですが、この検討会議で議論しているのは「単体」の財務諸表です。そもそも、世界の投資家は、「単体」の財務諸表の開示など求めていません。要するに投資家ニーズが無いのです。

だからこそEU諸国の多くは連単分離していても何の問題もないわけですし、米国は単体の財務諸表の開示自体必要ありません。他国で開示されていないものを、どう国際的に比較するのでしょうか。
Posted by 佐藤孝弘 at 12:11 | 経済 | この記事のURL
日本学術会議経済学委員会の提言について [2011年04月18日(Mon)]
岩井先生が委員長をつとめる日本学術会議経済学委員会の、『「東日本大震災」に対する緊急提言』が岩井先生のホームページに掲載されています。

経済の観点から、以下の5つの軸を念頭に、なすべき復興政策と留意点が書かれております。

軸1 (どのような期間を考えるか)
緊急時(救助・支援)、短期(経済回復)、中期(復興活動)、長期(生産性向上策、被災地域の再生計画、さらには国家としての新たな経済ヴィジョン)。

軸2 (誰を対象にするのか)
被災者、被災企業、被災地域、間接的な影響を受けた人・企業・地域。

軸3 (誰が負担するのか)
現在世代 (若年層か中年層か高年層か、さらに企業)、将来世代、外国。

軸4 (誰が意志決定するのか)
国家(中央政府、地方自治体、中央銀行)、民間。

軸5 (どのような政策手段があるのか)
金融政策、財政政策、雇用政策、産業政策、地域政策、社会政策、情報政策。

非常にバランスが取れ、かつ深い内容に内容になっております。ぜひご覧ください。
Posted by 佐藤孝弘 at 19:48 | 経済 | この記事のURL
「日本は世界1位の金属資源大国」平沼光 [2011年03月30日(Wed)]
東京財団研究員、平沼光さんの本が出版されました。全政治家必読の本かと思います。平沼さんは資源エネルギー外交の専門家で、最近ではテレビでレアアースの解説をよくされており、ご存知の方も多いと思います。

今後の日本を支える分野として、環境・エネルギー関連を挙げない人はいないでしょう。電気自動車をはじめ、いずれも将来有望な分野です。こうした分野について、日本は「技術はあるが、資源がない」というイメージでとらえている方が多いと思います。

昨年9月の尖閣諸島問題を契機に中国がレアアースの輸出を制限したことでそのことはますます多くの方の脳裏に焼き付いているのではないでしょうか。日本だけでなく、世界が資源戦略の重要性を再認識するきっかけとなりました。

本書において平沼さんは、見方を変えれば日本も資源大国だと主張します。例えば「都市鉱山」と呼ばれる、不用となった家電の部品に含まれている金属類。海底の鉱床から採取できるレアアース、海水から抽出できるリチウム。これらの資源を日本人の英知を結集して採集、活用できれば、本当の意味での「金属資源大国」になれるというのです。

実現までにはクリアーしなければならない多くの課題があるでしょう。しかし、資源争奪戦は激化する一方です。日本もこのまま黙って見ているわけにはいきません。国として戦略的な重点投資が必要な部分であることは間違いないでしょう。

本書を読んでいると、日本も大きく飛躍できることがわかります。エネルギーは政府の果たすべき役割が大きい部分でもあります。ここをベースにした新たな国家戦略の構築が望まれます。

(目次)
はじめに 日本を「黄金の国」に導く三つの資源
第1章 新時代の核心的技術を手にした日本
第2章 激化する金属資源争奪戦争
第3章 廃棄物が膨大な資源となる近未来
第4章 世界最大級の資源を誇る日本の海
第5章 無限の資源「日本の英知」
第6章 金属資源が招く超・高度成長
あとがきに代えて
Posted by 佐藤孝弘 at 12:13 | 経済 | この記事のURL
日本経済新聞で始まったIFRSシリーズについて [2011年02月02日(Wed)]
本日の日経新聞17面で、IFRSの連載が始まっています。第一回の論点は年金会計です。1年ほど前まではメディアの多くは「IFRS万歳!」という感じでしたので、こうして両論併記で対論が報道される状況を見ますとなかなか感慨深いですね。

今回の議論を見ても、バランスシートに企業の売却価値を表現しようとするIFRSと、損益計算書上に、1年間の利益を正確に示すことを重視する既存の考え方の違いが出ていますね。

議論の内容にはコンバージェンスによる日本基準の見直しの議論と、IFRSアドプションの議論が両方入っており、それぞれ連結と単体の議論があるため、会計基準の知識がかなりないと理解が難しいかもしれません。

また、せっかくでしたら今回のような各論に入る前に、IFRSの本質論、すなわち資産負債アプローチ、公正価値、プリンシプルベースの是非について議論がなされたほうが良いかとも思います。そうした点の今後ご検討いただきたいと思います。

IFRSの本質論についてはこちらの東京財団政策提言をお読みください
Posted by 佐藤孝弘 at 15:19 | 経済 | この記事のURL
IFRSに関する記事のご紹介 [2011年01月25日(Tue)]
IFRSについての記事がいくつか出てきていますのでご紹介です。

まず、今週発売の週刊東洋経済では「リース業界が猛反発 新会計基準案の問題点」としてIASBが昨年8月に出したリース会計に関する公開草案へのリース業界の反応を記事にしております。

公開草案ではファイナンスリースだけではなくオペレーティングリースまでオンバランス化する方針、これは、リース業界自体を消滅させてしまいかねないインパクトを持っています。

リース会計基準についても、たんに「IASBが決定したから受け入れる」というのではなく、リース業が日本や世界の経済において果たしてきた役割などについて、しっかりとした議論がなされなければなりませんが、日本でそのような検討がなされたとは言えません。

いずれにせよ、実務の方が「おかしいものはおかしい」と声をあげ、議論の俎上に乗せていくのが大事かと思います。

また、本日の産経新聞の7面では、神戸大学教授の加護野忠男先生が会社制度改革の失敗の中にIFRS強制適用を位置付けています。

「さらなる不安は、国際会計基準が強制適用されようとしていることだ。これは時価主義を徹底した会計制度である。普通の事業会社の利益は、売上マイナス費用として計算されている。国際会計基準では、純資産の時間の年間増加分が利益とされる。デフレが続いている日本で、このような制度を導入すると、企業は投資しなくなってデフレが一段と深まる。」

これらの議論は長らく封殺されてきましたので、表に出てくることは良いことだと思います。

東京財団も議論の材料として、昨年12月にIFRSに関する政策提言を出しました。IFRSは理論的にも極めて問題があり、そうした会計基準を強制適用すべきでないと思います。ぜひ一度、政策提言をお読みいただければと思います。

日本のIFRS対応に関する政策提言はこちら
Posted by 佐藤孝弘 at 14:02 | 経済 | この記事のURL
| 次へ