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「日米欧 時価会計一部凍結へ」(日本経済新聞10月17日朝刊一面) [2008年10月17日(Fri)]
ひと月前(9月19日)のブログの最後部分で書いたとおり、今回の金融危機を受けて時価会計が凍結される方向とのこと。売買目的有価証券(毎期時価評価が必要)を満期保有目的に変更できるようにする。日本だけでなく、アメリカやEUも同様の方向で足並みをそろえて行われるという。そのこと自体は私も異論はない。

個人的な思い出になるが、2002年頃私は経済産業省で中小企業の会計基準に関する仕事をしており、会計学者、商法学者、公認会計士、税理士など、様々な方と議論した。その際、「時価会計は普遍的なもので、これ以外の会計基準はない。選択適用などもってのほか」と断言する時価会計原理主義者にも数多く出会った。非常に居丈高で、真理は自分たちにあると疑わない方も多かったが、彼らは今、どのように考えているのだろうか。同記事によれば「ASBJは企業や金融機関が会計方式を選べるようにすることを検討」するそうである。

今後会計基準に限らず、企業をめぐる様々なルールの見直しが行われるだろう。方向性としては、本日の朝日新聞3面で岩井克人先生が論じているとおり、資本主義は本質的に不安定なものであることを認め、理論的に裏付けられた政策対応を積み重ねることでセカンドベストを目指すしかないだろう。

今回の金融危機を受けて、「それみたことか、やはり日本型が素晴らしい!」という論調がこれから増えてくるように思われる。しかし、ライシュなどが指摘する通り、大きな流れとしては資本主義は変質しており、「昔に帰れ」流の議論では通用しない。東京財団でも、地にしっかり足をつけた検討をすすめていきたいと思う。
Posted by 佐藤孝弘 at 12:51 | 経済 | この記事のURL