政策提言「新時代の日本的雇用政策〜世界一質の高い労働を目指して〜」公表のお知らせ [2010年03月17日(Wed)]
本日、政策提言「新時代の日本的雇用政策〜世界一質の高い労働を目指して〜」を公表しました。
⇒提言本文はこちら いわゆる「派遣切り」問題を契機に労働者派遣法改正案が今国会で提出されるなど、雇用政策のあり方がいま改めて問われています。民主党政権の関心は格差是正や労働者保護に集中し、日本経済全体の生産性向上を目指す政策立案とはなっていません。そうした路線の行きつく先は結局「限られたパイの奪い合い」です。 今後、政府・与党では派遣法をはじめ雇用関係の重要政策が次々に検討される予定です。この喫緊の課題に応えるべく、最新の労働経済学における実証研究の成果も踏まえて、日本の雇用政策の新たな理念と体系的な制度改正案を提言いたします。最低賃金、派遣法、セーフティネット、解雇規制、有期雇用の法制度など、労働政策に関する主要論点はほぼすべて含んだものとなっております。 本提言は、会社の本質と資本主義の変質研究プロジェクトで1年間検討を進めてきた成果になります。リーダーの岩井克人上席研究員以下、「雇用の本質とは何か」という問題までさかのぼりつつ、徹底的に議論しました。雇用問題に興味のある全ての方に読んでいただければ幸いです。 (目次) 【本提言の全体像】 【1】雇用の本質と技能蓄積 【2】最低賃金の引き上げと労働の質の向上 【3】労働者派遣の制度 【4】セーフティネット、技能蓄積と教育訓練 【5】有期雇用の制度 【6】無期雇用の制度 【おわりに】労使コミュニケーションの重要性 【参考文献】 |