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「人事院、徹底抗戦へ 法案決定まで混乱必至」(「読売新聞」2009年2月4日朝刊2面) [2009年02月04日(Wed)]
政府が国会公務員制度改革の「行程表」を昨日決定しました。「内閣人事・行政管理局」の件で人事院の谷公士総裁が反対の姿勢を貫いています。

公務員制度改革についてはまたいずれ別途書かせていただきたいと思いますが、今回の人事院の対応について一言。

世の中の人では人事院がこれほど強烈な抵抗をすることにビックリされた方もいると思いますが、驚くようなことでは全くありません。人事院も官僚組織にすぎず、組織防衛は官僚組織の本能的な動きだからです。これまで人事院が表に出てこなかったのは自らの権益が侵されるような場面が少なかったというだけにすぎません。

昨日決定された「行程表」では、労働基本権の部分は検討することは決まっていても、中身はまだ決まっていません。この内容次第で人事院の存在意義がほとんど否定されるおそれがありますので、今回は徹底抗戦しているわけです。

ちなみに、こうした際に官僚組織がかならず持ち出すのは「憲法論」です。戦前も軍部という官僚組織が「統帥権干犯」という問題を盾に自分の主張を通そうとしておりました。今回の谷総裁の態度は、国会で議員を「黙れ!」と一喝した陸軍の佐藤賢了中佐のような傲慢さを感じます。

もちろん、憲法との兼ね合いは重要なのですが、政府レベルでは内閣法制局としっかり検討をし、最終的には裁判所が判断する問題ですので、人事院が憲法を盾に議論を止めようとすべきではありません。むしろ、「公務員人事のプロ」を自認するのでしたら、具体的な解決策を提案すべきだったのではないでしょうか。

公務員人事制度自体に問題があるというのは、世の中では10年以上前から指摘されてきましたし、最近では安倍内閣の時に相当な議論がありました。その間、人事院から何らかの説得力ある提案がなされてきたのでしょうか。

それなしに、今に至って「そもそも論」を持ち出してくる感度の鈍さはそれ自身大きな問題かと思います。人事院に任せていたらあと30年くらいは検討をつづけるかもしれません。

国際的にも国内的にも激動期である今の時代は、起こっている問題について何らかの提案ができなければ存在意義を否定されてしまうのでしょう。東京財団も政策シンクタンクとしての存在意義を常に問われていると思いますので、私も頑張らなければ、と今回の人事院の動きを見て思いました。