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ブックマーキング of ぶっくま〜くす

アマゾンをはじめ、世の中に本を紹介するものは無数にあるし、あるいは既に出来のいいサイトがあることを承知でこのサイトを立ち上げました。あくまで私的な読書記録として気の向くままに書いていきたいと思います。


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Creating Shared Value と Spend Shift [2011年11月08日(Tue)]
Creating Shared Value と Spend Shift

競争戦略論で知られる米ハーバード大のマイケルポーター氏が提唱する
"Creating Shared Value" とジョン・ガーズマ氏が書いた"Spend Shift"。

最近の米国における社会情勢を見て、両者に共通するものを思った。

米国ではリーマンショック以降、高い失業率と、各州における財政悪化に伴い、
社会的な不満と不安が渦巻いている。
「ウォールストリートを乗っ取れ」という運動がFaceBook等を通じて広まったり
もしている。
このような運動の発端になっている主な要因の一つは、経済格差であり、
"Creating Shared Value"や"Spend Shift"という考え方は、こうした格差の問題
に立ち向かうための一つの道具になり得る。

"Creating Shared Value"の考え方の一つとして、「企業と地域社会が共同で価値
を創出する」というものがある。
そして"Spend Shift"では、地元に貢献するビジネスを中心に地域経済を立て直そう
という動きが描かれている。

これまでの経済社会の価値観を転換する動きの一つとして、今後日本でもこの二つ
の概念が注目されていくことになるだろう。

東日本大震災は、多くの被害をもたらした一方で、ある意味でこの二つの考え方に
気付かされ、そして動き始めるきっかけになったともいえる。

いざという時に頼りになる地元の会社。
地域にとって雇用や利益を生み出すという関係性だけでなく、消費者と企業の広い
意味での繋がりを作りだしていく会社。

こういったものの価値観が改めて見直されたのではないだろうか。

日本財団では例年、市民が評価するCSR大賞として、地方の中小企業の取り組みも
表彰させていただいている。
賞としては非常にささやかなものだが、多くの消費者がこうした小さな企業の取り組
みに気づくきっかけとなればと思う。

今年のCSR大賞は11/11(金)13:30から、日本財団ビルで開催します。
https://blog.canpan.info/csraward_2011/archive/3
CSRアジアサミット(その2) [2010年09月18日(Sat)]
9月14日からCSRアジアサミットがスタート。2日間にわたって、各国から集まるCSR関係者が一同に介し、温暖化や水問題、企業の中でいかにCSRを戦略的に行っていくかなど、様々なテーマについてプレゼンテーションと議論が行われました。
今年の参加者数は約400名で、企業関係者が約3分の2、NGO関係者が残り3分の1をという構成になっていました。

冒頭で、CSRアジア代表のリチャード氏、シティバンクのCSR担当マネージャーの方などが基調講演を行った後、各セッションに別れた。

全体的にセッションは大きく三つの構成に別れているようだった。
1.気候変動や水をはじめとする環境問題や災害へのリスク対応の事例
2.企業の戦略の中にいかにCSRを組み込んでいくのかといった戦略事例
3.アジアにおけるCSRレイティング等、企業のCSRへの取組みをいかに評価していくのかと
 行った評価手法に関する事例

それぞれのセッションが同時並行で行われているため、バッティングしてしまって出られないものもあったが、基本的に聞きたいと思っていた内容は聞けたように思う。
ちなみにセッションはもちろん全て英語で行われる。

■会場となったアジア最大級といわれるコンベンションセンター


■90分刻みでCSRに関するプレゼンテーションが行われる。話しをしているのはタタモー
 ターズのCSR担当部長


■セッションの合間合間でコーヒーブレイクがあり、参加者同士の貴重な情報交換の時間と
 なっている。
CSRアジアサミット(その1) [2010年09月13日(Mon)]
CSRASIAという非営利団体が主催するCSRアジアサミットに参加するため、香港に来ています。
今日は、H&Mのサプライヤーの現地工場を視察したり、中国国内での労働問題の第一人者の方とのラウンドテーブルに参加させていただきました。

中国でも、教育水準の向上や、情報化(インターネットや携帯へのアクセス)の進展によって、労働者の考え方や環境が急激に変化してきているとのことでした。
日本の十数年前のパターンが、規模を大きくした形で再現されてきているといってもいいのかもしれません。
法令を遵守する、最低賃金を維持する、オーバーワークを縮小するといった労働環境の整備に加え、働きがいややりがいといったソフト面のケアが重視されるフェーズに来ているとのことでした。
日本企業も多く進出する中国では、労働ストライキが起こるなどしてメディアにも取り上げられたこともありますが、今後そういった社会的背景を踏まえて、サプライヤーとの付き合い方も考えていかないといけないのかもしれません。

■中国南部、深圳にあるH&Mのサプライヤー工場を視察


■工場の前には、写真のような社員の募集案内が掲示されている。


■工場内の様子


■工場内にある食堂。かなり綺麗に使われている。


■工場視察後、中国の労働問題に取り組むNGO(握手)の代表者、専門家の方々とのラウン
 ドテーブルに参加
社会的責任投資(エイミー・ドミニ著) [2007年01月20日(Sat)]
アメリカにおけるSRI(Social Responsible Investment:社会的責任投資)の第一人者、エイミー・ドミニ氏による、SRIの入門書的な本です。アメリカで、SRIが生まれ、発達していった歴史的背景とともに、これからの社会でのSRIの果たす役割について分かりやすく紹介されています。
「良心ある企業」の見分け方 [2006年07月21日(Fri)]
 また良い本に巡り合えました。文章が綺麗というか、筆者の思いがすーっとよく伝わってくる書かれ方をしていて、読みやすくかつ共鳴させられることの多い本でした。
 最近仕事の関係で、CSR(企業の社会的責任)について、いろいろと調べているところに、この本に出会いました。もちろん、CSR入門の書としても読めるのですが、それ以上に、働くとはどういうことなのか、社会の中での企業や組織の役割とは何なのか、といったことについて深く考えさせられる一冊でした。
 といっても決して抽象的なことばかり書かれているわけではなく、CSR活動を実践している企業の具体的な事例を通してそういった問題提起がされており、ビビッドに訴えかけてくるものがありました。
 企業の実践事例としておもしろかったのは、アメリカの大手化粧品メーカーのアヴェダ社や、日本IBM、ダスキンや、僕が大好きな企業のパタゴニアなどが紹介されていました。中でも興味深かったのが、ペン・ステーション株式会社という、年商1,000万円規模、社員2名という会社でした。こちらの企業は、主に衣料品関係のゴミをリサイクルして作ったバッグやポシェットを売っているところで、デザイン性が重視されていることもあり、人気を集めているそうです。(正直この本を読むまで知らなかったのですが、女性の方はよくご存知かもしれません。)
 この本を読んでいると、企業だからといって、必ずしも儲けのことばかり考えているわけではない、しっかりとした思いと志を持って、世の中の役に立つことを、企業の本業として取り組んでいることが、事例を通じてはっきりと理解できます。また、こうした活動を行っているのは、一部の大企業だけではなく、組織体の規模に関らず、創業者や社員の思いによってはじめて実現されるのだ、ということを改めて感じました。
 ひるがえって、自分の働く組織が、あるいは自分自身が、果たしてそういった思いで仕事ができているのかどうか、内省を促された一冊でした。
SRI(社会責任投資) [2006年05月14日(Sun)]
先日訪問したインテグレックス社の社長、秋山さんに頂いた本2冊を、この週末に大急ぎで読み終わりました。書籍名は、それぞれ「社会責任投資の基礎知識」「社会責任投資とは何か」です。
最近株式投資が一般の方の間でも一種のブームのようになっていて、本屋に行くと、株で貴方も億万長者に、みたいな本が山積みにされています。あまりに露骨なタイトルに、ちょっとむせ返ってしまうのですが、そんな中で、このSRI(社会責任投資)というのは、自分にとっては、まさに目から鱗の考えでした。
将来の社会や、環境を考え、より良い未来を自分達の子孫に残したいと思うのは、別に偽善でも何でもなく、極めて自然なことではないでしょうか。ただ、そのための選択肢を、これまで私達はあまり持っていなかったのかもしれません。選挙というのが一つの選択肢ではありますが、投資という形で、社会を変え得る方法があるのだということを、この本は示唆しています。
今回紹介した2冊は、いずれも大変読みやすく、事例も豊富に扱っており、SRIや投資といったことについて何も知らない人でも理解できるような内容となっています。これから株以外の投資を考えてみたい、社会貢献のことを考えてみたいという方に広くお薦めします。
(株)インテグレックス社長 秋山さんいお会いしてきました [2006年05月02日(Tue)]
仕事の関係で、現在CSRやSRIについて勉強しているところです。概念としては何となく分かるのですが、実際CSRやSRIって何をやっているのかよく分かんないなぁというのが正直なところでした。そんな折、先日「チェンジメーカー」という本を読み、その中で紹介されいている「秋山をね」さん(インテグレックス社社長)の記事を読み、感銘を受け、是非一度話しを聞いてみたいと思い、突撃インタビューしてきました。今回はその訪問メモを掲載します。

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インテグレックス社訪問メモ(2006年5月2日(火)13:00−14:00@本社 恵比寿)
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1.訪問者:日本財団 木田
2.相手:秋山をね((株)インテグレックス 代表取締役社長)
      西森仁志((株)インテグレックス 代表取締役CEO)
      
3.内容:
 「最近のCSR、SRI動向について」
Q.一時ムーブメントのようだったCSRだが、最近あまり新聞などでも見かけなくなっている。日本の中で、今CSRはどういった位置づけにあるのか。

A.確かに一時ほど、CSRという言葉は見かけなくなったが、実はそうではない。例えばコンプライアンスという言葉で検索すると、たくさん出てくる。これは、ここ数年、企業が起こした不祥事に対する対処策という側面が強いものの、現時点ではまだ本業の延長でCSRが行われているというのが実情である。

Q.SRIについてはどうか。
A.現在日本では、まだ2,000億円程のお金しか動いていない。2,000億と聞くと多そうだが、アメリカでは現在約2兆ドル(日本円に換算して約200兆円規模)のお金が動いている。そういった意味で、まだまだマーケットとしては小さいといえる。

Q.今後SRIや寄付が普及していくためには何が必要と考えるか
A.消費者のマインドを変えていくことも、もちろん必要だが、ただ変えろといっても、なかなか人の意識は変わらない。やはり社会貢献投資や寄付をしてみたいと思わせるような動機づけが必要だ。具体的に、インテグレックスでは、テーマ毎の投資信託を商品として売り出し始めている。(例:環境問題にお金を出したいといったときに、単に寄付するというのではなく、投資信託でお金を運用してもらった上で、寄付してもらうというしくみ)

Q.今後の日本財団との関係等について
A.可能性として、例えば、カンパンを使って、SRI情報なども、CSRと合わせて公開していくことが考えられる。また、日本財団が行っている様々な事業についても、信託投資の商品として扱える可能性もないではない。

以上

(余談)
秋山さんは、本当に魅力的な方で、オーラを感じました。今後も何らかの形で、関わっていければと思います。

(株)インテグレックス社についての詳しい紹介はこちら↓
http://www.integrex.jp/
CSR入門 [2006年05月01日(Mon)]
仕事の関係で、CSRについて勉強しようと思い、とりあえず入門書的な本書を手にとった。たまたま本屋で見つけたのだが、CSRについて知りたいことがコンパクトにまとめられており、大変参考になった。とりあえずここ数ヶ月は知識を詰め込まなければぁ・・・!この本の次は、先日お会いした秋山さんに頂いたSRI(Socially Responsible Investment:社会責任投資)についての本も読まなくっちゃぁ。ああ、ほんとに活字漬けだわ。

詳しい本の紹介はこちら↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532110408/503-7282213-0516703
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