子どもの自殺の現状と予防について原稿依頼がずっと続いていて、 原稿を書きながら改めて「子どもの自殺対策の在り方」を考えています。 【2016年の自殺対策基本法の改正以降、増えている子どもの自殺】 児童生徒の自殺は自殺対策基本法改正以降、「毎年確実に」増えていて コロナ禍で爆発的に増えてしまった。(グラフ参照)
皮肉なことに、なぜか確実に増え続けている。
令和元年と2年の「自殺対策白書」をみてみると 若者の自殺は「急増以前の水準に戻っていない」 「自殺死亡率でみると10歳代はほぼ横ばいで推移」と書いてあって、 「増えた」という文言が一切ありません。 「日本の自殺は減りました」という「減った減ったキャンペーン」の中、 子どもの自殺は黙殺され、「横ばい」だなどと、意図的に矮小化したのじゃないかとすら思ってしまいます。 自殺対策白書は「子どもの自殺、増えているからみんなで対策練ろう!」と、書くべきであったと私は思います。 今度出される令和3年の白書で「子どもの自殺はコロナ禍で増えた」などという、言い訳をさせてはならないと思います。 【自殺対策の組織をめぐる動乱】 この数年、自殺対策をめぐる大人たちもゴタゴタしていました。 2016年の法改正で「自殺総合対策推進センター(JSSC)」に変更となりました。 これ以降、子どもの自殺は増えるわけですが、、、 「変わったから増えた」と言いたいのではなく、 これ以降、増えているということは、事実として私たちは受け入れるべきであるし 「何かがうまくいっていない」と見直す必要があるということです。
「厚生労働大臣指定法人のち支える自殺対策推進センター(JSCP)」に業務が移行されました。 2016年に設立したのに、軌道に乗るか乗らないかの、たった4年後には他の団体にまた業務が移行したのです。 この大人たちのどたばたの背後で、2017年以降子どもの自殺が増え続け、2020年には子どもの自殺が100人増えてしまいました。 より良くするために、組織を変えたはずなのに悪くなるなんて、最悪だと思います。 大人たち、 とっかえひっかえ、名前を変え、人を変えている場合ではなかった。 大人のパワーゲームの陰で子どもたちがどんどん死んでいってしまったと私は感じます。 【自殺対策基本法改正から5年、どうするべきか】 2006年の自殺対策基本法制定の10年後の法改正がなされました。 それから5年。 この5年で子どもたちの自殺は、増えてしまいました。 「10年は見ようよ」と言われるかもしれないです。 しかし、改正後、5年間、継続して悪化しているのだから、 「評価」する時期なんじゃないかと思うのです。 5年で評価するのは早い? いや、いや、ずっと増え続けているのに、早く手を打たないと。 何人の子どもが犠牲になれば、現状を見直してくれるのか? 改正は改悪だったかもしれないという視点も入れて、考えなければならない深刻な状況だと私は思っています。
|
![]()
![]()
![]()
![]()
![]() ![]() ![]() ![]()
![]()
![]() |
子どもの自殺の急増と、自殺対策をめぐる大人たちのゴタゴタ
Posted by
高橋聡美
at 19:17
橋聡美Zoomセミナーのご案内 (グリーフ・子どもの自殺予防)
Posted by
高橋聡美
at 20:05
子どもグリーフプログラム 新型コロナ対策ZOOMセミナーのお知らせ
Posted by
高橋聡美
at 14:50
離婚家庭の子どもの心のケア
Posted by
高橋聡美
at 15:55
グリーフプログラム 新型コロナ感染対策ガイドライン
Posted by
高橋聡美
at 14:05
子どもの悲しみと向き合うために in 水戸 のご案内
Posted by
高橋聡美
at 14:56
子どものグリーフサポートボランティア養成 in 水戸のお知らせ
Posted by
高橋聡美
at 16:56
| 次へ
|