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Jimmy (05/08)
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子どもの対応でよく受ける質問 [2022年11月04日(Fri)]

子どものSOSの受け止めについての講演の時に質疑の中でよくあるご質問をシェアします。



【「死にたい」とよく言う子がいるが、本気かどうかどう評価したらいいか】


高橋聡美の回答

具体的に準備していたり、日にちを予告していたり、そんな時は「本気度」を感知するのは大切です。

でも、そうでない場合に「この死にたいは本気か、そうでないか」の判断はあまり必要ないと考えます。

例えば「あ、この死にたいは本気じゃないな」と判断してそのような態度で対応をしたなら、本当に死にたい気持ちに追いやられてしまう可能性があるからです。


本人もどれくらい本気かよくわからないこともあるし、気持ちは行ったり来たりします。

本気に見えなくても本気かもしれないし、先生の対応ひとつで本気にさせるかもしれない。

だから、本気かどうかを評価するより

今はそう言う気持ちなんだということをそのまま受け止めることの方が私は大切だと思います。

「本気に見えないから、軽くあしらう」は子どもを孤立させてしまいます。





【リスカをしている子が親には言わないでと言う。以前、学校が通報した時、親にひどく叱られたと。

どうやって親に通報することを子どもに納得させたらいいですか(穂保健室の先生たちの集まりなどでの質問)】


橋聡美の回答

過去に酷い目に遭ってるとしたら、また酷い目に遭う可能性が高い。

この子の親に通報して、この子のリスカはおさまりますか?

おさまらないと思います。

何か改善されますか?

通報するだけでは何も改善されないどころか事態は悪くなると私は思います。


保健室の先生たちが優先すべきは親に通報することを子どもに納得させることではなく

どうやったらリスカが少しでもおさまるか?だと私は思います。

保健室に来てお話して安心したいのに「親に言っていいか」と毎回、言われたら保健室にも来なくなると思う。

リスカの代わりになる方法を伝えたり、

どんな時にリスカしたい衝動に駆られるか、一緒にモニタリングしたり

保護者を伝えることを説得する前にできること、やるべきことは沢山あるのではないでしょうか。

保護者さんのケアや心理教育も必要でしょう。

何のために親に通報するのか、それをやって何が改善されるのか、なにを期待するのか考える必要があると思います。




とても大切な質問だと思いました。

私も一緒に考える機会をもらえありがたかったし、先生たちが何に困っているかがわかった質疑でした。



Posted by 高橋聡美 at 12:16
対談掲載の書籍出版のお知らせ [2021年02月05日(Fri)]

松本俊彦先生編集の新刊、『「死にたい」に現場で向き合う 自殺予防の最前線』




コロナ禍で自殺が増える中、タイムリーな新刊。



2016年に雑誌「こころの科学」の特集で「死にたい」に現場で向き合うというのがあって、コロナ禍で4年前のこのバックナンバーが売れたそうです。

それだけ現場は「死にたい」と向き合って困っているのだと思います。


この本は、この特集を書籍化したもので、最後に松本先生と渋井さんと私の対談を追加して新たに掲載。


もちろん、4年前の記事も今に響く内容です。


逆に言えば、2016年の自殺対策基本法の改正以降、現場の困り具合っていうのは変わっていない、もしくは悪くなっているんだろうと思います。



対談は私の中では昨年、渋井さんとやってきた「コロナ禍の若者の自殺の急増を考えるZOOM検討会」の延長にあり、「若者・子どもの自殺、深刻だよ」って地道に発信し続けた結果、この本の企画の一端を委ねられたのだと思っています。



多方面の現場の声を収めたこの書籍は、自殺対策の多様性の必然性を改めて認識する1冊だと思います。



1 総論:「死にたい」の理解と対応……松本俊彦

2 地域における未遂者支援の現場から……奥田由子

3 身体愁訴の背後にある「死にたい」を見逃さない……宮崎 仁

4 緩和ケアの現場から……新城拓也

5 生活困窮者支援の現場から……的場由木

6 障害者就労支援の現場から……江田暁子

7 借金問題・債務整理の現場から……木下 浩

8 児童養護施設で出会う「死にたい」……内海新祐

9 困難を抱える女子中高生への支援の現場から……仁藤夢乃

10 HIV陽性者支援の現場から……生島 嗣

11 犯罪被害者と向き合う……新井陽子

12 薬局における自殺予防ゲートキーパー活動……向井 勉

13 電話相談の現場から……村 明子

14 インターネット・ゲートキーパー活動の現場から……伊藤次郎

15 僧侶による支援の現場から……前田宥全

対談 渋井哲也×高橋聡美


「死にたい」に現場で向き合う 自殺予防の最前線



Posted by 高橋聡美 at 15:45
【YouTube版 コロナ禍で子どもの自殺が急増した要因検討】 [2020年10月25日(Sun)]

橋聡美研究室主催で10月に3回実施した


コロナ禍で子どもの自殺が急増したことを考える検討会、


250名以上が参加してくれました。



検討会を知らなかった


日程が合わなかった


ZOOMが使えない


などで参加できなかった方のために


データの紹介部分だけYouTubeで有料配信します。



検討会部分は含まれておりません。データの解説のみになります。



YouTubeの内容】


*近年の自殺の動向


*コロナ禍での急増


*急増した地域


*急増の要因の考察(断定はできないですが考えられる要因などを考察しています)



【聴講費】


1500円 資料付き 何度でも視聴可能です


検討会にすでに参加された方に再聴講は500円です



多くの教員・子ども支援の方に知ってもらいたい大切なデータだと思います。
一方で、子どもたちへの影響を配慮し、マスコミに大々的に発表するようなことは避けたいと思っています。


子どもを支える立場にある多くの人に、コロナ禍の子どもの自殺の現状を知ってもらい、子どもの命と心を守る一助になればと願っています。



お申し込みは お申込みフォームからお願いします。


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Posted by 高橋聡美 at 17:56