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地震酔い [2016年04月25日(Mon)]
余震が与える影響
九州を襲った熊本地震。それは阪神淡路大震災とも中越地震とも東日本大震災とも異なるものでした。今回の災害の特徴は、当初、本震と思われた地震が前震で2日後の地震が本震であったこと、本震の後も数百回と余震があり、最大震度5以上の余震が続いたことなどがあります。いったいどれが本震だったのか?と思うほど、そして繰り返し繰り返しそれは容赦なく襲ってきました。

 最初に起きた地震が人に与える精神的ダメージは相当大きいもので、時にその体験がトラウマになってしまうこともあります。
地震の後、人は壊された日常の中になんとか適応しようと気持ちを落ち着かせ復興への行動を起こし、少しずつ前向きになっていくものですが、これを妨害するのが余震です。余震は人を不安にさせ、ひどく落胆させます。それが何度も何度も繰り返されると、携帯の地震速報のアラームに怯えたり、その音を聞くだけで涙がこぼれたりします。あの音を聞くだけで恐ろしく、気力さえ奪われてしまいます。

私は東日本大震災を仙台で経験をしています。
3月11日の地震の後、ライフラインが戻り家の片付けもほぼ終わり、日常の生活に気持ちを立て直しつつあった4月7日、震度5の余震がきました。あっという間に片づけたものが崩れ落ち、再びライフラインが止まりました。がっかりしましたし、また一からやり直しなのかと思っても、一からやり直しするための気持ちがその時は全く湧いてきませんでした。諦め、無力感そういうものが私を襲い、次第に無気力になっていきました。余震で人は己の無力さを痛感し、余震は容赦なく人々の気力を奪っていきます。 

地震酔い
 余震が続くと、地震でもないのに揺れているような錯覚に陥ることがよくあります。これを地震酔いといい、余震のストレスなどが原因とされています。揺れるような感じがあるときはまず、リラックスして深呼吸してください。地震酔いの多くは緊張感を解くことで解消されます。また、実際揺れていないことを視覚で確認できるように、コップの水などを眺めることも効果的です。それでも効果がないときは乗り物の酔い止め薬が効きますが、症状が治まらない時はかかりつけの先生に相談をしてください。
余震が続くと緊張感が高まり、地震酔いや不眠を引き起こします。地震酔いも不眠もストレスの連鎖を引き起こします。余震のある時は、心も体もそれなりにストレスを感じていますので、疲れは多く見積もって、休める時に休むようにしてください。

Posted by 高橋聡美 at 17:08
あいないな被災地 [2016年04月25日(Mon)]
熊本地震、震源地近くの熊本・大分の映像を東京でもよく見ます。報道されている地域以外でも九州全県で揺れを感じ、みなさん、不安日々を過ごされていることと思います。

こんな地震を経験したのは初めてで怖いと、鹿児島在住の友人たちは近況を知らせてくれました。本当に怖い体験だと思います。

熊本の災害の状況をみると本当にこころが痛みます。同じ地震を経験していても、うちと熊本ではこうも違う。あの惨状に比べたら、私たちなんて被災したうちに入らない、そう思っている九州の人は多いのではないでしょうか。
実際、どうでしょうか。震源地から遠い九州の人たちは被災者ではないのでしょうか。

家屋が倒壊していなくても、怪我はしていなくとも、確実に台地が揺れ、安全な日常が脅かされ、眠れない夜を過ごし、緊急速報の音が鳴る度に辛い気持ちになる。地震が来るたびに恐怖におびえ、ライフラインは大丈夫か、津波は来ないかと心配しなければならない。このような状態が1度ならず何度も短期間に訪れ、みなさん、心身共に疲れていることでしょう。

揺れを感じ生活しているみなさんが被災者です。


災害時、よく人は「うちはまだマシな方だ」と被災のひどい人と比べて我慢したりします。これを下方比較といいますが、東日本大震災でも多くの人が「この程度では被災したうちには入らない」と、不安を口にせず我慢されていました。

実際は繰り返す余震にストレスを感じたり、不安や恐怖、絶望感を抱いたり、こんな時に自分は何もできないと無力感に襲われたりします。

地震の被害の程度に関わらず、不安や恐怖の感じ方は人それぞれです。他の地域と比べることなく、ご自身が置かれている状況が結構、困難な状況であり、負担を感じていることを自覚してください。緊張し興奮状態が続くと、そういうこころの痛みや疲れに鈍感になることがあります。
疲れは多めに見積もって、「結構、ダメージあるよね」と自身をいたわり、被災の規模はさておき「私も被災している」ことを理解してあげてください。

自分のこころの疲れを感じること。リラックスできる時間を持つこと。弱音を吐くこと。「被災者ではないから」と我慢しているあいまいな被災地の人たちにも心の手当は必要だと私は感じています。
Posted by 高橋聡美 at 17:03
地震ごっこ [2016年04月25日(Mon)]
災害後のごっこ遊び

東日本大震災後、「子どもたちが津波ごっこをしているが止めたほうがいいだろうか」という相談をたくさん受けました。

津波を実際見た子どもだけではなく、津波と関係のない被災地の子どもたちもよく津波ごっこをしていました。それはブロック遊び、ままごと、水遊び、いろんなところでみられました。お風呂で津波ごっこをしている子どももいました。

 阪神淡路大震災の時も、多くの子どもたちが、物を揺らして「地震だ!地震だ!」と地震ごっこをしたそうです。トラウマティックな体験をした子どもがそのトラウマの再現をするということは、よく知られるところで、例えば、USAでバスジャックに遭った子どもたちが生還した後、バスジャックごっこをしたという話や、奥尻の津波のあと、子どもたちが物を壊したりつなみごっこをして遊んだと言う話もあります。

なぜ、子どもたちは地震ごっこや津波ごっこなどの「トラウマ遊び」をするのでしょう。
トラウマ遊びは「トラウマの再演」と位置付けられます。
災害の時には自分でコントロールできなかった状況を、今度は自分の意思で自分自身を同じ状況に置くことによって再現し、それによって今度はその状況を自分の意思で支配しようとする試みです。子どもたちのごっこ遊びもこの再演にあたります。

この度の九州の震災でも子どもたちは「地震ごっこ」や「救出ごっこ」をするでしょう。


地震ごっこはやめさせるべきなのか
では、地震ごっこはやめさせた方がよいのでしょうか?あるいは「地震ごっこをするというのはPTSDの症状だと思って治療した方が良い」のでしょうか。
地震ごっこは必ずしも悪いことではなく、それをすることにより子どもたちは自分達のこころのバランスを取っていると思われます。「そんな遊びをしちゃダメだよ!」と叱ると、子どもたちは自分たちのこころの表現の場を失うことになりかねません。
「地震を思い出し怖いよ」と泣くのと同じように、地震ごっこは子どもたちのこころの表現の場であり、こころのバランスを取るのに必要な行為なのだと思われます。
子どもたちは大人のように言葉で表現することができません。遊びの中でこころの傷を表現し、遊びの中であの日のことを克服します。

あの日、僕たちでは止められなかった地震を僕たちの意志で起こせて、僕たちの意志で止められる。助けたい人だって助けられる。
僕らは無力なんかじゃない。
それが地震ごっこなのです。



Posted by 高橋聡美 at 16:56