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福島県精神保健福祉センター 若年自殺予防教育における人材育成研修 [2021年08月22日(Sun)]

818日)は福島県の精保センターの自殺予防研修でした。

まん延防止措置ということで隣県ですがZOOM開催。


私の方から基調講演を90分し、その後、グループワークでそれぞれの職域での活動と課題を議論という半日研修でした。

福島県の精保センターの自殺予防研修には毎年のように呼ばれていますが、

福島県精保センターの自殺対策で他の県より進んでいるなと思う点を2つ紹介します。



<多職種のグループワーク>

これまでも、自死遺族支援の研修など様々な自殺対策研修を精保センター主催で毎年開催してきていますが

研修対象が教職員・養護教諭・スクールソーシャルワーカー・スクールカウンセラー・市町村職員・保健福祉事務所職員など多職種対象となっています。

多職種合同研修はほかでもよくあるのですが、福島の場合、いろんな職種の参加者を混在させグループワークをします。

今回も若者の自殺予防にどんなことをやっているのか、なにが問題なのかをそれぞれ出し合っていました。

(私はそれぞれのルームをラウンドする形で入りました)

意外と、他の職域の活動をお互いが知らないことが多く、

そうか、こういう時はここにつなげばいいんだということがわかります。

そして何より、県内の色んな人がここで知り合いになって顔と顔の見える関係性の中で自殺対策ができます。

この関係づくりというのはとても大切な要素だと私は思っています。



<自殺予防教育ツール>

センター長の畑先生は先駆的に教育現場で啓発授業を行っておられ、

その教材をリーフレットにしHPでも公開しています。

H29年に生徒(高校生)に対する自殺予防授業用テキストができ、さらに、福島県教育委員会と共催で「若者の自殺予防教育のあり方検討会」を設置し、
R210月に「自殺予防教育のための指導者の手引き」を作成しています。


これは、教員向けの手引書で、学習指導案やシナリオ付きスライドなどが盛り込まれており、

授業やロングホームルームで活用できるようになっています。(学校に合わせて編集も可能になっています)

教育委員会と精保センターのコラボであれば、自殺予防教育を進めやすいので他の自治体でもぜひコラボしてほしいと思いました。


どこの自治体も自殺予防教育をしたいけれど、教材やツールがないという課題にぶつかっており、

このように、教材がしっかりとあるところはまだ多くはありません。


そして、これらの教材を各学校あるいは市町村で作成するのは大変ですし、同じ作業を色んなところでやることになり、合理的ではありません。

福島のように生徒用と指導者用と両方、作成・公開されていると教育の中に取り入れやすくなります。


このツールもすぐにできたわけではなく、福島精保センターが長年積み重ねてきたものの一つの形です。


自殺対策に特効薬はなく、このようにコツコツと関係性を築いていったり、成果を積み重ねていくことがやはり大事だなと思った研修でした。


Posted by 高橋聡美 at 14:50
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