先週、鹿児島県垂水市内の全小学校で6年生と中学生全学年向けSOSの出し方授業をしました。さらに、教員向けにもSOSの受け止め方研修も授業の後にやらせてもらう機会を頂きました。 全国に先駆けて一歩前進したなと感じています。 2016年に自殺対策基本法が改正され、各市町村が自殺対策計画策定をしなければならなくなりました。 その中で、「自殺予防教育・SOSの出し方教室」も努力義務として盛り込んでいかなけばならないのですが、 垂水市の自殺対策担当の保健課の作成した自殺対策計画が、とにかく市民から見てもわかりやすいものでした。 各市町村の自殺対策の担当者は保健師のように心の健康について専門知識のある人が担当である場合もありますが 総務や税務などの事務系の担当から自殺対策の担当に回ってくるようなケースも少なくなく、 そのような場合「自殺対策って、何したらいいんですか?」と ゼロから担当者が勉強しなければならず、そのたびに一旦、自殺対策が止まることが往々にしてあります。 自殺対策は強化すべきだと私は考えています。 とりわけ、若者・子どもの自殺に関しては全国的に危機状態であるという認識が担当者にあり、教育委員会ともその認識を共有していました。 自殺予防は担当課だけでできるものではありません。 逆に、学校側は自殺予防教育の必要性を認識していても、自治体や教育委員会の理解がない場合も、予算などがつかないので実現できません。 今回の垂水市での自殺予防教育の実現にあたっては、保健課と教育委員会が計画の段階から協働していたため、すぐに実践に移せたのだと感じています。 11月にメールをくださいました。 講演前に垂水市役所に行き、担当の方たちとお会いしディスカッションしました。 その時、教育委員会の方も同席されていました。 最初の話し合いの場に教育委員会の方もおられたというのは大きかったです。 その夜の隣町での私の「子どもの自殺予防講演会」に担当の方はお見えになりとても熱心にメモを取られました。 昨年11月に他の市町村から自殺予防教育についての情報を得た →すぐに橋聡美にコンタクトをとり打ち合わせの段取りを速攻で決める →連携すべき教育委員会もしっかり巻き込む →講演会に参加し、そこで吸収できるものをすべて吸収し垂水に持ち帰る そして、先週の全小中学校での自殺予防教育の実施でした。 彼にとっては長い8か月だったかもしれません。 たった8か月で、全国のどこの市町村にもできないようなことを実現したのです。 もちろん、子どもたちの自殺予防は即応しなければならない案件です。 彼が考えていたことは、「自殺対策の担当者はいつか変わる」だから、「自分が担当のうちにレールを敷いておいて、誰が担当になってもできるような形にしておきたい」ということでした。 本気で自殺対策をやっている姿に、私自身、勇気をもらいましたし 小学校・中学校の授業とも尾脇垂水市長も激務の中、時間を作ってくださって聴講されました。
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鹿児島県垂水市の自殺予防 その1
Posted by
高橋聡美
at 09:52
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