大切な人を自死で亡くすこと [2010年11月17日(Wed)]
連日、松平健さんの奥様の自殺の報道がされています。報道で知る限りでは、色んな困難を抱えての自死だったとのこと。心よりお悔やみ申し上げます。
松平さんのコメントで私が印象的だったのが「いろいろな病院にもかかりましたが、結局、心通じ合う医師とはめぐり合うことができませんでした。」という言葉でした。 厚生労働省のキャンペーンのおかげで以前より国民は精神科につながりやすくはなっているのですが、つながった先の精神科で理解してもらえなかったという体験をする患者さんは少なくないです。 日本の医師が1日に診察する患者さんの数が多いということもあり、一人ひとりの患者さんやご家族に親身になってとことん向き合える余裕が今の日本の精神科医療にはありません。 もちろん、時間の問題だけではなく、病院のスタッフの対応の問題もあるとは思います。 「死にたい」と思った人がつながった先に、「心通じ合う精神科医療」がなくてはなりません。 一人一人の痛みに向き合えること、一人一人の悩みを親身に聞けること、とても単純なことではありますが、その単純なことをまず丁寧に丁寧に行ったそのまた先に「専門性」があるように思います。 いえ、もしかしたら、その単純で大事なことをいかなる時でも実践できることこそ、精神看護の専門性なのかもしれません。 |
Posted by
高橋聡美
at 22:06
ご無沙汰してました
お変わりございませんか?
また研究室にお立ちよりください。
ハーブティーでも飲みながら色々とお話いたしましょう。