• もっと見る

事務処理係の自由日記帳

自分の生きていく「芯」を持つ意味を探す場所として設立した、自殺未遂当事者による自殺未遂当事者のための自己救済活動を行う自助グループ「自殺未遂当事者の会-芯-」。元・事務局長、現・事務処理係の内田貴之の自由日記帳です。


Q)自殺未遂当事者ではない内田さんが芯に携わっている理由は何ですか? [2025年09月07日(Sun)]
おはようございます。といっても強いはずの眠剤が2時間で切れて目が覚めてしまったため深夜2時ですが…。以前「自殺未遂当事者ではない内田さんが事務局長として自殺未遂当事者の会-芯-に携わっている理由は何ですか?」と尋ねられたことがありました。いい機会なので、このFAQで回答したいと思います。

まず僕のことをご存じない読者の方に向けて簡単に自己紹介しておきます。2009年に北海道江別市にある北海道情報大学情報メディア学部にて特にWEBデザインとグラフィックデザインのスキルを習得しつつ、2010年の秋頃から親友の尾垣洋輔(※活動名は尾侍酔助)と共に我が国の自殺問題に強く関心を持ち勉強し始めました。大学の卒業研究では、大学4年間の集大成たる卒業制作と論文のテーマとして「あなたもできる!自殺予防」と題して「自殺予防学習WEBサイト」を製作しました。本学学生を対象に先に現時点での自殺問題に対する基礎知識の把握度と偏見度合いをアンケート調査したのち「自殺予防学習WEBサイト」を精読してもらい、自殺問題に対する誤った知識と偏見の払拭が可能かどうかを実験する卒業研究でした。

これを機に僕は「この先の人生を捧げる使命たる自殺予防活動への第一歩目」として捉え、卒業研究発表会の場で誓言し、大学卒業直後に『自殺予防団体-SPbyMD-』を親友の尾垣洋輔と2人で立ち上げました。設立前の準備期間は卒業研究発表会後〜卒業式までの長い休み期間にせっせと進めてきました。

さてそのような僕ですが「自殺予防」という自殺対策の中のひとつの領域にのみ関心があるわけではなく、「自殺予防」「自殺防止」「自殺発生後の周囲ケア」という大3つの領域にも当然関心を持って勉強してきました。大学に師匠となる教授はおりませんでしたので独学ではありますが。そしてそれは「精神保健福祉」「障害者福祉」「公衆衛生」といった幅広い分野に深く関連していることも同時に知っていったのです。

時は流れて、2021年6月。僕は当時、障害者福祉サービスの就労継続支援B型事業所の支援員として勤務しておりましたが、ツレの蓬生さつきから「鉄道への飛び込み自殺によって自分の親友を亡くしていることの悲しみや後悔そして、自分自身も自殺企図を図って自殺未遂者であるという経験を活かしていきたい」という思いから新たな団体設立を模索しておりました。

僕は『自殺予防団体-SPbyMD-』を立ち上げた後にも複数の団体設立のサポートを経験してきたノウハウを持っていましたので、蓬生さつきの思いを実現化させるべくサポートし『自殺未遂当事者の会-芯-』が誕生したのです。『自殺未遂当事者の会-芯-』では主に自殺未遂者による自殺未遂者のための「自分の生きていく「芯」を持つ意味を探す場所とする」「当事者が経験談を市民に講演し、自殺未遂や障害についての理解を目指す」ことを団体趣旨としております。

組織体制を考える上で頭を悩ませたことは「自殺未遂者による自殺未遂者のための団体である」という点です。当然、組織構成員は自殺未遂者に限る必要がありました。ただ、僕もこの活動に大変関心がありましたので立ち上げのサポート以降も組織構成員の一員として携わることができないか模索していましたが、僕は自殺企図も未遂の経験もない人物ですから当事者ではありません。そこが悩みどころでした。考えた末、組織の代表者は自殺未遂当事者であることとし「蓬生さつき」を会長にし、組織のほかの理事には当事者ではない僕も事務局長という会長をサポートする職務として就任できるようにしたのです。

ここまでの回答で質問の「自殺未遂当事者ではない内田さんが芯に携わっている理由は何ですか?」の返答にはなっていると思いたいです。さらに疑問点やご質問があれば、お気軽にメールで僕までお寄せください。アドレスは下記に。ほか、僕の個人Twitterからもご質問を受け付けております。

以上
自殺未遂当事者の会-芯-
事務局長 内田貴之
E-mail sasrg.shin@gmail.com
Twitter @uchida_jyohodai
Q)内田貴之さんの繰り返し見てるほど好きなアニメは何ですか? [2025年08月29日(Fri)]
ご無沙汰しております。
自殺未遂当事者の会-芯- 事務局長の内田貴之です。
最近は所属している別団体の活動とその準備が忙しくて、こちらをおろそかにしていました。さて本日は、活動の自己紹介の際に高頻度でよく聞かれることをQ&Aにしてみます♪「Q)内田貴之さんの繰り返し見てるほど好きなアニメは何ですか?」ですね!

時系列は無視して頭に思い浮かんだ順に列挙していきます。

・おおきく振りかぶって
・涼宮ハルヒの憂鬱
・らき☆すた
・こどものじかん
・夏目友人帳
・こちら葛飾区亀有公園前派出所
・クレヨンしんちゃん(※古いやつ)
・ドラえもん(※古いやつ)
・キテレツ大百科
・サマーウォーズ
・星を追う子ども
・とある魔術の禁書目録
・とある科学の超電磁砲
・千と千尋の神隠し
・もののけ姫
・平成ぽんぽこ大合戦
・天空の城ラピュタ
・風の谷のナウシカ
・GTO
・犬夜叉
・鬼滅の刃
・転生したらスライムだった件
・男子高校生の日常

また思い浮かんだら追記していきますね!
Q)駅前での自殺予防キャンペーンに何の効果があるの? [2025年08月09日(Sat)]
こんにちは!久しぶりのQ&Aです。
「駅前での自殺予防キャンペーンに何の効果があるの?」

自殺問題について関心を持ってくれる市民を一人でも増やすことで、自殺問題は決して他人事ではなく「自分の大切な人を自殺で失ったら悲しむことになる」という自覚を持ってもらう目的があります。それにより例えば「ゲートキーパー養成講習を受講してみようかな」と思って行動する市民が増えることが、自殺予防キャンペーンの効果です。

なぜ駅前でやるのか?というのは、誰も通行人のいないところで実施しても意味が無いからです。駅前という場所は人通りが多いため、実施場所の候補地として選定されやすいのです。

さておき、冷血なことを言うようですが、この疑問に対して「何の効果もないよw」と嘲笑う人を私たちは無理に関心を持ってもらえるよう説得したりはしません。いざ、突如として大切な人を自殺で失った時に悲しむというブーメランが待っているだけですから野放しです。

ただ世の中には自殺に対して「自殺を予防・防止されたくない!苦しみから解放できる救済措置だ」と主張する人も少なくないことも事実です。彼らに私たちが何を言っても馬耳東風だということは散々経験してきていますので、無視です。自殺をして苦しみから解放されるどころか、むしろ苦しみがずっと続くことに気がつくのは死んだ後になってからというもの。私たちや、自治体が実施している自殺予防キャンペーンや自殺防止キャンペーンに耳を貸さななかった彼らの自己責任です。

以上
自殺未遂当事者の会-芯-
事務局長 内田貴之
Q)急なイベント中止が多いのはなぜですか? [2025年07月13日(Sun)]
自殺未遂当事者の会-芯- 事務局長の内田貴之です。
ご質問ありがとうございます。

自殺未遂当事者の会-芯-では毎月1回「市民向け自殺予防講話」を開催し続ける年度計画を立て、順次実施してはおりますが、前回のように前日の夜になって急にイベントを中止せざるを得ない状況に陥ることもあります。それは、当日でもあり得るということを大前提に踏まえておいて参加申込をしていただきたいのです。

当団体がどのような団体なのか名称を見れば誰でもお分かりいただけますよね?「自殺未遂当事者の会」です。嚙み砕けば精神障害の症状によって自殺企図に追い込まれたものの運よくその命が助かった人たちの集団です。「市民向け自殺予防講話」で登壇する講師も、いつまた精神障害の症状で体調を崩してしまうか分からない状態の中、必死に生きています。

「市民向け自殺予防講話」は各回によってテーマが決まっており、講師のバトンタッチが不可能な場合も多いのです。中には事務局長の僕が講師をバトンタッチできる回も存在はしますが、ほんの少数回です…。

「無理な時は無理」

それは一見、無責任とも聞こえるかもしれません。特に参加を楽しみにされていた方であれば、そう感じてしまうことも止む無し…。この僕でさえ、開催日の前日の夜になって急に「明日は中止して欲しい」と担当講師から連絡が来た際には、おいおいおい…とつい思ってしまうもの。しかしながら、よ〜く考えてみれば、先述した大前提があるということを思い出し、そうだった。と諦めるのです。

楽しみにされていた方は次回そしてその次回、講師の体調の良いタイミングはいつなのか人間ですから明確ではないにしろ、楽しみに待っていていただきたいと思います。よろしくお願いします。

以上
自殺未遂当事者の会-芯-
事務局長 内田貴之
Q)どうしてこんなにも多くの人が自殺まで追い詰められてしまうんだろう? [2025年04月12日(Sat)]
おはようございます!といっても日付が変わったばかりですが。
さてSNSにて自殺問題に最近関心を持ったばかりという方からご質問をいただきました。

「どうしてこんなにも多くの人が自殺まで追い詰められてしまうんだろう?」

この方は、ニュースで自殺が報じられることが多く、現在も自殺者が2万人以上いるという実情を知り驚いたとのことです。では、僕なりに回答を考えてみます。


1)様々な悩みから多くのストレスを抱えている
多くの自殺者について「健康問題(とくに「うつ病」」が最大の要因とされている、もしくは10代だと「学校のいじめ問題」が要因とされている、かのように「1つの要因」によって自殺企図へ至って亡くなったという報じられ方をされることがあります。

「健康問題」が要因のうち統計的に最大であるというのは要因の分類として事実なのですが、あたかも「うつ病」になった人がすくに自殺企図で亡くなってしまっているかのような誤解を招く報じられ方で、『私はうつ病じゃないから無関係だ…』と思ってしまう方が少なくないのではないだろうかと僕たちは感じます。

「学校のいじめ問題」についてもそうです。10代の子どもが自殺に至ったニュースを見ると「学校でいじめを受けていた」と報じられることによって『いじめ問題が子どもの自殺要因の大半なのか…』と思ってしまう方がいると思います。

しかしながら、多くの自殺者は「たった1つ」の要因で自殺に至ることは稀で、様々な悩みを3つも4つも連鎖するように抱え込んでしまい、それによって発生するストレスで「うつ病」等の精神疾患を患い、救いの手が見えなくなってしまう症状(=心理的視野狭窄)で自殺に追い込まれているというのが真実です。


2)心理的視野狭窄と希望の光
自治体には行政機関のほか、社会福祉協議会・支援系NPO等の悩み相談窓口が存在しているのですが、心理的視野狭窄に陥ると、そうした「相談窓口」「支援を求める先」が見えなくなります。複数抱え込んでいて死にたいほどの悩みの解決策として「自殺」しか見えなくなっているという状況です。

積極的に「自殺したい」というよりは「自殺をすれば今この苦痛から解放されてラクになれるかも!」という当事者にとっては、自殺という手段が希望の光かのように見えてしまう症状です。


3)自殺未遂者は自殺者数の少なくとも10倍存在する
統計的、日本は2024年度で2万人の自殺者が発生しています。あまり知られていないかもしれませんが、自殺未遂者(=自殺企図に至ったが生き延びた人)は自殺者数の少なくとも10倍存在すると言われています。重要なことは「少なくとも」という点です。実際にはもっと多く存在するだろうと考えられています。

自殺で亡くなった方の多くには「自殺未遂歴」があったという統計データもあります。過去に自殺未遂で生き延びた人は大きく2つ分けて「奇跡的にも助かり活かされた命だから、私と同じように苦しみを抱えている多くの人に手を差し伸べたい」と考える場合と、「今回は自殺の手段が甘かった、次こそは確実な手段を用いよう」と考える場合があると言われています。この大きく2つ分けた自殺未遂者の考えは、自殺未遂当事者の会-芯-が活動の中で当事者たちの声を聞いて分かってきたことです。


4)希死念慮や自殺念慮は精神疾患の深刻な症状
さて、「希死念慮」や「自殺念慮」というキーワードを先ほど使いました。どちらも平たく言えば「死にたい気持ち」のことなのですが差異としては、「希死念慮」のほうは「消えてなくなりたい」「死んで現状からラクになりたい」という思いが散発的に発生し、「自殺念慮」のほうは「自殺をしたい」と「希死念慮」よりも強い思いが持続的に発生する違いがあります。

どちらもが精神疾患の症状です。深刻だという意味は、こうした思いは当事者が自ら自発的に考えるものではなく、考えたくないのに症状として頭に浮かんでしまうものである、ということです。『精神疾患で気が弱っているから死にたいなんて考えるんだ』と短絡的に捉えてしまうのは正しい認識ではありません。


最後にメッセージ
最後にこの記事をご精読いただいた皆様にお伝えしておきたいメッセージがあります。ご質問者のように、ニュースを通じて自殺問題に関心を持ち始めたばかりの方がいることは、自殺対策の促進において大変重要で大切なことだと僕たちは思っています。一人でも多くの無関心層に関心を持ち始めていただくことを目指して活動を展開しています。

関心を持ち始めた方は『もう少し詳しく知りたい・学んでみたい』と思い始めます。それは、「もしもに備えて自分にとって大切な人を自殺から回避させられるように予防策を学んでおきたい」という気持ち、もしくは「自分自身が複数の悩みを抱え込む立場になったときに自殺から自分を守りたい」という気持ちの2点に大きく分かれます。

どちらも重要です。後者は「保身的な考えではないのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それが自殺予防というものです。今は健康的に生きていても突然複数の悩みを抱え込んでしまう状況に誰がなってもおかしくないのです。健康的なうちに、地域に存在する悩み相談窓口を調べてしっておいたり、頼りになりそうな人物と交友関係を構築しておくことは、自殺予防にとって大きな第一歩なのです。

前者のほうは、突き詰めていくと「自分が自分の大切な人にとってのゲートキーパーになれるようになりたい」という気持ちに繋がっていきます。「ゲートキーパー」は人口規模の小さな自治体でも近年ようやく力を入れ始めてきた分野です。

批判するわけではありませんが自治体主催の「ゲートキーパー研修会」「ゲートキーパー養成講座」は中身が薄いものが多く(=僕たちは様々な自治体主催のものを偵察しています)、とてもではありませんが参加したことで「今日からゲートキーパーだ!」と自信を持てるようなレベルには達せていない中身です…。

自治体は自治体なりに少ない自殺対策予算の中で「できること」を「できる範囲」で取り組んでいるわけなので批判はしません。要請するとすれば自治体よりも政府でしょう。自治体がもっと中身の充実した「ゲートキーパー研修会」「ゲートキーパー養成講座」ができるようになるよう、自治体への自殺対策予算をもっと増やしてあげて欲しい…!ですね。

僕たち「自殺未遂当事者の会-芯-」は、協力団体の1つである北海道の「自殺予防団体-SPbyMD-」と協働して「こころの通う対話のできるゲートキーパー養成講習」の開催に力を入れています。自治体の低予算では限界のある現状に対して、手の届かない領域にまで足を踏み入れて本格的な「ゲートキーパー」を養成しています。自治体のほうに参加したけれど物足りなさを感じてしまった方は、ぜひ、「こころの通う対話のできるゲートキーパー養成講習」もしくは「自殺予防団体-SPbyMD-」を検索していただきたいと思います。

「自分自身が複数の悩みを抱え込む立場になったときに自殺から自分を守りたい」という気持ちがある方にも、僕たちではなく「自殺予防団体-SPbyMD-」のほうで、自殺抑止力を身につけて自分自身を自殺の危機から予防しよう!という内容の講演も、依頼形式で行い始めたとのことですので、お薦めします。

僕たち「自殺未遂当事者の会-芯-」は、自殺未遂を経験した当事者が安心して繋がりを持つことのできる場を提供している団体です。拠点のある北海道札幌市のみならず、片道1500kmも離れた本州にお住いの当事者も、心の繋がりを求めて「自殺未遂当事者の会-芯-」に入会しています。僕たちのニーズについては、前回のブログ記事で詳しく書きましたのでここでは省きます。

ということで、非常に長文の説明回答となってしまいました。もっと簡素的に回答することも不可能ではないのですが、せっかく「関心を持ち始めてくださった方々」に向けた記事なので、手は抜きたくありません…。


では以上です。
自殺未遂当事者の会-芯-
事務局長 内田貴之
------------------------
【お役立ちリンク集】
1)自殺予防団体-SPbyMD-公式サイト
https://spbymd.jimdofree.com
2)自殺予防団体-SPbyMD-公式Twitter
https://x.com/SPbyMD
3)自殺未遂当事者の会-芯-公式サイト
https://sasrg-shin.jimdofree.com
4)自殺未遂当事者の会-芯-公式Twitter
https://x.com/sasrg_shin
5)自殺対策従事者「北海道の内田貴之」Twitter
https://x.com/uchida_jyohodai
Q)自殺について当事者が語り伝えるニーズとは? [2025年04月10日(Thu)]
こんばんは。
「自殺について当事者が語り伝えるニーズとは?」
というご質問をいただいたのでお答えします。

このご質問の背景には、
自治体主催の自殺予防講演会では主に自殺問題に詳しい精神科医が講師として招かれていることに対して、自殺未遂当事者の会-芯-が行なっているような「自殺未遂当事者から学ぶ自殺心理と支え方」という当事者視点での講演会には、どれほどニーズがあるのか?という疑問があります。

1)リアリティのある声が聞きたいという率直なニーズ
精神科医などの専門家では語れない、つまり実体験をした当事者にしか分からない「死にたい気持ちのリアルな声」を直接聴くことが可能です。周囲の人間が気づけなかった自殺者が発するサインや自殺時の心理、そして言葉にできなかった感情に触れることが可能です。

2)支援者・家族・友人側の「どう接すればいいか」のヒントとなる
精神科医が解説する医学的知識ではなく「人としてどう関わるか」「どう接すればいいか」「どう支えたら当事者にとって本当に欲しい支援になるのか」などのヒントが欲しいという参加者が多い傾向にあります。特に「どう支えたら当事者にとって本当に欲しい支援になるのか」を知りたいというニーズが強くあり、「支える側の思わぬ言葉」「追い詰めるつもりが無く、意図せず逆効果になる言葉がある」といった解説は、精神科医よりも当事者の声のほうが強く伝わるそうです。

3)当事者本人への回復や希望のメッセージとなる
意外かもしれませんが、自殺未遂当事者の会-芯-が開催する講演会には「当事者」の参加も毎回あります。うつ病当事者・双極性障害当事者・統合失調症当事者そして自殺未遂当事者などです。そうした当事者の方々に「自殺未遂当事者から学ぶ自殺心理と支え方」の講演を行うと、アンケート用紙には「死にたいほど辛い気持ちになるのは自分だけではなく身近にいることを知れた」「希死念慮について友人に相談したら『つらいなら考えなきゃいいじゃん』と言われて傷ついたけど、希死念慮のことを精神疾患の症状だと堂々と当事者が伝えていて嬉しい気持ちになれた」などの思いが寄せられます。また、自殺未遂当事者というのは希死念慮や自殺念慮から企図に至って生き延びた人です。そうした生き延びた本人の語りが、参加する当事者たちにとって「もう一度生きてみよう」と思わせる力になるようです。

長文になりましたので今回のご質問への回答はここまでとします。精読ありがとうございました。

以上
自殺未遂当事者の会-芯-
事務局長 内田貴之
Q)自殺と言う表現に少し重みを感じます。自死という表現に変わりつつあると思いますが、どうでしょう? [2025年03月27日(Thu)]
こんばんは、内田貴之です。

2025年3月23日に新ひだか町で開催された「自殺予防団体-SPbyMD-主催こころの通う対話のできるゲートキーパー養成講習」にて、受講者さんから出されたご質問です。本日も、僕の個人的な考えを返答してみたいと思います。「自殺未遂当事者の会-芯- 事務局長ブログ」ですが、僕の個人的な考えなので「自殺未遂当事者の会-芯-」の公式見解とは異なることをご承知おきください。

Q)自殺と言う表現に少し重みを感じます。自死という表現に変わりつつあると思いますが、どうでしょう?

そうですね、「自死」という表現はあくまでもご遺族に対する配慮の表現だと僕は捉えています。ご質問にある表現の重みとは自殺の「殺」という部分だと思いますが、「自死=自分で死んだ」「自殺=自分を殺した」になるでしょうか。

「自分で死んだ」よりも「自分を殺した」のほうが社会的に犯罪感の匂いがする表現であることは確かですね。「殺す」ということが一般的に「悪いこと」だと認識されているため、「自殺」という表現も「悪いこと」と認識されてしまうと、ご遺族にとっては「我が家から犯罪者を出してしまった罪の意識」を持ってしまうことを懸念しているのだと僕は推測します。

ですが、「自分で死んだ」という配慮的表現であっても「悪いこと」には変わりません。それは、この世の社会的に「悪いこと」か「犯罪的なことか」どうか?という次元ではなく、この世を管理する霊的世界から見た善悪の判断によるものです。つまり神のみが有する生殺与奪権を、こともあろうに人間が勝手に行使してしまっているというもので、人間は神の許しを得て生まれてきて、与えられた寿命を全うしなければならない義務を負っています。

ですから「自殺」について、その表現をご遺族の気持ちに配慮した「自死」に変えようが本質的には何も変わりません。これについては「安楽死」も全く同じことです。自殺を防止するなら安楽死を導入しろ!という意見がSNSでも散見しますが、手段が変わるだけで本質的には同じです。

ここで僕が自殺対策に従事する者として注意喚起しておきたいことがあります。家族が自殺で亡くなったとしても「我が家から犯罪者を出してしまった罪の意識」など持たなくて良いんです。自殺は悪いことですが日本では法律で禁止していませんので少なくとも犯罪者ではありません。

もし家族の自殺が家族からの虐待行為・暴力行為などに起因するものであれば、それは犯罪行為ですから実際に行為を行なった者が法で裁かれて罪を背負い反省するという流れになりますけど、家族内に起因しない自殺であれば、そのご遺族は罪の意識を持つ必然はありません。そこを注意してもらえればなと僕は思っています。

話を戻しますが、自治体でも全国的にポツポツと徐々にではありますが「自殺のことを自死という表現に見直し、自治体の発行物においては自殺という表記はいたしません」と公式発表している地域も出てきました。自治体は政府主導の下で自殺対策に取り組む義務を有していますから、ご遺族に配慮する表現にわざわざ変える必要はないと感じています。自治体が取り組む自殺対策には当然こころの悩み相談や支援もありますけど、地域住民に対する啓発が多いので、自殺対策を啓発する上では「自殺」のことは「自殺」と表現することが適切だと感じますね。

僕も自殺対策の活動を行う際には、啓発が目的なら「自殺」という表現を必ず用います。ご遺族と直接お話する場面だけ「自死」という僕としては不本意ながらも配慮的表現を用いています。ただ、ご遺族の方から先に「自殺」という言葉が出た時には合わせて同じ言葉を使っています。

少々スピリチュアル的な要素も含んだ返答になりましたが、会場内での質疑応答の際には言えなかったスピリチュアル的なことまで、この記事では言及しました。

以上
自殺未遂当事者の会-芯-
事務局長 内田貴之
Q)精神障害者に対する偏見や差別を無くする良いアイディアはありますか? [2025年03月26日(Wed)]
おはようございます。
自殺未遂当事者の会-芯- 内田です。

つい先日のゲートキーパー養成講習にて質疑応答をした
「質問」に僕の個人的な視点から答えてみたいと思います。
(講習会では障害当事者団体ベクトルズの立場で回答をしました)

Q)精神障害者に対する偏見や差別を無くする良いアイディアはありますか?

まず、
精神障害者に対して根強い偏見を持っているのは高齢者が多いと個人的に感じます。

例えば現在の「統合失調症」は昔「精神分裂症」という名称でした。
昔の名称だと精神が分裂している、つまり壊れているような印象を受けますね。
そして「精神障害者」は「精神異常者」とも呼ばれることも未だにあります。

公共交通機関で「誰かを相手にしているわけではなく独りで喋っている方」や
「あきらかに子供柄の荷物を背負っている方」を見たことあると思います。

そうした方に対しては見て見ぬふりをするのが一般的だと思いますが、
その内心では「頭がおかしい奴だ」「精神異常者だ」と思ったことありませんか?
近くに乗っている親子連れで親が子供に「見ちゃダメよ!」と言っている光景も。
こうしたものも「偏見」に含まれていると思っています。

実際そういう方が精神障害者なのか知的障害者なのか?
という判別は分かりにくく、本人に訊いてみるしか判らないんですが…。
(※備考:精神障害者は後天性・知的障害者は先天性)

それはさておき、
偏見的な目で当該者を見てしまう・偏見的な思いを持ってしまう、
ということは「偏見を払拭する啓発活動を地道に続けていく他ない」
と僕は感じています。

偏見を払拭するには「正しい認識を学び得る」ことで可能です。
これは僕が大学の卒業研究で実践して「可能である」ことを証明しています。

ただ難しい点があって、
1つは「偏見を持っていることに自身では気が付いていない人」
1つは「偏見を持っていることを自覚しているが”どうでもいい”と捉えている人」
などがあり、無自覚の人には積極的に直接アプローチして啓発しないとならず、
どうでもいいと捉えている自覚者には啓発の声が届きにくいor届かないという点です。

札幌市内では結構「障害者や障害そのものについて啓発するイベント」が
開かれているのですが立ち寄る人・講演会などの箱に参加する人というのは、
「関心がある」「医療や福祉の仕事に携わっていて見識を深めたい」といった
先述した難しい点に含まれていない人です。

ですから偏見を持っている人に対していきなり偏見払拭を目標とした啓発を
行なっても効果は薄く、その前に「関心を持ってもらう」ことを目標とした
啓発を行う必要があります。段階的に進めないとならないのです。

そして結局それでも「関心を持たない人」に対しては
アプローチの方法が無くてどうしようもない…、放置します。

では次に、
差別を無くする良いアイディアについてですね。
結論から述べれば差別を無くすることはできません。

現代は精神障害者が特定の人物から差別を受けて傷ついた場合には、
「障害者人権擁護委員会」が社会福祉協議会にありますので
駆け込んで相談することができます。
もしくは「名誉毀損罪」として弁護士と共に相手を訴えることもできます。

それらは差別を受けた側の当事者を守るための方法であって、
差別そのものを防ぐ方法ではないということです。
「差別をしたらもしかしたら訴えられるかもしれない…」という不安感から
差別を抑止する効果もあるといえばあるのでしょうが、
抑止力としてはあまり期待できないなと感じています。

質問の「精神障害者に対する偏見や差別を無くする良いアイディアはありますか?」
というのは自身が精神障害の当事者だったり、
身近な人に精神障害を持つ当事者がいる場合で
「偏見や差別を受けたり感じたりして嫌な思いをして傷ついた経験」
に基づいていると思います。

自分たちにできる良いアイディアは、
特に「差別」の場合はほぼ無いと思っていただいて…。
あとは政府が「差別」および「人権擁護」について
もっと厳格な法規制を施していくことで「差別が起こらない」ような
抑止力をブラッシュアップしていくしか無いかな…と思っています。

長くなってしまいました。本日のQ&Aはここまでとします。
参考になれば幸いです。

※「人」と「方」の表記揺れがありますが気にしないで下さい…。
団体の公式見解文や公的書類を書く際には明確に使い分けているんですが
本日のところは多めに見て欲しいです。面倒なので…。

この記事は「自殺未遂当事者の会-芯-」のブログではありますが、
「自殺未遂当事者の会-芯-の内田」というポジションでの
回答ではないということをご承知おき下さい。

以上
自殺未遂当事者の会-芯-
事務局長 内田貴之
Q)ゲートキーパーは誰かを助ける事ができますか? [2025年03月25日(Tue)]
おはようございます。
自殺未遂当事者の会-芯- 内田です。

つい先日のゲートキーパー養成講習にて質疑応答をした
「質問」に僕の個人的な視点から答えてみたいと思います。
(講習会では自殺予防団体-SPbyMD-という看板を背負っての回答をしました)

Q)ゲートキーパーは誰かを助ける事ができますか?

直接的にゲートキーパーが自殺企図を防止するという意味での
「助ける」ことは難しいと僕は思っています。

ですが、
自殺念慮や希死念慮を持っていて企図には至っていない段階であれば
ゲートキーパーが将来的な自殺を予防するという意味での
「助ける」ことはできます。

難しいと述べた自殺企図から助けるというのは、
危機介入のことを指しています。
例ですが「すでに高層ビルから飛び降りそうな危機的状況への介入」は
ゲートキーパーとしてできるスキルの領域を越えています。

Q)どこでゲートキーパーはいますか?

"原文ママ"なので「どこに」の書き間違えなのか、
「どこでゲートキーパーと会えるか・関われるか」という意味なのか、
念の為2通り答えます。

「どこにゲートキーパーはいますか?」の場合であれば、
北海道のどこの市町村に何人ゲートキーパーが存在しているかを
把握している機関は無いので分かりかねますが、
少なくとも自殺予防団体-SPbyMD-の認定ゲートキーパーの所在は
名簿で把握していますので問い合わせて下さい。
(※僕がSPbyMDの事務局長として名簿管理しています)

個人情報なので、
問合せ者がSPbyMD認定ゲートキーパーであることをチェックします。
その上で本人の許可を得られた場合のみ情報提供します。

「どこでゲートキーパーと会えるか・関われるか?」の場合は、
自殺予防団体-SPbyMD-のフォローアップ研修会に参加すると
これまでの受講修了者(ゲートキーパー)が集まるので
関わり交流することができます。

本日のQ&Aはここまでとします。
参考になれば幸いです。

この記事は「自殺未遂当事者の会-芯-」のブログではありますが、
「自殺未遂当事者の会-芯-の内田」というポジションでの
回答ではないということをご承知おき下さいね。

以上
自殺未遂当事者の会-芯-
事務局長 内田貴之
Q)協働団体抜けとポジションの関係について? [2025年03月20日(Thu)]
おはようございます!
自殺予防団体-SPbyMD-主催「ゲートキーパー養成講習@新ひだか」
について最新チラシから「自殺未遂当事者の会-芯-」が消されている
ことに気づいた方からご質問を受けました。

自殺未遂当事者の会-芯-が協働団体から外れたのは、
自殺未遂当事者の会-芯-のポジションとして講師担当する人が
今回はいないから、という理由です。

これまでは自殺予防団体-SPbyMD-の協働団体のひとつとして
自殺未遂当事者の会-芯-も携わってきたのですが、
講師担当をしていた蓬生さつき会長が「講師休養期間」に入りました。

そこで「GK新ひだか」では代役講師として、
姉妹団体である「障害当事者団体ベクトルズ」の宮澤範生さんに
引き継いでもらうこととなったわけです。

宮澤範生さんも自殺未遂当事者の会-芯-の会員ではありますが、
「障害当事者団体ベクトルズ」が自殺予防団体-SPbyMD-と共同主催団体に
格上げされた今回の都合上、ベクトルズ会員としてのポジションにて
講師担当してもらう運びとなりました。

蓬生さつき会長の講師休養期間は恐らくそれほど長期的には
ならないと予想していますので、
次回までには復帰できていると良いなと思っています。

補足ですが、
自殺予防団体-SPbyMD-主催「ゲートキーパー養成講習」
(正式事業名は「こころの通う対話のできるゲートキーパー養成講習」)
における「主催」「共催」「協働」「協力」の区分は以下の通りです。

主催団体:当該事業を企画発案している主軸の団体

共催団体:主催団体と同等額の経費負担をしている団体

協働団体:主催団体に連なって共に講師担当者を輩出している団体

協力団体:資料提供・自治体の講師派遣・資金面での協力をしている団体

※以下、追伸※

僕は「自殺未遂当事者の会-芯-」の事務局長であるとともに、
「自殺予防団体-SPbyMD-」の創立者・理事・事務局長、
「障害当事者団体ベクトルズ」の創立者・理事・事務局長
という各ポジションを持っていますが、

こうした大きなイベント事業を複数の団体と一緒になって開催する場合、
自分がどこの団体のポジションで参加するかな?ということは
毎回よく考えています。

例えば「こころの通う対話のできるゲートキーパー養成講習」であれば、
自殺予防団体-SPbyMD-の事務局長として企画立案・各種事務手続を担当しています。
「障害当事者団体ベクトルズ」が共催団体になっているからといって
障害当事者団体ベクトルズの代表理事というポジションでは当事業に関わっていません。

この追伸も以前ご質問を受けた内容でしたので
ついでに回答をご紹介いたしました。

以上
自殺未遂当事者の会-芯-
事務局長 内田貴之
| 次へ