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【私の毎日】5月31日(金) [2024年05月31日(Fri)]

5月31日(金)

7:00 朝食

8:15 ホテル発

8:45 テドロス・アダノムWHO事務局長

@テドロス・アダノムWHO事務局長.JPG
テドロス・アダノムWHO事務局長


9:00 第40回笹川健康賞授賞式

A第40回笹川健康省授賞式でスピーチ.JPG
第40回笹川健康賞授賞式でスピーチ

B.JPG
笹川健康賞の受賞者ドリーン・ラモゴラ=マシレ博士を囲んで(右はテドロスWHO事務局長)


10:30 WHO広報インタビュー

CWHOの広報インタビュー.JPG
WHOの広報インタビュー


11:30 アフリカ連合 保健担当コミッショナー H.E. Minata Samata Cessouma

Dアフリカ連合・保健担当コミッショナーH.E.Minata Samata Cessouma.JPG
アフリカ連合・保健担当コミッショナーH.E.Minata Samata Cessouma


12:30 国連欧州本部発

13:00 ジュネーブ空港着

15:15 ジュネーブ発

23:30 ドバイ着

「日本科学協会」―研究助成決定― [2024年05月31日(Fri)]

「日本科学協会」
―研究助成決定―


日本科学協会(高橋正征会長)に1924年に創立され、今年で100年になるという。昭和天皇が二度ほど寄稿されたこともあり、日本初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士も一時期会長を務められた由緒ある団体です。文部科学省の科学研究費助成はなかなかの難関であり、少壮学者の支援のために日本科学協会では助成金申請の方々に今年からは1人150万円の助成を行っている。

この助成金制度は1988年に日本財団の関係団体として発足後、37年間で11,214件68億4,580万円の規模になっており、2024年の応募件数は1,395件で採択された案件は307件で採択率は22%と極めて厳しい情況になっており、再考の余地もあるのかもしれない。この中には12ヶ国の外国人留学生も含まれています。内訳は下記の通り。

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いつもながら即興の挨拶で文脈に一貫性がありませんが、恥を忍んで掲載しました。

********************

笹川科学研究助成「研究奨励の会」挨拶


2023年4月19日(金)
日本財団会長 笹川陽平
於:ANAインターコンチネンタルホテル東京


本日はおめでとうございます。皆さんに心からお祝を申し上げると同時に橋会長、理事、選考委員の皆さんらの協力により、素晴らしい科学助成が実現していることに心から御礼を申し上げます。

司会者よりキリマンジャロの話がありましたが、大変汚い顔で恥ずかしいのですが、キリマンジャロのお話を致します。登山中は紫外線が強いのであります。キリマンジャロを登頂するにあたり、片道6日間歩きますし、頂上は酸素濃度が地上の半分で紫外線も極めて強く、このように汚い顔になっております。今シミを液体窒素で焼いてとっているので、2週間後には綺麗な顔になるはずです。しかし心は綺麗なので心配ご無用であります。

50年もの間ハンセン病と病気にまつわる差別の撤廃に向けた活動を続けて参りました。旧約聖書の時代から人が人を差別してきたハンセン病は現在進行形の病気で、数多くの患者が世界中にいます。新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、アフリカでのハンセン病制圧活動が停滞しておりました。これを何とか再度力を入れてもらえるように、アフリカの象徴的な山でありますキリマンジャロに登頂し”Don’t Forget Leprosy”(ハンセン病を忘れないで)というバナーを掲げました。まさにアフリカ諸国に気合をかけるために頂上まで登りました。

年齢のことは言いたくありませんし、自身は65歳くらいのつもりでおりますが、85歳という紹介もありました。皆さんから見れば相当な年配かもしれません。また、高橋会長から学術的に素晴らしい話がありましたので、それを真似してお話しするわけにはいかないので、年配者としていくつか皆さんの参考になる話をしたいと思います。

人生は、1度しかありません。幸運に恵まれて、出生し皆さんは社会にいます。たった1回の人生をどう生きたらいいのかということは、大変重要なテーマであると思っています。決して私の言うことが参考になるか分かりません。しかし、年齢に関わらずどんな環境においても溢れる情熱をもって生きていくこと、どんな困難に直面しても乗り越えていく精神力、そして結果が出るまで努力を続ける継続性、この3つが私にとっての生き方であると考え、今日まで努力してきました。

恐らく、皆さんもそれぞれの分野で研究され努力されていますから、時として困難に直面し、精神的にもダメージを受けることもあると思います。私はそれを乗り越えるには、3人の友人を作ることが大切だと考えます。昨今SNSが発達していますが、現実世界で3人の友達を作ってください。私自身人には言えない困難を乗り越えるにあたり、3人の友人は大変有難い存在でした。しかしこの友人は単なる友達ではありません。心の友、即ち心友を3人作ってください。一人は10歳年上、もう一人は同年代、もう一人は自身より10歳年下の人、です。そして何でも話せ、秘密も守ってくれる心友を何とか作っていただくことが、将来役に立つと思います。是非心友を作ってください。長い人生、特に研究分野で努力されている皆さんは、時と場合によっては行き詰ることも、悩まれることもあるでしょう。その時に、会って話をしただけですっきりし、元気が湧いてくる心友を3人作ることをおすすめいたします。

日本財団は長く、人材養成を第一の柱として活動してきました。なぜなら、日本は無資源国であり、人材以外に誇るべきものはありません。いかに優れた人を養成することかが大事です。こうした優れた人材は過去にもいましたし、これからも出てきてほしいと思います。日本財団は18歳の意識調査を実施しておりますが、残念ながら若い人の中には日本の将来或いは自身の人生に非常に悲観的に見ている方が増えているという結果があります。その中で、皆さんは素晴らしい研究テーマを持って人生を生き抜く糧とし、社会の為に役立つという崇高な道を歩んでいらっしゃいます。

日本財団は35年前から世界69の大学に奨学基金を設置し人文社会学系の修士・博士課程の学生に奨学金を提供していますが、その卒業生だけで16,000人を数えます。中には中央銀行総裁、閣僚になられた方も沢山います。こうしたネットワークが日本にとって重要と考えています。障害者の高等教育支援や海洋専門家の育成などを含めると既に4万人以上のフェローが世界中にいます。しかし我々はそれに満足することなく、新たな取り組みも始めております。それは、昨今の偏差値教育ではなく、特定の分野に興味を持つ方や、不登校の方も出てきている中で、好きな分野を伸ばす教育に変えていくというものです。現在ZEN大学ということで、文科省に申請をしておりますが、8月には1学年5,000人規模の大学として認可が下り、自宅で好きな分野だけ勉強できるネットを中心とした大学となる予定です。勿論直接学生が交流する機会も設けることで、地域で協力できるモデルを作ろうと考えております。

また、世界的に既にハーバード大学やプリンストン大学よりも優れていると言われるミネルバ大学という大学があります。この大学はキャンパスを持たず、在学時に6ヶ国を回ってそれぞれの国の社会課題を学び解決してくというスタイルであり、日本にも招致することと致しました。どちらかというと内向きな日本の学生に対し、世界の学生の視点という刺激を与えていきたいと思っています。文科省の先生から見ると嫌なことかもしれませんが「好きこそものの上手なれ」ということで、好きな分野で生きていくことができるようにしたいと考えています。現在IT分野で成功されている方のほとんど引きこもりの方と言われています。好きなことを突き詰めるのが大事な時代になってきました。皆さんは好きな分野を見つけていらっしゃるので、研究をさらに充実させ、日本をもっと世界にアピールできる成果を出していただけることを期待しています。

日本科学協会は設立して100年になるとのことですが、戦後は湯川秀樹先生も会長を務めたことがあります。今から40年前になりますが、東大の茅誠司・総長、SONYの創設者である井深大さんと交流があり「年齢も重ねたから何とか引き受けてほしい」と言われ、高橋先生を中心に、未来を背負う学者の育成ということで快諾いただき、既に12,000人を超える方々が奨学金を受給され、各界で活躍されていると伺い嬉しく思います。既に様々な研究が成果を出し、また日本科学協会はネットワークの構築にも努力していると伺っています。どうぞ、これからの人生のなかで科学協会とのご縁を持ち続けてください。

最後にたった一回の人生ですから、溢れる情熱を持ってください。年齢は関係ありません。徳川家康もいうように「人生とは重荷を背負って坂道を登るようなもの」であり、困難が伴うのは当然のことと考え、それを乗り越える努力をして下さい。どんな長いトンネルでも出口があります。どんな闇夜でも夜明けはあります。悩みがあっても解決します。その為には、楽観する精神力が重要です。「今晩寝れば明日は新しい朝が来るさ」という楽観的な気分、反対に言えば強い精神力かもしれませんが、そうした気持ちを、なにか壁に直面した時に思い出していただきたいと思います。そして、結果を出していくためには継続する粘り強さが必要です。諦めないでください。一番つらい時に、次のチャンスが生まれてくるというのが85歳の私の経験から言えることです。これからの活躍を期待します。おめでとうございました。(了)

【私の毎日】5月30日(木) [2024年05月30日(Thu)]

5月30日(木)

8:00 エリザベス・ニルソン スカンジナビア・ニッポン ササカワ財団(SJSF)
    理事長との朝食

@ニルソン ササカワニッポン スカンジナビア財団(SJSF)理事長と.JPG
ニルソン スカンジナビア・ニッポン ササカワ財団(SJSF)理事長と


10:30 ストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research
    Institute(SIPRI)) ステファン・ロベーン 理事長(元スウェーデン首相)

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左からストックホルム国際平和研究所(SIPRI)) ステファン・ロベーン 理事長(元スウェーデン首相)、筆者、スミス事務局長


13:00 ウプサラ大学訪問

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ウプサラ大学ササカワ・ヤングリーダー・フェローシップ(SYLFF)奨学金担当者達との対談

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ササカワ・ヤングリーダー・フェローシップ(Sylff)奨学金担当者の皆さんと


14:30 ハマーショルド財団(元国連事務総長を記念した財団)訪問

Dハマーショルド元国連事務総長へのお墓参り.JPG
ハマーショルド元国連事務総長へのお墓参り

Eウクライナのひまわり畑に匹敵するスウェーデンの菜の花畑.JPG
ウクライナのひまわり畑に匹敵するスウェーデンの菜の花畑


15:30 空港着(空港待機約2時間)

17:40 スウェーデン・ストックホルム発

19:35 オランダ・アムステルダム着

21:30 アムステルダム発

22:50 ジュネーブ着

23:50 ホテル着

【私の毎日】5月29日(水) [2024年05月29日(Wed)]

5月29日(水)

7:00 朝食

9:00 ソマリア連邦共和国 保健大臣 Dr. Ali Haji Adam, Minster

@ソマリア連邦共和国 保健大臣.JPG
ソマリア連邦共和国保健大臣


9:30 南スーダン共和国代表団

10:00 ミクロネシア連邦 保健大臣 Mr. Marcus Samo, Health Secretary

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ミクロネシア連邦保健大臣


10:30 WHO汎アメリカ地域事務所(PAHO)地域事務局長
    Dr. Jarbas Barbosa da Silva Jr., Regional Director

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PAHO地域事務局長


11:00 モザンビーク保健大臣 Prof. Armindo Tiago, Minister

Cモザンビーク保健大臣.JPG
モザンビーク保健大臣


12:00 国連欧州本部発

12:30 ジュネーブ空港着

14:10 ジュネーブ発

15:50 オランダ・アムステルダム着

17:30 アムステルダム発

19:30 スウェーデン・ストックホルム着

21:00 ホテル着

「日本財団とミネルバ大学との包括連携協定」―締結記者会見― [2024年05月29日(Wed)]

「日本財団とミネルバ大学との包括連携協定」
―締結記者会見―


世界で最も革新的な大学と評価されたミネルバ大学との協定について以下の通り記者会見で説明しました。

お忙しい中お集まりいただき感謝致します。前座を務めます日本財団会長の笹川陽平です。日本財団は、世界の人材養成を大きな柱として活動してきました。グローバリゼーションの時代の中で、一国で社会課題を解決することも重要ではありますが、世界的なレベルで問題を解決できる人材が必要と考え、1987年から世界44ヶ国69大学に奨学基金を設置し、人文社会科学を学ぶ修士・博士課程の学生に対して奨学金を提供してきました。卒業生は16,000人を超え、中央銀行総裁、外務大臣、各国の閣僚も数多くいらっしゃいます。また、今日の海洋問題を予見し、1988年からスウェーデンの世界海事大学での奨学金事業を開始し、これまでに150ヶ国、1600人を超える海洋の専門家を養成してきました。また、身体障害、聴覚障害、視覚障害など障害当事者が高等教育を受けるための留学制度なども支援して参りました。

日本における人材の不足は喫緊の課題であります。若者の海外留学について言えば、円安の影響、アメリカの大学の授業料高騰もあり、非常に内向き志向の傾向にあることは、日本財団が実施する18歳の意識調査ではっきり出ています。日本は資源のない国であり、人材こそ日本の財産です。今一度、日本人を外向きにする、海外志向を若者に求めたいと努力しています。日本財団の姉妹財団である笹川平和財団では、アメリカなどの世界トップクラス30大学の4年制大学への留学制度を創設致しました。修士課程や博士課程でなく、学部への進学を支援する理由は、学部生は世界中の仲間と共に寄宿舎で生活することに大きな意義があり、そうした寝食を共にする学生生活を通じて、将来のネットワークを作って欲しいと考えているからです。4年間で一人5500万円程度かかりますが、既に一期生30名が旅立っております。これを毎年続けて参ります。世界あっての日本という視点で、海外志向を目指してほしいと思いますし、国際的に活躍できる人材の養成こそが日本の喫緊の課題であると認識しています。こうした日本財団の奨学生の数は既に世界で4万人を超えております。

国内のことについては、戦後の教育の中で、偏差値教育と申しましょうか、国語・算数・理科・社会・音楽・体育・図工などなど全てが出来る人が優秀とみなされる長い教育システムが今日も続いています。一方で、相当な数の人が自分の好きなことを勉強したいとも考えております。日本には「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますように、好きなことに特化して勉強したいという方が多数いらっしゃいますが、現在の学校教育ではみ出してしまう傾向が顕著にあります。今の言葉で言えば、引きこもりと呼ばれる人もこれに該当するかもしれませんが、彼らの中には引きこもって好きなことを勉強したいという方が数多くいらっしゃるのも事実です。

また、経済的にも地方では負担が大きい傾向にあります。地方から都心に出てくるとなると100万円の授業料と生活費を賄わなければならず、学業よりもアルバイトに精を出さざるを得ない学生も多々存在しております。経済的に恵まれた人は中学・高校と塾に通い比較的学費の安い国立大学に進学し、ともすると経済的に豊かではない人が授業料の高い私立大学に進学するという矛盾もあります。我々日本財団は、こうした現代の教育課題に対処すべく、ZEN大学というオンライン中心の大学の設立を進めております。来年4月の開校を目指しており、生徒数は5000人規模で、学費も年間38万円を予定しております。「好きこそものの上手なれ」ということで、好きなことに特化して勉強できるようにするというのが我々の期待であります。オンライン授業が中心ではありますが、人々とのコミュニケーションも重要と考え、実際に生徒たちが交流する場も提供していく予定です。

その上で、国際的な人材を養成したい、世界の優れた大学においてはどのようなことを勉強しているのかという刺激を日本の学生にも感じてもらうのみならず参加して欲しい、ということで、世界で最も革新的な大学であると評価されているミネルバ大学と今般連携することとなりました。学生の8割以上が100ヶ国からの留学生が占めている他、学生は4年間で世界7ヶ国を移り住んで、各国の社会問題に取り組み、多種多様な価値観や能力を身につけることを目的とした、革新的な大学であります。我々の人材養成の最高峰としてミネルバ大学と協力をしていくことに合意致しました。本日は日本財団とミネルバ大学の包括連携協定の締結を皆さんの前でご披露したいと思います。

ミネルバ大学.jfif
(左からミネルバ大学マギー学長、筆者、ミネルバジャパン坂江代表)



以下は日本経済新聞社 中丸亮夫記者の4月22日付記事を拝借しました。


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米難関ミネルバ大学が東京進出 世界巡り学習、8都市目

学生が世界7都市を巡りながら学ぶ斬新な教育で知られる米ミネルバ大学は2025年秋から、東京を8つ目の訪問地に加える。22日発表した。多国籍の学生約150人が来日し日本の歴史や文化、技術・経済などから学ぶ約8カ月間のプログラムに参加する。国際化が遅れる日本の有力大にも刺激を与えそうだ。

プログラムの実施は日本財団が支援する。同日、日本財団とミネルバ大、同大の日本支部である一般社団法人ミネルバジャパン(東京・港)が包括連携協定を結んだ。

日本を訪問地に加えた理由について、同大のマイク・マギー学長は「日本には固有の歴史や文化、少子高齢化のような課題がある。課題解決型学習などを通じて学生に濃密な体験を提供できる」と話す。

日本財団の奨学金も活用し、日本での学生募集も強化する。ミネルバ大の学部の学生数は4月1日時点で593人で、うち21人が日本国籍を持つ。

学生は2〜4年生のいずれかの学年がまとまって来日する。同大は実践から学ぶ課題解決型学習を教育の柱の一つとしており、学生は複数の地域を巡り日本の大学生や企業、NPOなどと共に地域課題の解決に取り組む。学生がスタートアップ企業でインターンシップに参加する機会も設ける予定だ。

ミネルバ大は14年に開校。全寮制で授業は全てオンライン、世界7都市を巡りながら学ぶ斬新な教育手法で注目を集めた。

学生は約100カ国から集まっており合格率3%の難関でもある。学際的な学びや論理的思考力の育成を重視し、卒業生には起業家も多い。年間の学費は約2万ドル(約309万円)。学生の約8割が奨学金を受給する。

日本の大学は学部の留学生比率が3%と低い。特に世界と戦う研究大学の国際化の遅れは深刻で、ここへきて挽回策を打ち出す動きが目立つ。例えば東京大は学部学生の外国人比率を49年に30%にする目標を掲げる。10兆円規模の大学ファンドの支援候補となった東北大も同時期に20%をめざす。

小粒だが先進的な大学といえるミネルバ大が国内で活動する姿を見せることは、日本の大学関係者に教育改革のモデルや参考例を提供することになりそうだ。高校生や保護者のマインドにも影響を与え、海外大への進学が一段と身近になる可能性もある。

ミネルバ大の現在の訪問地は米サンフランシスコ、英ロンドン、独ベルリン、インド・ハイデラバード、韓国ソウル、台湾の台北、アルゼンチンのブエノスアイレス。

学生は1年生の間はサンフランシスコで学ぶ。米国以外の訪問地のプログラムは1学期、約4カ月間で終了する。2学期にわたり滞在する東京では、じっくりと学習や交流を深められるとしている。

【私の毎日】5月28日(火) [2024年05月28日(Tue)]

5月28日(火)

7:00 朝食

9:00 ジュネーブ高等国際問題研究所ヤングリータ奨学基金(Sylff)運営委員、Sylffフェローとの面談

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ジュネーブ高等国際問題研究所のSylffフェローの二人と


9:45 WHO年次総会会場到着

10:00 フィリピン代表団

10:30 WHO南東アジア地域事務局(SEARO)地域事務局長 Ms. Saima Wazed, Regional Director

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SEARO地域事務局長


11:00 マダガスカル共和国代表団

11:30 エチオピア 保健大臣 Dr. Mekdes Daba

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エチオピア保健大臣


12:00 アンゴラ代表団

12:30 ネパール代表団

12:45 スリランカ代表団

13:00 マーシャル諸島 保健大臣 Mr Ota Kisino, Minister

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マーシャル諸島 保健大臣


13:30 インド代表団

14:15 バングラデシュ 保健大臣 Dr. Samanta Lal Sen, Minister

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バングラデシュ保健大臣


15:10 インドネシア 保健大臣 Mr. Budi Gunadi Sadikin, Minister

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インドネシア保健大臣


16:00 ガーナ共和国 保健大臣 Dr. Okoe-Boye Bernard, Minister

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ガーナ保健大臣

18:00 関係者との夕食

【私の毎日】5月27日(月) [2024年05月27日(Mon)]

5月27日(月)

9:00 羽田空港着

10:20 羽田発

16:00 イギリス・ロンドン着(空港待機約3時間半)

20:30 ロンドン発

22:55 スイス・ジュネーブ着

23:40 ホテル着

「日本の将来どうあるべきか」―講演録― [2024年05月27日(Mon)]

「日本の将来どうあるべきか」
―講演録―


B&G財団の「B&G」は”Blue Sea and Green Land”の略称であり、正式にはブルーシー・アンド・グリーンランド財団といいます。B&G財団は今年で創設51年となりました。

当時、財政的にはあまり豊かではなかったが、市町村を中心に子どもの健やかな成長を願って、知育・体育・徳育を学べる体育館や温水プールを含む海洋センターを全国に480ヶ所建設しました。51年を経過した今日も、市長、町長、教育長をはじめ、地域の皆さんの協力で立派に運営されています。

今年1月23日に第16回「B&G全国サミット」が開催され、恥ずかしながら、市長、町長、教育長の皆さん715名の参加者を前に、拙い講演をしました。以下は、最近B&G財団の報告書の中に掲載された講演内容になりますので、ご笑覧願い掲載しました。

********************
特別基調講演
「日本の将来 どうあるべきか」


日本財団会長
笹川 陽平


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基調講演する筆者



ご紹介を受けました日本財団の笹川と申します。お寒い中、多くの皆さんにB&G財団の会議にご出席を賜りまして、本当にありがとうございます。

思い起こせば、設立以来既に51年という歴史になります。ご承知の方もいらっしゃるかもわかりませんが、当時日本の体育施設というのは、年に1回か2回しか使用しない大競技場を作っていましたが、笹川良一はドイツに行き、当時のオリンピック委員会の専務理事であった方と議論したときに「これからは地方レベルで子どもたちをしっかりと健康に育てていくための施設作りが大切だ」ということを勉強し、それを実行して今日まで51年、皆様方の大変なお力添えをいただき、運営されてきたわけです。

今や世界は国連を始め、あらゆる方面で「継続性」という言葉が流行りになっておりますが、B&G財団の活動こそ先見性のある「継続性」で、しかも内容も年々充実し、時代の流れの中で変化をしながら発展してきたというこのB&Gのグループは、日本の中でも唯一で最大のものではないかと思っております。皆様方のご協力、ご活躍があったからのことで、心から敬意を表するものであります。

夏目漱石の高弟でありました東大の物理学者で文筆家でもありました寺田寅彦さんという方が「災害というものは忘れた頃にやってくる」という名言を吐かれていらっしゃいました。しかし今や気候変動に伴い、災害は忘れた頃ではなく何時どこで起こってもおかしくない時代になってきたわけです。世界の中でも日本は地震のプレートが3枚も入り込んでおりますために常に地震があり、体感するのはそれほどではありませんが、機械で計測しているのを見ますと、大体365日中340日ぐらいは揺れている状況だそうです。その上台風もありますし、昨今は地域的な豪雨も日常的に起こっているわけです。

ご承知のように、阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、また今回の能登半島地震などの大きなもの以外にも集中豪雨は各地で起こっておりますので、我々日本財団は、約30の専門的なボランティアを各地に配備しております。彼らはボランティアと言いながらも仕事ぶりはプロです。小型重機も持っておりますし、それぞれのグループに300万円ずつお渡ししておりますので、戦国時代ではありませんが、災害が起こればすぐ「一番乗りでどこが駆けつけた」ということです。

私もちょうど正月でしたので、富士山の裾野1100mぐらいにある40年経ったボロ屋で過ごしておりまして、強烈な揺れが来ましたので、これは富士山が爆発したんじゃないかと思って一瞬たじろぎましたが、能登の地震だということでした。

我々の中で一番早く活動を始めたグループは、2日朝には現地に入りました。しかし今回ほど難しい地域はございません。それぞれの地域に孤立した村落がたくさんあり、自衛隊が出動しても大きな重機では道路が閉鎖されて使えない。様々な困難がありますが、我々その辺は慣れておりますし、出動する全員が小型重機の免許を持っております。今回は、小型の車に積み込んだ小型の重機、発電機、そして既に10日近く風呂にも入っておられなかった被災者に温水のシャワーと付属する着替えをする場所を設置したシャワーキット等を車ごとRORO船という船で運び、現地に届けました。断水の中、コロナをはじめ、様々な病気の発生も心配されますので、手洗いを何百回おこなっても浄化して使えるような装置もあり、毎日海上から船でこれらを運び込んでいるわけです。

災害時には常に、日ごとに状況が変化していきますから、その変化に対応したきめ細かいサービスが必要なんです。災害時に老人が寝られないという一番の問題は枕です。ですから今治の有名なバスタオルや素晴らしい枕を届けました。お年寄りは安眠が大変重要なことなのです。

災害はいつ起こってもおかしくない時代の中で、皆さん方の施設におきましても、防災の拠点として活躍していただいているというのは、東日本大震災でもそうでしたし、北海道でも熊本でもそうでしたし、今回の能登でも同じです。本来の皆様方の「青少年の健全育成」というところから、さらに発展してご活躍をいただいているということに心から敬意を表したいと思います。

さて皆さん、現状の日本国をお考えになった時、どのようなイメージを持っていらっしゃるでしょうか?

少子高齢化に代表されるように、これからの日本がどういう方向に進むのかということは、我々の大きな心配事であり、悩みであり、また後ほど説明いたしますが、若い人たちが実に深刻に日本の将来について憂いを持っている、そういう状況です。

私達が子どもの時分の社会科地理の授業では、世界地図の真ん中は日本でした。日本だけが赤く塗られておりまして、潜在的に私達の頭の中には「日本があって世界がある」ような印象を持っておりましたが、今やグローバリゼーションの時代になり「世界があっての日本」なんですね。日本独自では生きていくことは不可能だということは皆さんご高承の通りです。

しからば日本の現在地はどういうところにあるんでしょうか?

有名なイギリスの歴史学者アーノルド・トインビーという方が『歴史の研究』という本をお書きになりました。文明というものは生き物で、誕生し、成長し、成熟し、そして停滞し、いずれ消滅する。これまでに消滅した文明が26、27あるということを読んだことがあります。

しからば、日本は今どういう位置にいるのでしょうか?

昨今の新聞を見ますれば、GDPでは既にドイツに越されている。決してそれだけが国力ではありませんが、あと3年もすれば経済的にインドネシアにも追い越される時代の中、猛烈なスピードで世界が変化をしているわけです。社会構造も私達人間のものの考え方も、あらゆる面でイノベーションが起こっているわけです。はたして世界の社会変革のスピードに私たち日本がついて行っているのか。あるいは同じスピードで走っているのかということを考えてみますと、これは大いに危惧をせざるを得ないのではないでしょうか?

私は決して聖徳太子を批判するわけでもありませんし、大変尊敬する方ですが、十七条憲法の第一条に記されている「和をもって尊し」。日本古来の農耕民族として皆さん方の意見を集約し、その上に立って指導者が物事を進めてきました。戦後から今日まで何年になりましょうか。私が6歳のときに終戦でしたから、1945年から数えれば、多分78年から79年になるでしょう。

しかし、日本では大規模なイノベーションは起こりません。中国を含めて世界中あらゆるところでイノベーションが起こり社会変革が進んでおり、勿論その中には混迷することもたくさんありますが、日本ではイノベーションが起こらないということを私はずっと言い続けてきたわけです。

日本人の長所である「和をもって尊し」とする。農耕民族でしたからこれは仕方のないことではあります。どこの田んぼから刈り入れをやるか、どこの田んぼから順番に田植えをするかというのは、やはり長老を中心にしてみんなで議論し、みんなが納得し、その中から順番を決めるということ。これがまた日本人の持つ素晴らしい社会秩序であることは今も変わりはありません。

しかし、大企業を見てください。大企業におきましても、皆さんから見ればすばらしい人が、いわゆる富士山のようなどこから見ても美しい方が選ばれる方式は、現在のこのスピードの世の中に果たして合っているのでしょうか?

組織のトップに立つ人は、やはり自分の信念に基づいて「将来はこう変わるんだ、変わらなければいけないんだ」という信念と覚悟を持って仕事をするべきであり、そのようなリーダーが今、日本に必要になってきたわけです。グローバリゼーションの中で、私達の「和をもって尊し」とする文化の良いところは残しても、変わらなければいけない。ところがどんな組織においても、そういう先見性のあることを発言すれば「あいつは変わったやつだな。」悪い言葉で言えば、「あいつは変人だ。」となって、意見が通らないわけですね。

しかし今求められている指導者というのは、先頭に立って「私はこういうビジョンを持ってこういう方向に進んでいます。私が失敗したら責任を取って辞めます。」と言える指導者であり、そういうリーダーシップを持った人がいなければ、イノベーションは起こらないのです。

ですから見てください。お隣の中国にしても、どこの国にしても、世界中、私は122カ国も回ってきましたが、残念ながら、日本への評価は年々下がっております。素晴らしい国民性、素晴らしい四季に恵まれた、伝統ある穏やかな民族性というものは、インバウンドで現在来ている多くの観光客を見てもお分かりの通りです。私達は素晴らしい自慢すべきいうものを持ちながらも、宝の持ち腐れなのです。

これは別に政治の世界だけではありません。あらゆる分野で先頭に立つ人は、自信と覚悟が必要なのです。我々の先輩たちも、江戸時代でも明治維新もそうでしょう。責任を取って、場合によっては死を選んだのです。そのような覚悟をしっかり持った指導者が、このグローバリゼーション、イノベーションの時代には必要なのです。

経済界を見てください。どこにそういう人がいますか。二、三日前の新聞を拝見しても、首相官邸に経団連の会長と労働組合の会長が呼ばれて「来年の賃上げについて協力してくれ」と言われているんですよ。恥ずかしくないですか。賃金を決めるのは経団連のトップと連合の会長がサシでやる話です。自らの責任を放棄して、飄々として官邸に行って、総理から今年の春闘について要望を聞いて帰ってくる。これがリーダーと言えますか?これが自然の流れだと思い、不思議とも何とも思わない世の中になっているっていうことは大変恐ろしいことですね。

ハンチントンが書いた『文明の衝突』という本をお読みいただければわかるように、世界の8大文明の一つとして、日本は独自の文明として発達したということが書かれ、学問的にも位置づけられています。当初は中国の影響を受けてきた日本ではありますが、その後、日本独自の文化として発達し、日本語を作った。そして、ひらがな・カタカナも作った。今中国で使われている近代用語は全て日本語でございます。中国語ではありません。「中華人民共和国」という名前は、「中華」以外、「人民」も「共和国」も全部日本語でございます。何故そのようなことになったのか。

明治以来、日本の学者の中には、共産主義、社会主義に興味を持った多くの方がいらっしゃいますし、外国の文献を翻訳するために四苦八苦して言葉を作ってきたのです。慶應大学を作った福沢諭吉先生もそうですし、東京学士院学長だった西周さんもそうですし、全部言葉を作ってきたんですよ。ですから、資本主義も共産主義も社会主義も、労働者の賃金も、芸術も文化も哲学も全部、中国で今使われている言葉、時間だとか質量だとか、物理の世界に至るまで全部日本語です。したがいましてハンチントンは、世界8大文明の一つが、こういう小さな島国の中に出来上がったことに敬意を示しているわけです。

長い伝統の中に、四季がちゃんとほぼ四つに区別されながら、美しい自然とともに生きてきたというのは日本人だけです。産業革命以来、100年、150年、西洋社会はどのようにして自然を征服するかということで、今日の地球の混乱を招いてきたわけです。しかしながら日本はどうでしょうか?「自然とともに生きる」という言葉は日本だけの言葉です。ましてや、おそらく皆様方のお住まいの近所にもたくさんいらっしゃるでしょう。山の中に入っても3分の1を取って、3分の1は野生の動物のために、3分の1は次の収穫のためにとっておくという「3分の1方式」というのも、日本人が身につけた自然とともに生きていく術。このような日本の国を見本にしていれば、今の地球の温暖化問題だとか気候変動だとかということは起こらないで済んだと思っています。

世界は「自然を征服するのが人間だ」と。そういう生き方の中で、今こそ日本のこの良さというものを世界に発信していかなきゃならないにも関わらず、残念ながらそういう人物が現れてこないということは非常に残念なことです。

皆さんご承知の通り、新渡戸稲造という方がいらっしゃいました。『武士道』という本を英語で書きました。そしてアメリカの大統領はこれを読んで感激して100冊も買ってですね、「新渡戸稲造の『武士道』という本を読め」と言いました。そして彼がスイスにできた国際連盟の次長のとき、「人種差別こそ最大の人権問題だ」ということを世界で初めて国際連盟で発言して賛否を求めたところ、賛否同数になり、議長であったアメリカの大統領によって否決されてしまった。今ヨーロッパの人々が人権問題を声高に唱えていますが、「今更何だ」と思います。最初に言ったのは日本人ですよ。そういう国際的に活躍してきた日本人は枚挙にいとまがないことは皆さんご高承の通りです。しかしながら、今の若い人たちは、後で話しますが、そういう可能性を失いつつあるのが現状です。

しかしここで一つだけ、ひょっとしたらひょっとすることが起こりそうなんです。それは皆さんが「笹川さん変なことを言うな」って思うかもわかりませんが、アメリカでトランプさんが大統領になる可能性が非常に高くなってきた。フロリダの知事・デサンティスが撤退しました。トランプは四つの刑事事件で起訴されているんですよ。国会議事堂に乱入させた張本人はトランプですよ。その人が大統領になったら、大統領特権で自分のそういう罪は全部免責にするんです。そういうお方がアメリカに多分、誕生するでしょう。

日本はその時どうしましょうか?「アメリカは世界一の武器大国になる。しかしそれは自国のために使うんだ。それぞれの国はそれぞれが、自分の国は自分で守るのが当たり前だろう。」こういうことを言っているんです。アフガニスタンでタリバンを制圧するために20年間、200兆円のお金を使い、1750人のアメリカの若い青年が戦死し、数千億円の近代的な武器をそのまま放置して逃げ出したのはアメリカですよ。

ウクライナ戦争はどうでしょう。まだ次の追加の武器も出せません。もちろん兵士など1人も死なせるわけにはいきません。そういう中で、私たち日本人は戦後80年近く、日米安全保障条約に守られていると皆さん思っているんですよ。アメリカはもう血を流しませんよ。どうするんです。沖縄を含めて、あらゆるところにアメリカ軍の基地があります。こんなにたくさんの米軍基地がある国なんて世界にないのです。しかもそのために、皆さん飛行機で来られたと思いますが、羽田に到着する航空路すらアメリカ軍に抑えられていて遠回りしなきゃいけない。経済的にもいくら損しているかはわかりません。国賓というのは相手国の飛行場に飛行機の車輪がついたときから国賓なんです。アメリカ大統領が日本に国賓で来るのにどこに降りるんですか。横田でしょう。米軍基地ですよ。G7が広島で行われました。どこに降りたんですか。岩国の米軍基地ですよ。気がついてもらえないのですが、そういう意味で日本は植民地ですよ。横須賀にはインディペンデントという軍艦が常に止まっています。独立っていう意味ですよね。象徴的なことが行われているけれども、私達は何となく戦後、平和な時代を過ごしてまいりました。

世界で最も地理的に危険だと言われているのは、実は日本なんですよ。もちろん台湾問題もありますが、北朝鮮があり、中国があり、ロシアと国境を接してますよね。世界の有識者はよくわかっていますが私達は誰も気づいてない。にも関わらず、日本人は優しい性格でのんびりしてる。万一トランプが「自分の国は自分で守れ」と言い出したらどうするのでしょうか?

この伝統ある日本の国、世界の8大文明と言われる日本国が、これからの激動にどのようにして対処していくかということを考えたとき、アーノルド・トインビーの『歴史の研究』で言えば、日本はまさしく成長期はもう終わっていますよね。これは停滞期なのか、日本国の衰退の始まりなのか、私は岐路に立っていると思いますし、私達はここで次の世代の人たちのために、この素晴らしい世界に冠たる8大文明の一つである日本という国を次の世代子々孫々に残していく必要があるんです。

少しデータを皆さんにお見せしましょう。日本財団は毎月「18歳の意識調査」をあらゆる角度からやっておりますが、これは各地の新聞のコラムなどで、たくさんお使いいただいております。

「日本国の将来、自分の国の将来をどう思うか」を中国、インド、イギリス、アメリカ、韓国、日本で調査しました。「自分の国の将来について、良くなるかならないか」という問いに対する答えです。中国は95%以上の人が「自分の国は将来良くなる」と思っています。韓国でも33%の人が「将来韓国は良くなる」と。本当は日本よりもっとひどい状況なんですけどね。ところが日本の18歳で「日本の将来は良くなる」と考えているのはたった13%です。自分の国に対してプライドもないし、いかに将来良くしようという意欲もここには感じられません。これは18歳の子供たちの責任ではありません。私達の世代の責任なのです。

そして、これから10年後の自国の世界に対する競争力、主に経済的なことですね。それについて中国、インド、韓国、イギリス、アメリカ、日本の18歳の意識を比べた時、中国、インドが52%と31%です。あれだけ成熟したアメリカでも7.6%が10年後もまだ競争力があると考えている。日本は何と1.4%です。

18歳の未来を背負う日本人が、日本の将来にこれほど悲観的な見方をしているのです。10年後の我が国の国際競争力や如何という質問でも、インドは50%、日本はたったの2.6%、桁が違うんです。中国やインドの途上国、イギリスやアメリカに比べても日本はたった2.6%ですよ。

「国際社会で日本はリーダーシップを取れるか。国際社会での日本の優れたリーダーがいるか」という質問に対しても、日本は最低です。残念ながらアメリカ、イギリス、中国、韓国に比べて「国際社会で活躍できる日本の人材はほとんどいない」というのが18歳の皆さんの見方です。「自分の将来について、目標を持っているかどうか。」これも6カ国の中で最低ですが、約60%の人はある程度目標も持っているといいます。他の国々はアメリカもイギリスも中国も韓国も80%以上です。

そして肝心なことは、18歳で選挙権を与えました。なぜ成人式を18歳でやらないんでしょうか?18歳で選挙権を与えて、20歳で成人式とはおかしなことですね。どうでしょうか?18歳は大人かどうか。どう思われますか。アメリカ人で「18歳は大人だ」というのが86%、イギリスも86%、中国は71%が「18歳で大人だ」と言っております。韓国でも47%、日本は「18歳で大人だ」と思う人はたった27%です。

子供に選挙権を与えているんですよ、日本は。大人だと思っていないという人に選挙権を与えているんですよ。そして「若い人が選挙に来ない」って言っているんですよ。だって「自分たちは子供だ」と思っているから選挙に行きませんよ、というと極論になるかもわかりませんが、このような日本の次を背負う子供たちに、一体私達はどうしたらいいのか。大きな責任があるわけです。

そのためにはやはり今日お集まりの皆さんのように、それぞれの日本の地域社会の中において責任を持って仕事をされている方々が、自信と覚悟を持って、それぞれの地域で今申し上げたような課題に基づいて仕事をしていただくという思いが、私は次の世代の子供たちには自信と勇気を与えると思うんです。これは東京ではありません。首相官邸でもありません。霞が関の役人でもありません。国民の苦しみや悩みや将来に対する不安に最も接触しているのが皆さん方なんです。どうぞ皆さん方こそ自信と勇気を持ってください。「このままでは日本は駄目だ。俺1人が声を上げたって駄目だよな」と決して思わないでください。かつて陽明学というものが日本では盛んでございました。「知行合一」という言葉がありましたね。知識を持った人は行動しなきゃいけない。今は知識を持った人は口と舌だけで金儲けをしている人ばかりです。そういう人を「口舌の徒」と言うのです。皆さん方はそうではありませんよね。本当に住民に密着したところで日々苦労して、どうしたらいいんだろうと常に悩んでいらっしゃる。よくわかります。問題意識を持っていらっしゃる皆さん方がこれを解決する最も重要なポジションにいらっしゃるわけですので、どうぞ自信と勇気をもって対処していただきたいと思います。

日本財団も「このままではダメだ」と考えます。人生生きていく上で「国語も算数も理科も社会も、音楽も図工も体操も何でも全部できなかったら優秀ではない」と言われるような日本のこの偏差値教育が、このイノベーションの時代に最も弊害のある教育方法なんです。今日は教育長の皆さんもたくさんお見えになっていらっしゃると思います。日本財団はこれからZEN大学という大学を通信教育で始めます。今、国立大学に入る優秀と言われる人たちは、ほとんど経済的に恵まれた家庭のお子さんです。小学校、中学校から塾に通い、そこで勉強して一番授業料の安い国立大学に入る。そして地方でご両親がご苦労なさっている方々が、経済的に豊かでないにも関わらず、授業料の高い私立の大学に入る。こういう逆転現象が出ている中で、偏差値教育ではあれもこれも取り組む。

時代は変わっています。スマホの時代になりました。あらゆる情報が自宅で得られるようになりましたし、日本は資源も何もないのですから、日本財団は、これからは人材を養成する以外にないと考えます。「20年30年かかっても、新しい日本をつくる世界のリーダーを作ろう」ということで、ZEN大学という大学を文科省に申請しました。それぞれの地域で、自宅でしっかり勉強できます。しかも授業料は国立大学より安い38万円ですから、ほとんど東京の学校に来る10分の1以下で勉強ができるわけです。そして、好きなことだけを学んでいただく。「好きこそものの上手なれ」って昔からあるにもかかわらず、嫌いな音楽や図工までやらなくちゃいけないのでしょうか?好きな道で行かせてあげてほしいんです。嫌な勉強をさせるから学校に行きたくなくなるんです。それは単に自宅で勉強するだけではなく、通信教育ならば何回でもわからないところは再生して勉強ができます。ただそれだけでは人間ができませんから、それぞれの地域の、あるいはB&Gの施設も使わせていただくかもわかりません。スマホの時代はそれぞれが孤立化してきておりますので、ときには実践活動でB&Gの施設などを使わせていただき、友人関係もきちっと作っていただく。私は、偏差値教育に対抗する新しい手法を、これからの最後のお勤めだと思っております。

日本は資源がありません。人材を養成するということが最大の重要事項ではないかと思っております。文科省から許可が出ましたら、皆様方と相協力しながら、子供たちが滅入っているこの状況から明るい日本へ、「あなたたちこそこれからの日本を明るく豊かにする。世界から尊敬される国に変わるために努力してください」ということを、皆さん方とともにやっていきたいと願っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

「毎週の海外出張」―今回は10日間― [2024年05月27日(Mon)]

「毎週の海外出張」
―今回は10日間―


5月8〜13日のマレーシア・タイ出張、5月18〜21日の台湾出張、今朝から10日間の4ヶ国訪問です。

29日午前中まではジュネーブで、ジュネーブ高等国際問題研究所を訪問し、笹川ヤングリーダー奨学基金の活動状況について意見交換を行うほか、WHOでの各国保健大臣とハンセン病制圧活動についての意見交換。29日午後の便でスウェーデンに移動。30日にスカンジナビア・ニッポン ササカワ財団の理事長と朝食。その後ステファン・ロベーン元首相とストックホルム国際平和研究所で会談、午後はスウェーデンの名門大学であるウプサラ大学にて笹川ヤングリーダー奨学基金の現状について意見交換ほか、ハマーショルド財団を訪問し、夕方の便でジュネーブへ。31日WHO総会場で第40回の笹川健康賞授与式。引続き各国保健大臣と面談の上、午後の便でドバイ経由フィリピンへ。6月1日夕刻マニラ到着後、フィリピン海事産業庁50周年記念式典参加。翌2日午前中、沿岸警備隊の儀仗礼を受ける。午後の便でバンコク経由バングラデシュへ。4日、ハシナ首相、サマンタ・ラル・セン保健大臣とバングラデシュでのハンセン病制圧活動について協議。5日朝帰国予定です。

【私の毎日】5月24日(金) [2024年05月24日(Fri)]

5月24日(金)

6:35 財団着

8:00 財団内打合せ

8:30 「世界海事大学式典」スピーチ撮影

9:30 中林美恵子 早稲田大学社会科学部教授

10:30 ジュネーブ出張打合せ

11:00 秋元諭宏 SPF・USA理事長

12:50 西本克己 東京BMC相談役

13:00 渡邉一利 笹川スポーツ財団理事長

14:00〜16:00 笹川平和財団
  
終日 打合せ、原稿書き、寄付金への礼状書き
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