「遺言セミナー」
―日本財団へ遺贈280通以上―
日本財団では後述の挨拶にありますように、本人が亡くなられた後も平和で幸せな家庭を続けていただきたいと願い、全国で遺言書の作成セミナーを展開しています。
中には子どもがいない方も多くおられ、日本財団に遺贈下さる方も急速に増えて参りました。遺言書の書き方相談や遺影の写真撮影にも協力しておりますので、いつでもご遠慮なくご相談下さい。
連絡先:日本財団遺贈寄付サポートセンター 0120-331-531(通話料無料)
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日本財団の笹川です。こんなに多くの方にお集まりいただき、大変恐縮に思っています。日本財団は日本における様々な困難を抱える人たちへの支援をしています。例えば、難病の子供などは親が24時間酸素ボンベを取扱い、夜中も2時間おきに痰をとらないといけないと言ったこともあります。また、貧困家庭の子どもたちの中には、食べるものは焼きそばばかりで、カレーライスを出したら食べたことがないから食べられないといったこともありました。
国だけでは人々の生活が守れない、地方の行政だけでも人々の生活を守れないというご時世において、心ある組織や人が協力して困っている人に手を差し伸べていく時代に入りました。その中において、特に高齢化社会の中で、遺言書を書くということが大切だということを出来るだけわかりやすく説明することが大切であると考えたわけです。
と申しますのは、私は若い時から多くの方と接する機会があり、社会的地位のある方、幸せな家庭生活をされている方も多くいました。しかしそれはご本人が健在の時であり、お亡くなりになった途端にその平和な家庭が崩壊してしまうという家庭をいくつも見て参りました。
例えば、本日もご希望のある方に写真をお撮りしますが、葬儀の折にどの写真を使う、花の飾りの順番が違うといった些細なことから争いが始まり、残された財産の分配の在り方その他で争いが発生し、裁判沙汰になります。親が健在の時は仲が良かった兄弟は、同じ敷地の中で互いに鍵をかけて住み、遺産を長期間裁判で争っているという極端な例もあります。そうした例を見てきて、残された家族もずっと幸せに生活していただくためには、しっかりとした遺言書を書いておくことが重要であると私は考え、この運動をはじめました。
こうした活動をしているなかで、思わぬことに気が付きました。遺言書を書き終えた方は大変お元気で明るくなられるのです。遺産処分について思い悩んで気持ちがもやもやしていたのが、書き終えると重荷が下りたような感じですっきりしたという方も沢山おいでになります。そう難しいことではないのですが、今日、明日、来年も元気だからと遅れてしまいがちだったことが、書き終わるとすっきりして気持ちよくなるということですので、思い立たれたら出来るだけ早くお書きいただくことが重要です。
日本財団は、遺言書の中に「日本財団にお金下さい」ということではなく、皆さんの老後が豊かになるよう協力させていただくのが第一の願いです。二番目には、全国を回るとご家族も少なく、子どももいらっしゃらないという方も比較的多くいらっしゃいます。苦労もあったけど健康に人生を過ごしてきて、最後に人々の交わりの中で生活してきたので、何か社会に残したいというお気持ちの方も沢山いらっしゃるのは事実です。特に社会の為にお遣い建て頂きたいというお気持ちの方のお手伝いを日本財団はさせて頂いており、既に280通をこえる遺贈の書類もいただいています。
日本財団は、お預かりしたお金を人件費や交通費には1円たりとも充当せず、ご希望のところにきちっと使わせていただきます。どうぞ人生の締めくくり、残されたご家庭が平和にいく為に、きちっとした御遺志を書面にしておくことが大事ですし、日本財団には専門の弁護士、司法書士もいらっしゃいますので、相談を頂きましたら丁寧に対応させていただきます。
皆様のこれからの生活がより豊かで、またご健勝に過ごしていただきたいと思いますので、相談があれば遠慮なくご連絡下さい。真摯に対応させていただきます。どうぞこれを機会に、日本財団のような世のため人の為に活動する組織にも興味をもっていただき、相談がありましたら、機密保持は重要ですのでその点もしっかりした意識をもっておりますので、安心してご相談ください。
本日は多くの方にご出席いただき、あらためて感謝致します。定期的に全国を回っていますが、今回良く分からなかった方は、日本財団の専門家が電話でも応対いたしますのでご相談ください。本日は遠くからおみ足を運んでくださった方もいると伺っています。ご健勝で有意義な生活をなされることを願っています。ありがとうございました。