「函館ブリフェスタ」
―海と日本プロジェクト―
気候変動の影響で魚類の移動も激しくなった。
かつて、富山湾の寒ブリが1本10万円もした時期があった。富山では結婚すると嫁の実家が高級魚のブリを1本買入れて夫の実家に届け、その半身を嫁の実家が戴く風習があった。私はその味噌漬けが好物だった。
近年、海の温暖化でこのブリが北海道で大量に水揚げされるようになった。しかし、北海道の人々はブリの食べ方を知らず、日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環として「函館ブリフェスタ」を開催し、その普及に努力している。
以下は函館経済新聞の10月26日付の記事を拝借しました。
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「函館ブリフェス」が3年目 飲食店・スーパー52店がブリメニュー販売 函館産のブリを使ったさまざまな料理や総菜を飲食店とスーパーで販売する「函館ブリフェス」が10月1日に始まった。主催は、海の問題解決に向けた取り組みを行う一般社団法人「ブルーコモンズジャパン」(函館市旭町、旧はこだて海の教室実行委員会)。
函館で近年漁獲量が急増しているブリを「おいしく食べる」ことをきっかけに、海の課題や海の未来に関心を持つ人を増やすことを目指す同イベント。日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で、2020年に始まった。3年目となる今年もブリの漁獲量が最盛期を迎える時期に合わせて開催し、「旬のブリを地元でおいしく食べる」ことを地域の消費者に提案する。
函館と近郊の飲食店40店は、道南産のブリに下処理を施し、衣を付けて揚げた「ブリカツ」に各店オリジナルの「たれ」を合わせる基本ルールに沿って各店が工夫を凝らした「函館ブリたれカツ」を中心に、ブリを活用した幅広いメニューを提供。渡島・檜山地方の「コープさっぽろ」12店舗と函館・近郊の「スーパー魚長」7店舗も「函館ブリたれカツ」を総菜として販売する。
期間中、参加している飲食店を回ってスタンプを集めた人や、飲食店や家庭で食べたブリ料理の写真をSNSに投稿した人に抽選でブリに関連した賞品が当たるキャンペーンも行う。
10月30日には函館蔦屋書店で「函館地(じ)ブリパーク」と題したイベントを開催。ブリに関連する仕事を体験する子ども向け職業体験やブリメニューの販売などを予定。
事務局スタッフの小杉友宏さんは「今年は飲食店から『函館ブリたれカツ』以外のメニューも提供したいとの声が多く、ブリの幅広い食べ方を地域で考案し、食文化として定着させていく流れが加速していると感じる。各店が工夫を凝らしたブリ料理を食べることでブリを好きになる人が増え、ブリが多く取れるようになった海洋環境の変化など、海の背景に関心を持つきっかけにつながれば」と期待を込める。
開催期間は10月31日まで。
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私はなぜ海水温が1〜2度の変化で魚類が移動するのか、正直不思議に思っていた。しかし、今年ポルトガルのリスボンで開催された国連主催の海洋会議に出席した折にコロナに感染し、2日間近くベッドから起きられなかった。体温は37.3度程度、平熱は36.2〜6度ぐらいなので、たった1度の体温上昇での体調不良であった。
なるほど、体温がたった1度上昇でこのような状態になるのか。
海水温1度で魚類が移動する理由をコロナのおかげで理解することができた。