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resize.png日本財団はハンセン病の差別撤廃を訴える応援メッセージサイト「THINK NOW ハンセン病」を開設。皆様からのメッセージを随時募集・配信しています。
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【私の毎日】1月31日(月) [2022年01月31日(Mon)]

1月31日(月)

6:45 財団着

13:00 「農福連携事業」打合せ

13:30 BMC 西本克己会長(トンガ災害寄付金授与)

14:00 職親プロジェクト官民協議会

15:00 アマゾン・ジャパン前社長 ジェフ・ハヤシダ様

15:50 インドネシア・CSISに対する勉強会

終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

「”Don’t Forget” Hansen's Disease」その1―インド、ネパールと開催― [2022年01月31日(Mon)]

「”Don’t Forget” Hansen's Disease」その1
―インド、ネパールと開催―

1月末は「世界ハンセン病の日」です。

本来なら、ハンセン病の正しい知識の啓蒙活動のために世界中でイベントが開催され、私も海外活動が年中行事ですが、コロナ禍でともすれば忘れられそうなハンセン病の啓蒙活動をオンラインで行っています。

今回はインド、ネパールと行いました。

以下、その記録す。

********************

笹川制圧大使:
みなさん、日本時間では今晩は。世界の皆さん、こんにちは。WHOハンセン病制圧大使の笹川陽平です。本日はお忙しい中集まっていただきありがとうございます。特に本日はビロード・カティワダ・ネパール保健大臣からもメッセージをいただいており、感謝申し上げます。また、ご多忙の中、アンジュ・シェルマンさん、アニル・クマール博士、インドラ・ナピッド博士、ラビンドラ・バスコタ博士、ディネシュ・バスネットさん、ラオ・ペンマラジュ博士、にもご参加いただいていることに加え、ウェビナーに参加いただいた多くの方に心から御礼申し上げます。是非とも実りある会議にしたいと思います。このウェビナーはササカワ・レプロシー・イニシアティブの取組み中で、”Don’t Forget Leprosy”キャンペーンの一環として行われています。コロナの困難な時代ですので、なかなか現地でお互いに会合を開催することができません。ですから、ウェビナーを使って、多くの患者を探し、回復者の生活がどうなっているか、また何が問題なのかを、コロナの中でも休むことなく関係者が一致団結して仕事をしていこうと努力しております。また、私は2006年からグローバル・アピールというイベントを開催してきました。グローバル・アピールとは、政治やビジネス、宗教といった多くの分野の指導者から賛同をいただき、ハンセン病の正しい知識、そして偏見や差別が人権上の問題としてあってはならないと世界中に発信することを目的としています。これは、こうした現場で活動する我々の声をもっと大きくし世界中の皆さんに発信する必要があるという経験によるものです。第一回目のグローバル・アピールではノーベル平和賞の受賞者であるダライ・ラマ猊下やジミー・カーター元大統領、デズモンド・ツツ大司教などに賛同いただきました。その後もキリスト教、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教などの宗教指導者、医学界、世界の有名大学の学長などの賛同を得てきました。今年は世界で社会活動をしている有名な財団のみなさんに賛同いただきました。グローバル・アピールは今年で17回目となりますが、世界中の人にハンセン病を理解してもらい、患者、回復者への差別をやめようと、世界的なリーダーに発言してもらうことで、ハンセン病の問題を世界的な問題にしたいという私の気持ちから続けてきました。本日はコロナという世界的な感染力の強い病気の発生の中にも関わらず現場で働いている方々の話を是非共有いただきたいと思っておりますし、私自身も皆さんの率直な現在の悩み或いは成功例等々をお聞かせいただきたいと思います。今回はインドとネパールでの経験が中心となりますが、これをアフリカ或いは南米、インドネシアと世界中に皆さんの活躍をお伝えし、また参考になる意見を伝えることで、世界中がコロナの中でもハンセン病の患者発見を継続し、また、彼らの生活の中にある差別からの解放を実現して参りましょう。私は、アフターコロナの時代は人々の多様性を認める時代になると確信しています。今日は皆さまの活動そして問題点について率直に話し合い、また世界に伝えることで、インドのモディ首相がおっしゃっている2030年までにハンセン病を無くそうという野心的目標を、インドのみならず世界で達成するのが大きな目的です。本日は宜しくお願い致します。

ネパールの有名なアナンダマン病院のナピッド博士の報告に対し

笹川制圧大使:
博士の説明で紹介された障害に対する高度の手術技術に感銘を受けました。以前私が博士の病院を訪問した際にリアクションの反応が出ている患者が多めだった印象がありますが、現在の状況はいかがですか。

ナピッド博士:
はい、まだリアクションのケースはあります。リアクション・マネージメントとして新しい試みをしており、第四ステージに入っています。それは新しい薬剤の臨床であり、リアクションを押さえる効果があるかを検証しているところです。

ネパールのラビンドラ博士の報告に対し

笹川制圧大使:
ネパールのタライ地区はインドのビハール州やウッタル・プラデッシュ州と接する地域で患者も多くいらっしゃいましたが、病院の施設も素晴らしく、インドの訪問ヘルス・ワーカーであるアーシャとは制度が違うようですが、家庭訪問をして積極的に患者探しをしている女性たちと話す機会もありました。モチベーション高く、プライドをもって仕事をしており、心強く素晴らしい印象をもった記憶があります。皆さんの活動に感謝申し上げます。

ラビンドラ博士:
ありがとうございます。

インドのラオ博士の報告に対し

笹川制圧大使:
多くのインドの患者がネパールの病院に入院しているのも拝見しています。国境を越えてきた患者に対してもネパールの人と同様に治療されているのを見ており、素晴らしい対応であると思っています。今日のウェビナーで皆さんの報告を伺って、コロナのパンデミックの中で、皆さんの活動が相当制約されているのではないかと勝手に思っておりましたが、困難な中でも特にフロントランナーであるヘルス・ワーカーの皆さんが献身的にお働きになっているという報告を受け、感動をしている次第です。早期発見・早期治療の為には、やはり各家庭を回って発見することが最も重要な作業だと思っています。そういう点で、フロントランナーでいらっしゃるヘルス・ワーカーの働きに敬意と感謝を申し上げたいと思います。

ラオ博士:
反対にネパールからインドに来る患者もいるので、両国のナショナル・オフィサーに感謝したいと思います。病院では専門の先生による素晴らしい治療を提供してもらっていますが、このように国境を越えたところに素晴らしい専門医師がいると分かると国境を渡って治療を受けに行ってしまうことも多々あります。また、患者が国境を超える理由の一つには、自分の国で治療を受けるのはスティグマになってしまうからということもあります。国境を越えた治療の背景には様々な理由がありますが、国境を越えた患者に対しても医者がしっかり治療を提供していることを嬉しく思います。

(パネルディスカッションQ&Aに移行)

「草の根レベルの医療従事者の役割として期待すること、業務の質を上げる為に必要なこと、そしてこれらの改善に必要な支援策は何か」という質問に対して

クマール博士:
インドでは草の根レベルの医療従事者はアーシャと呼ばれ必要不可欠な存在です。彼女たちの活動に対しては笹川保健財団からも多くの支援を頂いています。私たちはアーシャに対しても啓発を行い、ハンセン病制圧、そしてハンセン病ゼロの世界を目指した活動を支えています。彼女たちは、自分たちが何かできるということを考え、ハンセン病患者、回復者の為に仕事をしなければならないという使命をもっています。地域社会の中で仕事をするアーシャは、笹川保健財団からいただいたハンセン病患者発見の手順を記載した紙芝居といったツールを貰って仕事をすることができ、感謝しています。こうしたアーシャの活動を認め、表彰することも必要だと考えています。例えばギフトを提供するなどです。認められるのは本当に大切なことであり、認めることで周りの人も彼女たちの活躍を知ることになります。また、彼女たちの活動にインセンティブを与えることも重要です。今後ともこの点について協議していきたいと考えています。アーシャを認め表彰すること、活動にインセンティブを与えること、この2つを全国的なレベルで考える必要があると思っています。

ラビンドラ博士:
私たちがどのような形で草の根レベルの医療従事者をサポートできるのかについてですが、彼らは村などでハンセン病患者発見の検査や治療支援などに従事しています。クマール博士の提案にありました、認めること、そしてインセンティブを与えることは重要だと思料します。そしてネパールの状況を考えると、もう一つ必要な取り組みがあります。それは現在ヘルス・ワーカーに対して十分な研修を設けていないという課題に対しての取組みです。既に多くのシニア・ヘルス・ワーカーが定年で現場を離れていることも関係しています。是非ともシニア・ヘルス・ワーカーの力なども借りて、若い人たちにトレーニングを提供していく必要があると思います。

「ハンセン病の差別やスティグマを無くしていくにあたり、草の根レベルで医療従事者に協力ができるか」という質問に対して

笹川制圧大使:
私は世界中を回っていますが、ヘルス・ワーカーは情熱をもった意識の高い方々が働いている姿は特にインドネ、パールで拝見しています。ご提案のあった研修の中に、単にハンセン病の病気の早期発見・早期治療に関することに加え、人権についても説明できるパンフレットを提供できるようにすることも大事かと思います。パンフレットの作成は笹川保健財団に協力いただき、内容としては容易に理解できるものをアーシャ達に配る必要があると思います。また、研修制度の更なる充実を通じて、ヘルス・ワーカーのプライドを向上させることができるでしょう。勿論プライドの向上には色々な施策がありますから、インセンティブをどうするかというクマール博士の問題提起も真剣に考えていきたいと思いますので、是非アイデアを出していただきたいと思います。今日のようなウェビナーの会議は、アフリカや南米でも行いますが、この時に話す素晴らしい材料を皆さんから頂戴しました。心から感謝を申し上げます。

「草の根レベルでの医療従事者とハンセン病回復者の協力についてどうみているか」という質問に対して

ラビンドラ博士:
ハンセン病の医療サービスを考えた場合、回復者を交えて、回復者が前面に立って進めていくことが重要だと考えます。なぜなら、回復者はこうしたプログラムのチャンピオンだからです。ハンセン病プログラムを計画する段階、実施する段階、いずれの段階においても回復者が関わってくれるのは貴重なことです。回復者の皆さんは重要な役割を担っており、彼らの協力があることでプログラムも効果的になっていきます。

クマール博士:
2016年にハンセン病患者発見キャンペーンを開始しましたが、州から国レベルの政策的意思決定や計画する段階において、回復者団体を招かれるようになりました。例えば、APAL(インドハンセン病回復者全国団体)の方が計画や意思決定に携わっているのがその好例です。ハンセン病患者発見キャンペーンにおいて、草の根レベルの活動はもちろん重要ですから、そうした活動に携わる人へのサポートも必要です。彼ら自身を啓発し、より良いことがあれば彼らが判断し取り入れること、そして、そうした活動を表彰することが大事と感じています。また、ハンセン病による障害の程度がG2となるケースは減少しており、それは早期発見の賜物と言えます。回復者の方と共にどのようにしたら生活向上に努めていけるかを考えなければ、インドが目指す2030年にハンセン病のないインドの実現を見ることは難しいでしょう。

「最後に一言」という質問に対して

笹川制圧大使:
ハンセン病の回復者の皆さんにはハンセン病をゼロにするためのアクターになって欲しいと協力を世界中でお願いしています。既に素晴らしい回復者団体に成長しているところもあります。回復者の皆さんのネットワーク、団体、そして活動に我々は明確な指針を示すと同時に、ハンセン病ゼロの為に協力を要請していくことが重要な仕事のひとつだと考えています。回復者を孤独にしてはなりません。10人よりも100人、100人よりも1000人が集まればそれだけで強力になり、社会的にも存在を認められることになりますので、こうした世界的な回復者の組織化も我々に与えられた使命であると考えています。

クマール博士:
本日のウェビナーは素晴らしいものでした。コロナ禍でも集えることを嬉しく思いましたし、また勇気づけられました。インドではこれまでも正しいアクションを取り続けてきました。他国においてもハンセン病ゼロをどうしたら実現できるか共に積極的に取り組んでいって欲しいと思います。

ラビンドラ博士:
非常に重要なウェビナーに参加できたことを嬉しく思います。インドでのハンセン病対策におけるコミュニティ・レベルのヘルス・ワーカーの活動などを知ることが出来たことは大きな成果でした。ヘルス・ワーカーの活動には勇気づけられるものがあり、彼女たちの献身的な活動に感謝を申し上げます。ネパールの人がインドの病院に行っていますし、その逆も発生していますから、今後もお互いの理解を深め、差別をなくし、スティグマを感じなくて良い社会を実現していければと思います。その為には、疫学的な観点も重要になってきます。また、どうしたら回復者を啓発し積極的な役割を担ってもらうのかも重要な取り組みです。ハンセン病ゼロを達成するためには依然と長い道のりが待っていますが、協力していきたいと考えています。

笹川制圧大使:
コロナでウェビナーが発達してきたことは、情報共有を積極的に出来る新しいツールを手に入れたということでもあります。これをさらに積極的に活用し、皆さんの建設的な意見を頂きながら、世界的には遅れている地域もありますので、先進的な取り組みを世界中に広めることで、同じレベルにもっていくことも我々の仕事です。これからもウェビナーを活用し、積極的に”Don’t Forget Leprosy”のキャンペーンの活動を続けていきます。これからも皆さんのご指導と積極的な協力をお願いします。本日は情熱的な話を頂き大変参考になりましたし、我々が責任を負わなければいけない仕事が沢山あることが明らかになったので反省しつつ、ハンセン病ゼロに向かって共に協力して参りましょう。

【私の毎日】1月28日(金)  [2022年01月28日(Fri)]

【私の毎日】1月28日(金) 

15:10 財団着

16:30 笹川インドハンセン病財団シンポジウム挨拶

終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

「中国の小話」その271―男女関係と金銭の関係― [2022年01月28日(Fri)]

「中国の小話」その271
―男女関係と金銭の関係―


異性と肉体関係発生後の金銭授受は、時間により判断が異なる。

肉体関係が発生直後に金を出したら売春となる。

一週間後に金を上げたら異性のパートナーとなる。

月ごとに金をあげたら愛人となる。

数年にわたり金をあげたら二号さんとなる。

死ぬまで金を出し、最後は全財産を取られるのは奥さんである。

【私の毎日】1月27日(木) [2022年01月27日(Thu)]

1月27日(木)

6:44 財団着

8:00 海野光行 日本財団常務理事

9:00 寄附金による支援事業(再チャレンジ基金)打合せ

9:30 寄附金による支援事業(新型コロナウイルス緊急支援)打合せ

10:30 鈴木貴子 衆議院議員
    佐藤拓代 全国妊娠SOSネットワーク代表理事

13:00 寄付金贈呈式 
    伊東香織 倉敷市長(ボートレース児島)
    松永恭二 丸亀市長(ボートレースまるがめ)
    松本太郎 廿日市市長(ボートレース宮島)
(贈呈式はリモートのほか、伊東市長とは新型コロナウイルス感染対策を施した部屋にて面会。
 マスクは撮影時のみはずしています)

瀬戸内3県より寄付金2.JPG
海洋ごみ対策事業「瀬戸内オーシャンズX」にと
ボートレース施行者の3市様からご寄付をいただきました
左から、伊東市長、松永市長、松本市長


15:00 ハンセン病の日・笹川インドハンセン病財団シンポジウム打合せ

終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

「83歳のスタイリスト?」―初めてスタイル雑誌に― [2022年01月27日(Thu)]

「83歳のスタイリスト?」
―初めてスタイル雑誌に―


昨年、私がミャンマー問題でテレビ朝日に出演したところ、日経新聞情報サイトの松本和佳記者がピンクのシャツと赤い靴下に注目され、生れて初めてスタイル雑誌の取材を受けた。

以下、2021年12月24日25日の日経電子版NIKKEI STYLE Men's Fashionより。

世界と交流、装いの心構えとは 日本財団の笹川会長
2022/1/4 NIKKEI STYLE

大使も欲しがるピンクの特製シャツ
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「高価な時計にもぜいたくなものを着ることにも興味はありません。こだわりがあるとすれば、相手に不快感を与えない装い、かなあ」と話す日本財団会長の笹川陽平さん(東京都港区の日本財団ビルで)

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ピンクのシャツとまったく同じ形のシャツが20着ほどある。
神父さんの服装から着想した、笹川さんのオリジナルデザインだ。

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靴下は赤かピンクと決めている。
シャツと同じく、笹川さんのトレードマークだ。
靴は30年はいているもの。

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仕事の装いではだらしなく見えないよういつも意識する。
「男も女も襟元が大事。ここがきちんとしていること」
シャツの襟も完璧だ。

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背筋を伸ばし、きびきびと歩く。
毎日40分間のストレッチ、100回の腕立て伏せを欠かさない。
オフィスのある7階まではエレベーターを使わず、階段を上り下りする。


国際交流に欠かせない装いは「民族衣装とユニクロ」
1/6(木) 6:06配信

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公益財団法人・日本財団(東京・港)会長の笹川陽平さんは、ハンセン病制圧の取り組みや国際協力事業などで、多いときは1年の3分の1近くを海外で過ごす。これまでに訪れた国・地域は120を超える。新しい土地に足を踏み入れる時は、まず、文化や伝統が色濃く反映された民族衣装をまとい、地元の人々の間に溶け込む。それが笹川さんならではの交流術だ。民族衣装には土地の気候風土に合った機能が備わっている。その衣装の下には、日本の機能性衣料、ユニクロを着用するのがお約束だ。

■尊敬の気持ちを表す民族衣装
――笹川さんはライフワークとして40年ほど世界各地でハンセン病制圧活動を続け、アマゾンやアフリカの奥地にまで足を運び、患者に向き合ってこられました。文化や宗教が異なる地域では装いにも気づかいが必要なのではありませんか。「僕が大切にしているのは、着る物でその国への尊敬の気持ちを示すことです。人々と親しくなるうえで、最大の効果を発揮するのが民族衣装。言葉じゃないんです。いつも新しい土地に行くと、その国・地域の服を現地で買って、着替えてから人に会います。その後もしょっちゅう訪れることになる地域の民族衣装は日本に持ち帰りますが、そうではないものは現地の人にあげてしまいます」――土地の衣装には風俗が反映されていますよね。「面白いですよ。たとえばこの頭と顔を覆う白い布。ニジェール共和国に行ったときのものですが、一部族であるトゥアレグ族の伝統的な衣装です。この布は5メートルくらいあるもので、巻くのがとっても難しいんですよ。毎朝、ホテルのスタッフにお願いして巻いてもらっていたのですが、人によって巻き方が違うんですね。まるで正義の味方、鞍馬天狗ですよね」

■普段の服はユニクロ 出張にも便利
――遠い国からやってきた笹川さんが、アフリカの衣装をまとって心を通わせてくれる。現地の方は喜ぶでしょう。「民族衣装で現れると、わっ! とみなさん驚きますね。大統領や首相に会うことも多いのですが、名刺を出すよりも1発で仲良くなれます。村で子どもたちが歌や踊りを披露してくれて、同じ衣装を着ている僕が、踊りの輪に飛び入り参加したり。こちらのブルーのしま柄のガウンはギニアで、薄いブルーはアフリカ中部のチャド。インドはこれまで55回ほど行っていますが、このオレンジの上着は(インド首相の)モディカラー。僕がよく着るピンクと同じモディさんのテーマカラーなんです」――新型コロナ感染拡大前は海外での滞在が1年の3分の1くらいという年もあったそうで、かなりハードな出張ですね。着るものはどんな準備をされますか。「実は普段の僕の服はほとんどがユニクロなんです。ジーンズもカジュアルなシャツも下着もユニクロばかりで、しかもほぼすべて妻がネット通販で買ったもの。僕は着るものにはこだわりがなく、大事にしているポイントといえば機能的であるかどうか。その点でもユニクロはほんとうにすごいと思っていて、出張にも便利です。海外出張の日程は長い時では18日にもなることがありますが、ホテルで洗濯に出したりしないから、ユニクロの下着、シャツ、靴下、すべて18日分を用意して持っていきます。大荷物になりますけど」

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2020年夏には東京都渋谷区に17カ所の斬新な公共トイレを設置するプロジェクトを実施、多様性を受け入れる社会の実現をアピールした。「社会貢献したいという若い人が増えているのはうれしいこと」と話す。

写真はニジェール、ギニア、インド…お国ぶりを表す民族衣装
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その土地の衣装を着て、現地の人に溶け込むのがモットー。
ニジェール共和国では5メートルもある白い布を頭や顔に巻き付ける。
「毎朝ホテルのスタッフに手伝ってもらいました」

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ブルー地にしま模様の生地で直線的に構成したギニアの民族衣装は
日本の着物にも似ている。

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この服は、インドのナレンドラ・モディ首相が愛用するオレンジ色。
「僕のピンクと同じですよね」

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各国・地域の民族衣装にはその土地の文化が反映されている。
「服は現地の人たちと仲良くなれる最高の手段。みな驚いて、喜んでくれます」
アフリカ中部のチャドで。


日経電子版NIKKEI STYLE Men's Fashion
12月24日(上)https://style.nikkei.com/article/DGXZQOLM210C10R21C21A2000000?channel=ASH03000&n_cid=LMNST011
12月25日(下)https://style.nikkei.com/article/DGXZQOLM210DF0R21C21A2000000?channel=ASH03000&n_cid=LMNST011

「ちょっといい話」その199―視覚障がい者がボランティア― [2022年01月26日(Wed)]

「ちょっといい話」その199
―視覚障がい者がボランティア―


<厳しい状況下での開催でありながら、いくつもの感動と記録を生んだ東京2020大会。この歴史的な大会は、障がいのある人もない人も分け隔てなく暮らせる共生社会の実現に向けた、大きな前進にもなった。>

東京2020大会のボランティアを務めた工藤滋氏(中央)と仲間たち.jpg
東京2020大会のボランティアを務めた工藤滋氏(中央)と仲間たち


コロナ禍の大会を支えたボランティアたち

 新型コロナウイルスの世界的流行という未曾有の事態のもとで開催された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会。多くの熱戦が繰り広げられたその裏で、選手たちを支えたのは、19歳から91歳まで延べ7万6000人を超える大会ボランティアだった。

共生社会を実現する一歩は共同作業にあり

 工藤氏は今回のボランティア活動を通して、共生社会の実現のためにはコミュニケーションが欠かせないと実感したという。それに気づいたのは、健常者のボランティアの多くが、工藤氏が障がい者であることを高いハードルだと感じ、接し方などに悩んでいたと知ったからだ。

 しかし、実際は目が見えないだけで、それを除けば健常者と何も変わらない、と工藤氏は言う。そこで、自分と触れ合った健常者のメンバーたちに、正しい誘導のやり方といった新しい知識や気づきを与えることを心がけた。それが、「障がい者は接しにくい」というイメージを変えるきっかけになったはずだ、という自負もある。

 一方、障がい者は普段からサポートされる側にいるため、自分がボランティア活動に参加すると迷惑をかけると思い込んでいるケースが多いという。工藤氏が勤める学校の生徒たちの多くがそうした不安から消極的になりがちで、それはボランティア参加前の自分も同じだったと打ち明ける。

 しかし、大会ボランティアの活動を終えた工藤氏は、健常者のボランティアから「工藤さんと一緒に活動できてとても有意義でした」「貴重な体験ができました」と声をかけられ、障がい者から健常者に与えるものがあることを実感できたそうだ。

 一緒に活動することで互いに得るものがあるなら、共生社会の実現は簡単なのではないか──と肌で感じた工藤氏。今後の目標についてこう語る。「学校で生徒たちに自身の経験を伝えるとともに、ボランティア活動にも進んで参加して、障がい者の本当の姿を多くの人に見てもらう。そうすることで、障がい者と健常者をつなぐ懸け橋になりたいですね」

 東京2020大会が刻んだ共生社会への確かな一歩。大会が遺したレガシーとして、次の時代を担う子どもたちへと受け継がれていくに違いない。

取材・文/安倍季実子 写真提供/日本財団ボランティアサポートセンター


【私の毎日】1月25日(火) [2022年01月25日(Tue)]

1月25日(火)

6:45 財団着

10:00 日本財団理事会

15:30 寄付金支援事業審査説明

16:30 堀 憲郎 日本歯科医師会会長

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日本歯科医師会 堀憲郎会長(右側)


20:00 ハンセン病グローバルアピール2022 オンライン会議
    (ブラジル、中国、インド、ニジェール、エチオピア)

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終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

「ミャンマー人道支援」―コロナワクチン100万人分― [2022年01月25日(Tue)]

「ミャンマー人道支援」
―コロナワクチン100万人分―


ワクチン不足に悩むミャンマーに、日本財団によるミャンマー赤十字社への100万人分200万回のワクチン引き渡しが完了した。

こう話すと簡単なようだが、日本財団担当職員の寝食を忘れた獅子奮迅の活躍がなければ成し得なかった活動であった。

インド製薬会社との交渉は難航を極め、というのは、本来、コロナワクチンは各国政府の交渉(日本は菅総理がアメリカの製薬会社社長と電話で交渉)であって、民間団体の大量買い付けなど、製薬会社も経験がなかったからである。

一日でも早い納入日の確定交渉等々は決定したものの、最後になって先方の製薬会社は、ワクチンは工場渡しで、ミャンマーまでの運送は出来ないと固執された。新た難問の運送会社探しに懸命に努力した結果、インド→ミャンマーの運送ではなく、インド→ドバイ→ミャンマールートを探し出した。

製薬会社は約束通り1月9日に第1回の100万回分、そして1月23日100万回分が写真の通り無事ヤンゴンに到着、ミャンマー赤十字社に引き渡された。

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現地では3〜4人の日本人もコロナで死亡しており、日本人社会では信頼できるワクチン接種を望んでおられ、ミャンマー赤十字社に日本人救済も依頼したところ快諾を得たので、結果的に、今回の支援活動は在ミャンマー日本人にも安堵していただくことが出来た。

これからは、更に激増する国内避難民への支援活動を、困難な状況下ではあるが、現地職員の協力、努力を得て、食糧、医療等々の人道支援を活発に行っていく所存である。

【私の毎日】1月24日(月) [2022年01月24日(Mon)]

【私の毎日】1月24日(月)

6:44 財団着

8:00 コロナ対策会議

11:30 "Don't forget leprosy" キャンペーン・メッセージ録画
    インド、ブラジル、インドネシア、バングラディシュ
    ナイジェリア、セネガル 各国別

終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

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