「アメリカの差別用語」
日本は世界的に見ても表現豊かな語彙(ごい)が豊富な国である。色彩に例をとれば465色、それぞれに色彩を表す言葉があり、桜色、薄紅色、朱鷺(とき)色、灰桜(はいざくら)色、駱駝(らくだ)色などの豊かな表現で溢れている。
しかし、時代の流れの中で死語になった言葉も数多くあり、特に人権意識の向上から制限された言葉も多く、自主規制された放送禁止用語だけでも数え切れないほどである。
アメリカでも同様のようだ。
「メリー・クリスマス」はイエス・キリスト生誕を祝うキリスト教の祭日で、クリスマスシ−ズン特有の愉快さやイベント性が人々の心をつかみ、日本でもすっかり文化として馴染んでおり、友だちや仕事仲間に「メリー・クリスマス」と伝える人も多いのではないだろうか。
しかし近年、アメリカでは「メリー・クリスマス」と言うと「宗教差別をしている」と批判されてしまい、代わりに「ハッピー・ホリデー」が主流になりつつあると息子から教えられた。
アメリカではPolitical CorrectnessやGender Neutral Languageなどと言い、性別について中立な言葉を使うように見直される機会が多くなり、やや行き過ぎの条例も出ているようで、カリフォルニアのバークレー市では、性差別と見られる用語や代名詞を見直す条例が全会一致で承認された。
アメリカの先進的なリベラルの地域では、以下のような例があるようです。
Chairman(議長)-> Chairperson
Fireman(消防士)-> Fire Fighter
Policeman(警察官)-> Police Officer
Stewardess(客室乗務員)-> Flight Attendant
Salesman(セールスマン)-> Sales Person
Sportsman(スポーツマン)-> Athletes
Statesman(政治家)-> Political Leader
Man-made(人工物)-> Artificial
Manhole(マンホール) -> Maintenance Hole
Man Power(労働力) -> Human Effort
Bondsman(保証人)-> Bonds-person
Pregnant Woman(妊婦)-> Pregnant Employee
Sorority(女子学生の社交クラブ)-> Greek System Residence