「読者に感謝」
―年末ご挨拶―
一年間のご愛読、そして励ましのコメント、有難うございました。
今年の海外活動は19回、112日、延べ27ヵ国と、例年に比べ少なめでした。
しかし手前味噌ではありますが、大変充実した内容でした。
ミャンマーにおける政府と少数民族武装勢力(主に15グループ)との闘いは70年近くにも及ぶ。テイン・セイン大統領の民族和解への一途な努力は、少数民族武装勢力指導者の中には、過去の憎悪から若干の懐疑はあるものの、信頼へと変化していった。
全面停戦から政治協議、そして完全統一国家への夢は実現しなかったものの、15武装勢力の中の8グループとの停戦が実現することになったのはミャンマーにとって、又、テイン・セイン政権にとって、歴史的快挙であった。
その間、私はミャンマー国民和解政府代表として、3週連続しての訪問を含め、3年間に50回の訪問となった。
10月15日、首都ネピドで行われた8グループとの停戦署名式には、各民族、国会議員、市民社会の代表、国際機関及び各国大使が出席して盛大に挙行された。隣国のタイ、中国、インドは当然として、数ある国々の中で日本が選ばれ、署名させていただいた。
日本は、政府及び官民挙げてのミャンマー支援が評価され、国際社会における日本の存在感を示すこととなり、まさに安倍首相が提唱する『積極的平和外交』が結実した瞬間でもあった。
しかし、まだ民族和解は道半ばである。政権交代によるアウンサン・スー・チー政権も、この少数民族武装勢力との和解に全力投球することになるだろう。
老い?に自ら鞭打って、いや、私にとって第二の青春時代を、ミャンマーの全面停戦、真の統一を成し得たミャンマー連邦国家実現のために、影ながら私の人生を掛けたいと願っている。
あらためて読者の皆様のご協力とご支援に対し、感謝の誠を捧げたい。
なお、新年は1月5日から掲載します。