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「中国外交用語の解説」―外交部報道官の発言から― [2015年06月22日(Mon)]

「中国外交用語の解説」
―外交部報道官の発言から―


南シナ海の島嶼の埋め立て問題で、ASIEN諸国やアメリカとの対立が先鋭化し、シャングリラ会議での米中の激しい応酬が連日報道され、中国外交部報道官の発言が人々の注目の的になっている。

しかし、外交部報道官の発言で使用された言葉をそのまま理解すると、本意との間にかなりのずれが生じる。外交部報道官の発言を次のように解釈すれば、本当の意味が読み取れるのではないだろうか。

【報道官発言】親しく、友好的に話し合った。
【私の解釈】 文字通りの意味。

【報道官発言】率直に話し合った。
【私の解釈】 意見の相違が目立ち、意志の疎通が困難だった。

【報道官発言】意見を交わした。
【私の解釈】 会談が平行線を辿り、双方が自説を曲げず、合意に至らなかった。

【報道官発言】十分に意見交換した。
【私の解釈】 合意のすべがなく、双方が激しく口論した。

【報道官発言】相互間の理解を深めた。
【私の解釈】 意見の対立が激しかった。

【報道官発言】会談は有益なものだった。
【私の解釈】 現時点では双方の目標がかけ離れ過ぎて、会談の席についたこと自体に意味があった。

【報道官発言】我々は態度を保留する。
【私の解釈】 我々は拒否する。

【報道官発言】尊重する。
【私の解釈】 一部違う意見を持つ。

【報道官発言】賞賛する。
【私の解釈】 完全な賛成ではない。

【報道官発言】遺憾だ。
【私の解釈】 不満を感じている。

【報道官発言】不愉快だ。
【私の解釈】 激しい対立がある。

【報道官発言】最大の憤慨を表明。
【私の解釈】 現時点では対処する方法がない。

【報道官発言】重大な関心を示す。
【私の解釈】 干渉する可能性がある。

【報道官発言】黙っているわけにはいかない。
【私の解釈】 間もなく干渉する。

【報道官発言】更なる反応を示す権利を保留する。
【私の解釈】 我々は報復する。

【報道官発言】この問題に対する立場を再考する。
【私の解釈】 今までの友好な政策を変更した。

【報道官発言】刮目して待つ。
【私の解釈】 最後の警告だ。

【報道官発言】これによって引き起こされたすべての結果に責任を負え。
【私の解釈】 我々は武力に訴えるぞ。すべての結果に責任を負え。(脅迫のための空威張りも含む)

【報道官発言】これは我が方にとって決して容認できるものではない
【私の解釈】 戦争一触即発の状態だ。容認できるものではない。

【報道官発言】これは友好でない行為だ。
【私の解釈】 これは我が方を敵視し、戦争を引き起こし得る行動だ。

6月20日(土) [2015年06月20日(Sat)]

6月20日(土)

7:25 財団着

7:30 スピーチ打合せ

8:40 国連大学着

9:00 アジアの平和構築と国民和解、民主化に関するハイレベル・セミナー 講演

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東チモールのホルタ大統領と.JPG
東チモールのラモス・ホルタ元大統領


10:40 インタビュー

11:10 財団着

11:40 帰宅

18:00 レストラン・ヴォワ・ラクテ着

19:00 パネリストらとの夕食会

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21:00 帰宅

6月18日(木)・6月19日(金) [2015年06月19日(Fri)]

6月18日(木)

7:00 朝食

9:00 第5回ハンセン病と人権シンポジウム 開会挨拶 於:Graduate Institute

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シンポジウムの登壇者たち

A開会のあいさつ.JPG
開会挨拶

B参加者約100人の中で開催された.JPG
約100人が出席して下さった

C回復者がそれぞれのライフストーリーを語る.JPG
回復者がそれぞれのライフストーリーを語る

Dガーナのコフィ氏.JPG
ガーナのコフィ氏


12:30 記者会見 於: Le Temps, Tribune de Geneva

13:30 昼食

14:15 シンポジウム 午後の部

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丸一日、様々な話しに耳を傾けた

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インドチームと

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国際ワーキンググループ(IWG)のメンバーと


18:00 会場発

18:30 空港着

20:30 ジュネーブ発

21:30 パリ着

23:20 パリ発、羽田空港へ



6月19日(金)

18:00 パリより、羽田着

19:30 自宅着

産経新聞【正論】パラリンピック通じ共生社会を [2015年06月19日(Fri)]

パラリンピック通じ共生社会を


産経新聞【正論】
2015年6月3日


 2020年の東京五輪・パラリンピックまで5年余、日本は2度にわたって五輪とパラリンピックを同時に開催する初の国となる。前回1964年のパラリンピックは障害者スポーツを発展させる大きな契機となった。

 半世紀を経た現在、高齢化社会が進み、誰もが参加できるインクルーシブな社会の構築が大きなテーマとなっている。スポーツが社会に与える力は大きい。パラリンピックを成功させることが新しい社会を築く手掛かりとなる。

 ≪サポートセンターの立ち上げ≫
 しかし、選手の育成を含め競技団体の基盤はあまりに弱い。われわれは、長年取り組んできた「高齢者や障害者がともに住む街づくり」を教訓に「日本財団パラリンピックサポートセンター」を立ち上げた。オールジャパン態勢でパラリンピックの成功を目指したいと考える。

 初のパラリンピックは60年のローマ五輪で戦争負傷者を中心にした「ストーク・マンデビル国際大会」として開催された。パラリンピックの名称は日本人の発案。64年の東京大会で初めて使われ、88年のソウル大会から正式名称となった。2000年のシドニー大会から五輪開催都市での開催も義務化されている。

 64年大会には22カ国から500人を超す選手が参加し、現天皇陛下が皇太子として名誉総裁を務められた。渡辺允著「天皇家の執事−侍従長の10年半」(文芸春秋)には、大会終了後、東宮御所で開かれた慰労会で「日本の選手が病院や施設にいる人が多かったのに反して、外国の選手は大部分が社会人であることを知り、外国のリハビリテーションが行きとどいていると思いました」との感想を述べられた、と記されている。

 大会に先立つ61年、スポーツ振興法が制定されたが、五輪の施設整備が主眼で、所管の厚生省(現厚生労働省)にも障害者スポーツに対するビジョンはなく、日本選手のほぼ全員が療養先の病院や障害者施設からの参加だった。

 ≪定着していない障害者スポーツ≫
 その後、全国障害者スポーツ大会やジャパンパラリンピック競技大会などが整備され、2011年に成立したスポーツ基本法はスポーツを通じた国づくりを明記、14年には障害者スポーツの所管が厚労省から文部科学省に移管された。今秋には文科省の外局としてスポーツ庁も発足し、長く弊害が指摘された縦割り行政は改善されつつある。

 しかし障害者スポーツと一般スポーツの間には、組織面だけでなく、国民の目線にも垣根がある。テニス界の雄、ロジャー・フェデラーはかつて日本のメディアから「なぜ、わが国にあなたのような世界的選手が出てこないのか」と問われ、けげんな表情で「クニエダがいるじゃないか」と答えたという。

 クニエダ(国枝慎吾)は車いすテニスで初めて年間グランドスラムを達成した国際的なスーパースター。フェデラーが目標とするアスリートでもあった。こんな逸話にも障害者スポーツがスポーツとして定着し切っていないわが国の実情がある。

 サポートセンターには東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、JOC(日本オリンピック委員会)、JPC(日本パラリンピック委員会)は言うまでもなく、政財界やメディア、教育界、自治体関係者にも参加を求め、国を挙げた態勢でパラリンピックを盛り上げることになる。

 ≪注目される日本の取り組み≫
 受け皿となる競技団体の現状を見ると、東京パラリンピックで予定される22競技への出場を目指す国内の協会、連盟26団体のうち7団体は法人格を持たず、選手強化費が出ても経理処理など実務に対応できない状況がある。

 これでは選手強化は難しく、センターに各団体の事務所を設け、人的、資金的にサポートするほか、障害者対応が可能なボランティアリーダーの育成、パラアスリートの雇用促進、さらには途上国の障害者スポーツの育成などにも取り組むことになる。

 前回ロンドン大会で英国は北京大会を大きく上回る五輪29個、パラリンピック34個の金メダルを獲得、熱気でパラリンピックの入場券280万枚も完売し、大会は大成功に終わった。

 ロンドンを見るまでもなく、大会の成功は五輪だけでなくパラリンピックの成否で大きく左右される。メダル至上主義に走るわけではないが、成績が上がれば障害者スポーツに対する理解も広がり、競技の裾野も広がる。JPCが目標とする金メダル22個が実現するよう支援を強化したい。

 世界は今、超高齢化社会のトップを走る日本が、今後どのような社会をつくるか注目している。目指すべき社会は、年齢や障害の有無にかかわらず、体力・気力を備えた人が、その能力に応じて参加できる共生型社会である。

 東京パラリンピックはその試金石であり、来るべき共生社会に向けた大きな一歩にしたいと考えている。
(ささかわ ようへい)




6月17日(水) [2015年06月17日(Wed)]

6月17日(水)

7:30 ハンセン病と人権セミナー参加者との朝食会

@朝食会にてあいさつ.JPG
朝食会で挨拶


9:00 ゴパール博士、ナルサッパAPAL会長、ラミレス氏 インタビュー

11:30 国連欧州本部着

Aサイドイベントの案内活動!.JPG
サイドイベントの案内活動!.


12:00 ハンセン病と人権サイドイベント 挨拶

Bイベントにて挨拶.JPG
サイドイベントで挨拶

Cハンセン病と人権についての理解を求める.JPG
挨拶の中で、ハンセン病と人権についての理解を求める

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イベントに参加してくださった回復者の方々と

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ガーナのコフィ氏と久しぶりの再会


15:00 WHO本部

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WHO本部で囲み取材を受ける

Fインドネシアのマネク氏とユウォノ氏.JPG
インドネシアのマネク氏とユウォノ氏と


20:00 日本政府大使館主催夕食会

「再犯防止について」―職親プロジェクト― [2015年06月17日(Wed)]

「再犯防止について」
―職親プロジェクト―


犯罪者の再犯問題が報道されるようになって久しいが、2013年の再犯者率は46.7%と過去最悪を記録した。

日本財団では、福田英夫部長を中心に再犯防止のための研究会を立ち上げ、実践を積み重ねてきた。

課題解決のための官民による勉強会も開催。当時の谷垣禎一法務大臣も大いに関心を示され、勉強会にも出席いただいた。法務省、文部科学省、厚生労働省、国土交通省、総務省、民間側からも協力雇用主、自助グループ、NPO、学識者、元受刑者等々が参加し、10回にわたり熱のこもった勉強会が開催された。

谷垣法務大臣.JPG
第1回再犯防止を考える官民合同勉強会には
谷垣大臣も出席してくださった


日本財団には、この勉強会以前から推進、注目されてきたプロジェクトがある。この分野で実績のあるお好み焼き専門店『千房』の中井政嗣社長の協力を得て実施している『職親プロジェクト』である。

単に『再犯防止』のお題目を唱えても問題解決にならない。職親プロジェクトは、中小企業の経営者が親代わりになり、孤独な出所者を雇用して更生させるプロジェクトである。現在20社の中小企業経営者が参加。中には昔、少年院の世話になった人もおり、全員が社会のために多少でもお役に立ちたいとの志を持つ。

日本財団と企業が協力した『職親プロジェクト』は、少年院、刑務所で求人活動を行い、企業が職場を提供する。2013年2月の立ち上げ以降、この2年間で157人の応募者に対し、27人が雇用を前提に就労した。しかし、6カ月の就労体験(日本財団が毎月8万円の支援)を経て職場に定着したのは、わずか3人にとどまる。

しかし、我々はこの結果を悲観してはいない。2年間の体験から更生・支援の難しさを実感し、手探りの中から、さらなる挑戦への糸口が見えてきたからである。

雇用主が行う1〜2回の短時間の面接では受刑者の本音や性格を正しく判断することが難しく、仕事内容と本人の希望が必ずしも一致しなかった。また、受刑者は社会性に乏しく金銭感覚もない。勤務先で嘘をついたり、些細な失敗で逃げ出し、昔の悪い仲間のところに戻るケースも多かった。

その要因として考えられるものは
*基礎教育の不足。(加減乗除の計算ができない者もいる)
*働くことに対する意識の欠如。
*少年院、刑務所の中の社会復帰プログラムが不十分で、今でもクリーニング、木工、建設現場の作業等、実社会とかけ離れた指導が行われている。
*社会の多様性の中で、本来教育刑である少年院、刑務所での社会復帰プログラムが未整備である。

これらの解決には、官民が互いに知恵を出し合い、情報交換を緊密にし、『就労』『教育』『住居』『仲間作り』の4つの課題解決の重要性が見えてきた。

幸いにも上川法務大臣をはじめ、法務省は全面的に協力の意思を示して下さっており、日本財団が企業に拠出していた1人月8万円の支援金も、新たに予算措置に組み込んでいただいた。

この2年間の反省をもとに、少年院、刑務所における新たな取り組みとして
1. さまざまな企業説明会。
2. 企業経営者の講話や職場見学会の実施。
3. 専門家によるメンタルサポートや基礎学力の学習の実施等。

出所直前に受刑者を指導するのではなく、入所直後からこれらのプログラムを実施することが理想である。特に昔の悪友との連絡を断ち自助グループや支援団体との連携のためにも住居の提供も必要と考えている。

雇用主である志のある経営者の好意に報いるためにも、法務省と連携し、具体的成果を確保することで、この社会課題の解決に向け大きく前進したいと職員一同気持ちを新たにしている。

***************


5月27日、下記のような要望書を上川陽子法務大臣に直接手渡した。
今後の法務省のご指導を期待したい。

15.05.27 再犯防止で上川大臣と面談.jpg
上川大臣に要望書を手渡し、協力をお願いした


法務省の関係者の中には、このような要望書が公開されることを不快に思われる方々もおられるだろう。ただ筆者は、再犯防止プロジェクトの実現は国民の理解なくして不可能であり、情報を共有することが大切と考えてあえて公表させてもらう。

法務省におかれましては、我々の情熱を了とされ、誤解なきようご理解いただきたいと思います。


法務大臣
上 川 陽 子 様

刑務所出所者等の再犯防止における要望


官民が共に再犯防止のための更生支援を実施する上で、次の項目について ご理解ご協力下さいますよう、お願い申し上げます。

(1) 外部通勤作業の拡充
   一部施設で実施の本制度について、職親プロジェクトにおいても活用、職場定着率の向上を
   目指す。

(2) 採用内定者等の個人情報の一部開示
   犯罪経歴、施設内処遇、犯罪傾向、カウンセリング等に関する情報を開示いただき、雇用後
   に留意すべき情報を得る。

(3) 職親企業の刑事施設内等での職業訓練の実施
   仕事フォーラムの実施により仕事に対する意識を高める取り組みが行われている。本取り組
   みをより一層強化する対策として、職親企業による職業訓練を刑事施設内で実施する。
   これにより、受刑者の職業選択の幅の拡大を図るとともに、より社会ニーズにマッチした技
   術習得を目指す。

2015年5月27日
日 本 財 団
会 長 笹 川 陽 平


【注】
(1)は、刑務所、少年院から職場に通勤することです。一部集団で実施されていますが、一人での外部通勤では監視ができず、逃亡された場合の責任問題が生じます。この難問をどう解決するかが智恵の絞り所で、これを日本財団が全て責任を持つことで検討いただけないかと考えています。
(2)は、出所者の犯罪経歴、家庭環境、本人の性格、その他個人情報が入手できないので、雇用主としては個人の性癖が不明で手探りの指導になってしまいます。雇用主限りの情報として提供していただきたい。
(3)は、受刑者は入所した時から出所後の生活を考え、施設内での職親企業の説明会や職場訓練を行い、出所後の生活設計ができるようにする。最大の問題は施設内でのパソコン使用が厳禁なことです。出所後、働く職場でパソコンが使用できないということは致命的なことで、加減乗除(四則演算)が出来ない出所者も、パソコンが使えれば可能になるからです。

6月16日(火) [2015年06月16日(Tue)]

6月16日(火)

7:35 財団着

8:50 財団発

10:00 成田着

12:00 成田発

16:00 パリ着

18:30 パリ発

19:30 ジュネーブ着

20:30 ホテル着

6月15日(月) [2015年06月15日(Mon)]

6月15日(月)

7:35 財団着

8:00 海野光行 日本財団常務理事

9:00 理事会

11:00 スピーチ打合せ

13:00 スピーチ打合せ

14:00 起業家育成看護師・開講式 挨拶

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16:00 潮田政明 日本モーターボート競走会常務理事

「ジュネーブ出張」 [2015年06月15日(Mon)]

「ジュネーブ出張」


明日からジュネーブに出張いたします。

国連人権理事会で、日本政府がハンセン病患者・回復者への差別撤廃の新たな決議案を提出することに伴うロビー活動と、五大陸でのハンセン病と人権シンポジウムの最終会議をジュネーブで行います。

今までブラジル、インド、エチオピア、モロッコで開催してきました。

帰国は19日です。

「葬式でストリップ」 ―中国の話― [2015年06月15日(Mon)]

「葬式でストリップ」
―中国の話―


近年、中国では富裕層の激増からか、葬式が豪華というか超派手になってきた。

大砲を撃ったり楽団が入ったりで、見知らぬ人も参加する。当事者にとって参列者数はメンツに関わる大問題らしく、大盤振る舞いを競うようになってきた。一時、政府から自粛指導がありかなり沈静化されたと思っていたが、中国は広い。政府の威令が届かない地方もあるようだ。

5月6日付けの朝日新聞によると、中国文化省は、農村部などで見られる葬儀でのストリップショーは社会に悪影響を与えるとして、警察と連携して厳しく取り締まる方針と報じた。社会的不満がマグマのように鬱積する現代中国において、葬儀とストリップはどのような関係にあるのだろうか。単に人集めのためなのか、あるいは昔からあった習慣なのか、筆者には理解できない。

『笹川アフリカ協会』は、アフリカの貧農に食糧増産の指導を行って約30年になる。いくつかの収穫祭に参加したことがあるが、上半身裸での男女のからみ踊りは卑猥極まりないものだった。昂奮した農民が踊りに加わり、祭りは最高潮になった。しかし、同席のジミー・カーター夫妻はうつむいて顔を上げることができないでいた。

日本では天照大神があまの岩戸にお隠れになったとき、天宇受賣命(あまのうずめ:芸能の女神で日本最古の踊り子)が裸踊をしたのが始まりであろう。根精様なぞの性に関わる行事は日本各地にもあり、名古屋の男性のシンボルを担ぐ祭りなんぞは外人女性にも大人気であるという。

筆者は幼い時、居候をしていた家で町の有力者の集まりがあり、酒が入り盛り上がったところでスルメおっぱいの婆さんが素っ裸で踊るのを覗き見したことがある。柳田邦男の民俗学の著作に収穫祭での裸踊りや根精様信仰が記載されているかどうかは知らないが、五穀豊穣を祝う祭りには、世界中でこのような風習があるのかも知れない。

とはいえ、葬式でストリップでは、死者も昂奮して天国に行けないのではないだろうか。筆者など、とても幽明境を異にして成仏することなぞできそうにない。

「日・中葬儀事情」その1 
「日・中葬儀事情」その2 

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天岩戸神社東本宮にある天鈿女命像