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「海の民話」―アニメでご覧ください― [2024年04月19日(Fri)]

「海の民話」
―アニメでご覧ください―


民俗学は、一つの民族の伝統的な生活文化、伝承文化を研究対象として文献以外の伝承を有力な手掛かりとする学問です。日本では柳田国男、折口信夫、南方熊楠、宮本常一、など優れた民俗学者がおられた。

特に柳田国男は、日本民族は生活の中に美を持っており、それを称して「用の美」としている。外国では美術品は展覧して見せるものですが、日本では生活用品、例えば、食器、硯箱、茶器、竹籠に一輪の花等々生活の中に「美が存在している」という。

世界でも珍しいほど日本各地には多くの祭りがあり民話も無数に存在するが、忘れられていく民話も多いのではなかろうか。日本財団では海洋活動が柱の一つであり、「海と日本プロジェクト」は、既に8年を経過して日本全国47ヶ所の民放局のご協力のもと、多くの子どもたちが参加して、昨年は272万人がこのプロジェクトに参加してくれた。その一環として消滅しつつある「海の民話」を探し出し、現代風のアニメにして公開及び保存に努めている。

以下は現在までに収録した海の民話の一覧表です。ご興味がありましたらサイトからご笑覧下さい。

サイト:海ノ民話アニメーション


一覧


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【私の毎日】4月18日(木) [2024年04月18日(Thu)]

4月18日(木)

6:30 財団着

8:00 ミネルバ大学記者発表 事前打合せ

9:00 財団内打合せ

10:00 沼崎 富 日本吟剣詩舞振興会会長
    寄付金目録贈呈式(災害基金・ハンセン病)

11:00 皆川眞孝 元笹川アフリカ協会東京事務局長(現:ササカワ・アフリカ財団) 

11:30 財団内打合せ

13:30 瀧澤智子 池田市市長   

16:30 草刈健太郎 カンサイ建装工業株式会社代表取締役

18:00 堀田宣彌 青山学院大学理事長
   
終日 打合せ、原稿書き、寄付金への礼状書き

【私の毎日】4月17日(水) [2024年04月17日(Wed)]

4月17日(水)

6:33 財団着

8:30 財団内打合せ

11:00 岡 素之 住友商事相談役

13:00 南里隆宏 笹川保健財団常務理事

14:00 日本財団アドバイザリー会議

15:30 「妊娠SOS相談窓口助成事業」打合せ

16:30 高橋 徹 日経新聞上級論説委員

18:00 高円宮久子妃殿下

終日 打合せ、原稿書き、寄付金への礼状書き

「性転換する海洋生物」―オーシャン・ニュースレター― [2024年04月17日(Wed)]

「性転換する海洋生物」
―オーシャン・ニュースレター―


オーシャン・ニュースレターは、私が日本造船振興会の理事長当時、海洋問題が将来必ず国際問題になると予想し、海洋に関する総合的な議論の場を提供しようと考えて月二回の発行を始めたが、当時は海洋問題に関心のある学者、研究者の所在も不明で、送付先は極めて少数であった。しかし海洋基本法の制定に努力する過程で多くの読者を獲得することに成功した。

現在は笹川平和財団・海洋政策研究所が毎月5日と20日に発行し、多くの専門家のご努力で、既に567号が発行されている。多様な海洋問題が毎号三本の原稿として掲載されている。毎号の記事も興味深いが、「事務局だより」も私の好きなところです。

3月20日号の「性転換する海洋生物」と題した岩田恵理・岡山理科大学獣医学部教授の記事を参考までに掲載しました。

*******************

※ウェブサイト 

性転換する海洋生物─性という戦略
岩田恵理


 海洋生物の性決定のシステムは、XY染色体を基盤とした強固な性決定システムを持つわれわれヒトとは異なり多様である。
中でも魚類では、性転換する種が複数報告されている。
魚類の性転換は決して珍しい現象ではなく、彼らの生存戦略からすれば非常に理にかなったことである。

クマノミの社会順位と性転換
 XY染色体を基盤とした強固な性決定システムを持つわれわれヒトと異なり、海洋生物の性決定のシステムはさまざまである。その中でも、魚類では性成熟後に自らの性別を変更、つまり性転換を行う種が複数報告されている。魚類の性転換は決して珍しい現象ではなく、彼らの生存戦略からすれば非常に理にかなったことである。
 クマノミ類は主にインド太平洋熱帯域のサンゴ礁に生息する熱帯魚である。現在、全世界で28種類のクマノミ類が報告されているが、そのうちの6種が日本列島沿岸に生息する(図1)。クマノミ類はイソギンチャクと共生する魚類として有名であるが、1つのイソギンチャクの中に住んでいるクマノミ類の間には血縁関係はない。群れのクマノミ類は、身体の大きい順に社会順位(優劣)を形成している。つまり1番大きい個体が1番強く優位であり、2番目に大きい個体が第2位、3番目に大きい個体が第3位といったように、体長によって群れの中の順位が決まっている。
 一般にクマノミ類の群れの構成メンバー間では、威嚇・服従行動が日常的に繰り返されている。これらの行動は、群れの中での秩序を保つために大事なのはもちろん、彼らの繁殖にとっても非常に重要な役割を果たしている。彼らの性別は遺伝情報ではなく、群れの中の社会順位により決定するのである。性成熟前のクマノミ類の生殖腺は、1つの臓器の中に卵巣の部分と精巣の部分の両方が存在する。クマノミ類の場合、外側が未熟な卵巣組織、内側が精子を認める精巣組織である。群れの中の社会順位が2位に確定すると、卵巣の部分が少なくなり精巣の部分が増え、雄としての機能を持つようになる。1位となるとその生殖腺の精巣の部分は徐々に退縮し、卵巣の部分だけとなり卵胞が成熟し、雌として機能するようになる(図2)。群れの中ではこの2匹だけが繁殖ペアとなり、定期的に産卵放精を繰り返すことになるが、3個体以下の個体は未成熟な両性生殖腺を持ったまま過ごす。しかし、上位の個体が捕食者に食べられてしまったり、台風で飛ばされていなくなってしまったりなどの不慮の事態が起こると、下位の個体の社会順位が繰り上がることになる。例えば、雌がいなくなれば、雄は2位から1位に昇格するので雌へと「性転換」をする。その結果3位個体は2位になり、性的に未成熟な状態から雄になれるのである。
 クマノミ類がこのような生態を持つことは非常に理にかなっている。クマノミ類は遊泳力が弱い。3位以下の個体が繁殖のチャンスを求めてイソギンチャクを移動することは相当に難しいため、1つのイソギンチャクの中で上位に繰り上がる機会を待つことになる。一方、上位の繁殖ペアは、同じ個体同士で定期的に産卵放精を繰り返すことになる。この場合、魚類にとっては雌の体が大きい方が都合が良い。精子を1つ作るよりも、卵黄豊富な卵を1つ作る方がコストがかかるからである。また、クマノミ類はイソギンチャクの脇の岩場に産卵し、卵がかえるまで新鮮な海水をかけたり掃除をしたりなどの「育卵」を行うが、この役目は雄である。雄が一生懸命卵の面倒を見ている間、雌は次回の産卵に備えてひたすら食べて体力を回復する。つまりクマノミ類はイソギンチャクに住む群れを1つの繁殖ユニットと捉え、そのユニットが繁殖を継続できるような社会システムを持つということである。

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日本で見ることのできるクマノミ6種


さまざまな性転換魚
 クマノミ類とは逆に、雌から雄に性転換をするのがベラの仲間である。ベラ類の多くは大きな雄が縄張りを構え、雌を複数囲い込んで、ハーレム型の群れを形成する。ハーレム雄が死んでしまったりいなくなってしまったりした場合、ハーレムの中にいた身体の一番大きい雌が性転換して雄になることが知られている。ハーレム型の繁殖戦略を持つ魚類にとっては、ハーレムを守る雄の体が一番大きくて強い方が都合がよいのである。
 さらに、一生のうちに雄雌を何度も行ったり来たりする魚種も知られている。日本では伊豆から沖縄にかけての岩場に広く生息するオキナワベニハゼである。オキナワベニハゼは繁殖期に2匹が出会うと、大きな個体が雄、小さな個体が雌と状況に応じ性転換を行って繁殖をする。性転換に要する期間はとても短く、4日程度である。遠くまで移動のできない小さなハゼが、効率よく繁殖するためにそのつど雄雌を切り替えて貴重な出会いを無駄にしないようにすることは、至極理にかなった方法である。
 また、社会順位だけではなく、他の環境要因によって性転換する例もある。クロダイやハタの仲間は、幼魚の頃は両性生殖腺を持ち、その後いったん雌として性成熟する。その後、体長が一定の大きさに達すると雌から雄へと性転換することが知られている。つまり、年齢によって性別が変わってゆくのである。

生存戦略としての性転換
 魚類では繁殖を成功させるため、つまり生存戦略として自らの性を変えてゆくことは決して珍しい現象ではない。現在、性成熟後に性転換をする魚は、全世界で500種ほど報告されている。しかし、海の中にいるすべての魚の行動をつぶさに観察することは、われわれヒトには難しいので、恐らくもっと多くの魚が性転換をする能力を持っていると考えられる。
 私たち脊椎動物の祖先は海で生まれた魚類である。魚類はさまざまな性決定の仕組みを持つに至ったが、その後陸上に進出を果たし、さらに進化してゆく過程で徐々に仕組みは洗練され、現生の哺乳類に見られるようなXY染色体を基盤とした強固な性決定システムができ上がったのだろう。
 実は哺乳類のような性決定をする動物種は殊の外少ない。特に海洋生物はめちゃくちゃで本当に面白い。多くの動物種を見渡してみれば、性は揺らいで当たり前であるということがお伝えできれば幸いである。(了)

【私の毎日】4月16日(火) [2024年04月16日(Tue)]

4月16日(火)

6:30 財団着

8:00 財団内打合せ

9:00 順天堂医院

12:00 財団職員との意見交換ランチ会

13:30 加藤泰浩 東京大学教授

14:30 「みらいの福祉施設建築プロジェクト」表彰式

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16:00 佐藤英夫 笹川保健財団理事長

16:30 安倍昭恵 社会貢献支援財団会長

18:00 門野 泉 東京財団政策研究所理事長

終日 打合せ、原稿書き、寄付金への礼状書き

「ロヒンギャ問題」―新しい可能性― [2024年04月16日(Tue)]

「ロヒンギャ問題」
―新しい可能性―


ミャンマーのラカイン州に居住するいわゆるロヒンギャ(ミャンマー国内ではベンガリーズと呼ばれる)住民は、不幸にして7年前の騒乱でバングラデシュのコックスバザールに避難せざるを得なかった。その人数70万とも100万ともいわれている。主に国際機関を中心に懸命の人道支援活動を行っており、日本政府も多額の支援を行っている。しかし、ウクライナ問題、イスラエルとハマスの戦闘以来、ロヒンギャ問題に対する国際社会の関心は低下しつつある。

コックスバザールの難民キャンプの出生率は高く、人口増加率は3.71%にも上り、年間3万人以上の新生児が誕生している。地元住民とのトラブルも頻発するのみならず、7年間にわたる希望のない生活は彼らの心を荒んだものにしている。日本財団では、ミャンマー語で読み書きのできない子ども達に2020年から200万ドルの費用で、203棟の学習センターを建設・改修したほか、16000人の児童、生徒の学習環境を整備。2024年1月から更に200万ドルを支援して、更なる学習センターの改築、新築を開始している。

このコックスバザールの難民キャンプは限界に達しており、バングラデシュ政府は新たな居住先を、チッタゴン港より船で3〜4時間のバサンチャール島に求めた。バサンチャール島での難民の受け入れ準備を進めたところ、西洋社会より「台風の通過地域への難民移住は重大な人権問題だ」と強い非難の声が上がっていた。

しかし、ハシナ首相の指導で、財政困難の中、難民受け入れの準備が進み、第一陣として35000人がこの島に移住した。日本財団はバングラデシュ最大のNGOであるBRACと組んで、移住した方々への職業訓練のために300万ドルを提供した。「百聞は一見に如かず」「現場には問題点と答えがある」は筆者の行動哲学であり、4月6日バサンチャール島を訪れた。

結論を先に申せば、まさしく島に新都市が完成していた。世界一の大気汚染の首都ダッカと異なり、バサンチャール島は青空であり、13000エーカーの面積は東京都の練馬区の面積にほぼ匹敵する。

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バサンチャール島に整備された居住区


写真のように整然とした街並みは、舗装道路と共に驚くほど整備されており、区画ごとに建設された5階建てのビルには、学校、職業訓練所、保健所等々が入っており、万が一激しい台風で水害が発生した折には避難所にもなりそうである。既に商店もあり、リキシャは忙しそうに人を乗せて走っており、避難民の表情はコックスバザールの避難民よりも明るい表情であった。

日本財団の協力している職業訓練の目的は、いつの日か故郷に帰ることを夢見て、帰郷後に難民が自活できるようにすることだ。具体的には、海での漁業指導や、水害に備えた高さ3メートルの堤防を建設するべく土を掘った跡地を活用した2キロメートルにわたる養殖場での指導、養鶏・養羊指導、収穫量の多い近代農業指導、自動車やバイクの修理・配線などの技術習得、ミシンを使った子供服の製造・刺繍の指導、など多岐にわたる職業訓練に対し、3年間で300万ドルの支援を行っている。

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養殖場の様子

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機械工の指導を受ける若者

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刺繍指導の様子

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町はリキシャも走り活気にあふれている


ここバサンチャール島は単なる難民収容施設ではなく、将来の故郷へ帰還した後に自助努力で生活していくための、いわゆる「手に職を持つ」ための支援を行っている。世界各地の難民キャンプのように、食料・衣服の提供、健康管理、子どもへの教育を行うのみならず、既に記載したように、将来の帰還後の生活のための技術を教えているわけで、まさに新しい難民キャンプのモデルとなり得るものであった。

バサンチャール島には既に35000人が移住しているが、更に4万人分が居住できる住居も既に完成しており、日本財団ではその移住費の200万ドルの提供の申し入れもしており、難民キャンプの新しい在り方についてモデルケースを完成したいと願っている。また、イスラムのロヒンギャ難民の人口爆発について、「計画産児計画」の可能性について、専門家に相談している。もし「計画産児」の教育が可能ならば、コンドームの提供を含めた支援をしたいと考えている。

何はともあれ、財政が厳しいバングラデシュにおいて、西洋諸国の厳しい批判の中で、これだけの施設を完成させたハシナ首相の指導力を高く評価すべきである。

【私の毎日】4月15日(月) [2024年04月15日(Mon)]

4月15日(月)

6:35 財団着

8:00 財団内打合せ

9:00 「国際海洋研究所35周年」スピーチ撮影

11:00 Choi Shing Kwok ユソフ・イシャク研究所(ISEAS)最高責任者

13:00 財団内打合せ

15:40 「瀬戸内オーシャンズX」4県知事との面談
     伊原木隆太 岡山県知事
     湯崎英彦 広島県知事
     池田豊人 香川県知事
     中村時広 愛媛県知事

17:00 「瀬戸内オーシャンズX」記者会見

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終日 打合せ、原稿書き、寄付金への礼状書き

「日本財団18歳意識調査結果」―国や社会に対する6ヶ国意識調査― [2024年04月15日(Mon)]

「日本財団18歳意識調査結果」
―国や社会に対する6ヶ国意識調査―


今年2月に実施した62回目の日本財団18歳意識調査で、日本・アメリカ・イギリス・中国・韓国・インドの若者各1000人(17〜19歳)に「国や社会に対する意識」を聞きました。

まず自国の将来について「良くなる」と答えた日本の若者は全体の15%、自身の将来について「夢を持っている」は60%といずれも6カ国の中で最も低い数字でした。

「自国が国際社会でリーダーシップを発揮できる」も、やはり6カ国中最下位。国の重要な課題に関しては、1位が少子化、2位が高齢化。少子高齢化が急速に進む日本と韓国が同じ結果となっています。関連して「高齢者」と「若者」に対する支援の現状にいて聞いたところ、日本の若者の評価は「高齢者支援が充実している」が「若者支援が充実している」を25.9ポイントも上回り、差がいずれも一桁台の他の5カ国と際立った違いを見せています。

このほか「自分の行動で国や社会を変えられると思う」は46%、「自分には人に誇れる個性がある」が約54%と、こちらも6カ国中最下位となるなど、他国の若者に比べ日本の若者の自己肯定感や自己効力感が低い実態が数字にも表れています。

第62回「国や社会に対する意識(6カ国調査)」主な結果


▼自国の将来について:「良くなる」と回答した人の割合
 中国85.0%、インド78.3%、韓国41.4%、アメリカ26.3%、イギリス24.6%、日本15.3%
▼自国について:「同意」+「どちらかといえば同意」の合計

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【私の毎日】4月12日(金) [2024年04月12日(Fri)]

4月12日(金)

6:27 財団着

9:30 スピーチ打合せ

13:00 井上 肇 厚生労働省国際保健福祉交渉官

終日 打合せ、原稿書き、寄付金への礼状書き

「日本人は人助けをしないのか」―浜田宏一イェール大学名誉教授― [2024年04月12日(Fri)]

「日本人は人助けをしないのか」
―浜田宏一イェール大学名誉教授―


安倍内閣で参与を務められた浜田宏一イェール大学名誉教授がプレジデント3月15号に、英国の慈善団体が発表する世界の国々の人助け度合いをランク付けした「世界人助け指数」で、2023年度の日本の順位は「見知らぬ人への人助け」が最下位の142位、「寄付」「ボランティア」を含めた総合順位は最下位から4番目の139位だったと書かれていた。

経済学の大家で安倍内閣の経済政策にも関与された先生が、寄付と経済学を書かれておられるが少し難しいので割愛させていただき、「日本人は本当に人助けをしないのか」の文章の一部を以下の通り抜粋させていただきました。

*********************

2024年の1月1日に、能登半島は最大震度7の激震に襲われた。それによって尊い命を失われた方々には、心からの弔意を表するばかりである。被災した地域の一日も早い復興をお祈りしたい。

政府、放送局、各財団からの支援の手が速やかに差し伸べられている。そして東日本大震災の時のように、日本国内からだけでなく外国からも支援が送られている。

たとえば、支援活動を行う日本財団の場合、震災から約1カ月の本稿執筆時点で、12万人余りの人々から6億円を超える基金が寄付されているという。

しかし、世界では日本の寄付活動や博愛活動は活発なほうだとは考えられていない。

とはいえ、米国に住んでいる私からしても、日本には人助けの伝統が残っているのではないかと思う。そして、今回の能登半島地震に対する日本人の反応を見ると、「日本人の利他心」がこれからより強化されていくように思うのだ。

地震が起きたことは不幸なことではあるが、この機会で日本人の慈善心が目覚め、博愛活動がより盛んになっていくことが望ましい。

*********************

浜田先生ご指摘の通り、日本人に古来より培われた利他の心は今も健在だと思います。また、陰徳の精神もあり、大口寄付者や有名人の中には匿名を希望される方々が多いのも事実です。

能登地震について、日本財団には多くの人より浄財が集まっており、写真の通り、私は朝6時40分から毎日1万円以上の寄付者への礼状に御礼と署名を直筆で書いております。3月31日現在、177,222人の皆さんからご寄付を頂いております。

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海外出張で二週間ぶりに出社すると
これだけの礼状が準備されていた
有難いことです


問題は、メディアが募集した寄付金について、寄付総額や何に使用したのかの報告がないことです。中には一括日本赤十字社に寄贈しましたとの例外はありますが、これでは寄付者にとって能登の被災者にどのように活用されたのかのイメージが湧きません。確かではありませんが、多分、税額控除の書類も返送されていないのかもしれません。

改めて申し上げますが、日本人には今も利他の心は強く存在していると思います。問題は寄付金の受け手の組織における透明性と説明責任の欠如にあると考えます。

ただCSR活動の充実に努力してきた立場から申しますと、日本の企業の寄付については、残念ながらこのランキングを認めざるを得ないレベルです。税制上の問題もあると思いますが、アメリカ大手企業のほとんどは財団を保有しており、企業の指示に従って多額の寄付をされています。日本財団にも数は少ないですが、アメリカ企業からの寄付もあり、日本の企業の寄付金より多額であることも事実です。

どの企業も株主優先の経営で、多額の寄付は株主代表訴訟の恐れもあると、寄付金を求める私に真顔で答えた大企業の経営者がおられたことには驚きました。にもかかわらず、どこの大企業の社員もSDGsバッジを背広に付けているのには違和感を感じます。

それぞれの企業は知られないところで活発に取り組んでいるのかもしれませんが、国民レベルには全く理解されていないのも事実です。日本の企業においても免税である財団の設立は可能であり、こうした動きが活発化し、浜田先生の心配にこたえる時代になることを願っています。