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resize.png日本財団はハンセン病の差別撤廃を訴える応援メッセージサイト「THINK NOW ハンセン病」を開設。皆様からのメッセージを随時募集・配信しています。
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【私の毎日】4月16日(火) [2024年04月16日(Tue)]

4月16日(火)

6:30 財団着

8:00 財団内打合せ

9:00 順天堂医院

12:00 財団職員との意見交換ランチ会

13:30 加藤泰浩 東京大学教授

14:30 「みらいの福祉施設建築プロジェクト」表彰式

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16:00 佐藤英夫 笹川保健財団理事長

16:30 安倍昭恵 社会貢献支援財団会長

18:00 門野 泉 東京財団政策研究所理事長

終日 打合せ、原稿書き、寄付金への礼状書き

「ロヒンギャ問題」―新しい可能性― [2024年04月16日(Tue)]

「ロヒンギャ問題」
―新しい可能性―


ミャンマーのラカイン州に居住するいわゆるロヒンギャ(ミャンマー国内ではベンガリーズと呼ばれる)住民は、不幸にして7年前の騒乱でバングラデシュのコックスバザールに避難せざるを得なかった。その人数70万とも100万ともいわれている。主に国際機関を中心に懸命の人道支援活動を行っており、日本政府も多額の支援を行っている。しかし、ウクライナ問題、イスラエルとハマスの戦闘以来、ロヒンギャ問題に対する国際社会の関心は低下しつつある。

コックスバザールの難民キャンプの出生率は高く、人口増加率は3.71%にも上り、年間3万人以上の新生児が誕生している。地元住民とのトラブルも頻発するのみならず、7年間にわたる希望のない生活は彼らの心を荒んだものにしている。日本財団では、ミャンマー語で読み書きのできない子ども達に2020年から200万ドルの費用で、203棟の学習センターを建設・改修したほか、16000人の児童、生徒の学習環境を整備。2024年1月から更に200万ドルを支援して、更なる学習センターの改築、新築を開始している。

このコックスバザールの難民キャンプは限界に達しており、バングラデシュ政府は新たな居住先を、チッタゴン港より船で3〜4時間のバサンチャール島に求めた。バサンチャール島での難民の受け入れ準備を進めたところ、西洋社会より「台風の通過地域への難民移住は重大な人権問題だ」と強い非難の声が上がっていた。

しかし、ハシナ首相の指導で、財政困難の中、難民受け入れの準備が進み、第一陣として35000人がこの島に移住した。日本財団はバングラデシュ最大のNGOであるBRACと組んで、移住した方々への職業訓練のために300万ドルを提供した。「百聞は一見に如かず」「現場には問題点と答えがある」は筆者の行動哲学であり、4月6日バサンチャール島を訪れた。

結論を先に申せば、まさしく島に新都市が完成していた。世界一の大気汚染の首都ダッカと異なり、バサンチャール島は青空であり、13000エーカーの面積は東京都の練馬区の面積にほぼ匹敵する。

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バサンチャール島に整備された居住区


写真のように整然とした街並みは、舗装道路と共に驚くほど整備されており、区画ごとに建設された5階建てのビルには、学校、職業訓練所、保健所等々が入っており、万が一激しい台風で水害が発生した折には避難所にもなりそうである。既に商店もあり、リキシャは忙しそうに人を乗せて走っており、避難民の表情はコックスバザールの避難民よりも明るい表情であった。

日本財団の協力している職業訓練の目的は、いつの日か故郷に帰ることを夢見て、帰郷後に難民が自活できるようにすることだ。具体的には、海での漁業指導や、水害に備えた高さ3メートルの堤防を建設するべく土を掘った跡地を活用した2キロメートルにわたる養殖場での指導、養鶏・養羊指導、収穫量の多い近代農業指導、自動車やバイクの修理・配線などの技術習得、ミシンを使った子供服の製造・刺繍の指導、など多岐にわたる職業訓練に対し、3年間で300万ドルの支援を行っている。

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養殖場の様子

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機械工の指導を受ける若者

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刺繍指導の様子

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町はリキシャも走り活気にあふれている


ここバサンチャール島は単なる難民収容施設ではなく、将来の故郷へ帰還した後に自助努力で生活していくための、いわゆる「手に職を持つ」ための支援を行っている。世界各地の難民キャンプのように、食料・衣服の提供、健康管理、子どもへの教育を行うのみならず、既に記載したように、将来の帰還後の生活のための技術を教えているわけで、まさに新しい難民キャンプのモデルとなり得るものであった。

バサンチャール島には既に35000人が移住しているが、更に4万人分が居住できる住居も既に完成しており、日本財団ではその移住費の200万ドルの提供の申し入れもしており、難民キャンプの新しい在り方についてモデルケースを完成したいと願っている。また、イスラムのロヒンギャ難民の人口爆発について、「計画産児計画」の可能性について、専門家に相談している。もし「計画産児」の教育が可能ならば、コンドームの提供を含めた支援をしたいと考えている。

何はともあれ、財政が厳しいバングラデシュにおいて、西洋諸国の厳しい批判の中で、これだけの施設を完成させたハシナ首相の指導力を高く評価すべきである。
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