「マルタ騎士団は国家か?」
―立派な国家です―
1月23、24日にバチカンで行った「国際ハンセン病会議」の共同主催国に「マルタ騎士団」も参加・協力してくれた。地中海に浮かぶ「マルタ共和国」はご存じでも、「マルタ騎士団」が国であることはご存じでない方も多いと思うので若干説明したい。
マルタ騎士団の正式名は「エルサレム、ロードス及びマルタにおける聖ヨハネ主催軍事病院騎士修道会」と長たらしい名称である。領土は有していないが、イタリアにマルタ騎士団総長公邸があり、各国に治外法権を有しており、騎士団の発行するパスポート保有者は約500名といわれ、笹川平和財団に勤務するファブリツィオ・ボッツアートさんは、太平洋島嶼国であるナウル共和国の大使で、このパスポートの所有者である。
ウィキペディアによると、通称「マルタ騎士団」はキリスト教カトリック教会の騎士修道会で、現在は領土を有さないが、かつて領土を有していた経緯から今日でも国際法上「主権実体」として認められ、所在するイタリアの首都ローマのコンドッティ通り68は1834年より治外法権が認められており、112の国家と国交を結び、そのため「領土なき国家」としてユニークな存在である。

マルタ騎士団の国旗と国章