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【私の毎日】2月10日(金)  [2023年02月10日(Fri)]

2月10日(金) 

6:40 財団着

8:00 海野光行 日本財団常務理事

13:30〜16:00 笹川平和財団

終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

「海洋酸性化問題」―国際シンポジウム― [2023年02月10日(Fri)]

「海洋酸性化問題」
―国際シンポジウム―


日本財団は、長きにわたり深刻化する海洋に関する諸問題解決のために各種国際会議を開催してきたが、2月2日、今回はグランドハイアット東京で「海洋酸性化:忍び寄る危機」と題した国際会議を行った。既に4年前に日本の沿岸域における酸性化によるカキ、エビなどの甲殻類に異変の兆候が見られると警告を出したが、いよいよ顕在化してきた。

今回の会議は、2年前に日本財団が世界的に影響力のあるメディア、イギリスの「エコノミスト」社と共同で立ち上げた「Back to Blue Initiative」の一環で、今回はじめての日本での開催となった。エコノミストグループのデイトン卿、国連海洋大使のピーター・トムソン氏のスピーチに続き、エコノミスト社制作のドキュメンタリー「湧き起る脅威」が上映され、その後、下記の方々のディスカッションが行われた。本会議はオンラインでも配信され、直接参加者を含め多くの方々の参加を得て、海洋の酸性化問題について関心の深さを感じた国際会議となった。

<パネル@: 海洋酸性化についてのグローバルな視点>
 ・Steve Widdicombe プリマス海洋研究所科学部長
 ・Peter Thomson 国連事務総長特使(海洋担当)
 ・Malaika Vaz ナショナル・ジオグラフィック・エクスプローラー
        ドキュメンタリー映画監督・制作者
 ・Charles Goddard エコノミスト・インパクト(モデレーター)

<パネルA: 日本の沿岸線における海洋酸性化の抑制>
 ・藤井賢彦 北海道大学 大学院地球環境科学研究院准教授
 ・小埜恒夫 水産研究・教育機構 水産資源研究所主幹研究員
 ・鷲尾圭司 里海づくり研究会議副理事長
 ・山本智之 朝日新聞記者 科学ジャーナリスト
 ・近藤奈香 エコノミスト・インパクト(モデレーター)

以下は私の冒頭の挨拶です。

********************


DSC_2082.JPG
国際会議の冒頭で挨拶


ゴダードさん、ご紹介ありがとうございます。

ピーター・トムソン・国連海洋大使、ポール・デイトン卿・ザ・エコノミストグループ会長他お集りの皆さま、シンポジウムにご参加いただき、ありがとうございます。

今人類は生存の危機に瀕しています。ご承知の通り、全ての生命を育んできた「母なる海」には、人類により大きな負荷がかけられ深刻な状態に陥っているのです。我々はともすると地上に目を向けがちですが、公害、人口増加、気候変動などは地上にのみ影響を及ぼすものではありません。むしろ地球の7割を占める海に対する影響は大きく、その被害は目に見えづらいものではありますが、しかし確実に「母なる海」を蝕んでいます。

40年近くにわたり海洋問題に対して多様な取り組みをしてきた日本財団と世界的なネットワークを有するエコノミストは、こうした深刻な海洋の状況に対する共通の危機感から、2年前にBack to Blue Initiativeを共同で立ち上げました。そしてこの2年間、我々はプラスチック汚染や化学物質汚染に加え海洋酸性化の問題についても調査・分析するのみならず、もはや見過ごすことのできない重大な課題として早急に対処しなければならないと警鐘を鳴らしてきました。海洋酸性化については、日本財団もこれまで沿岸域でのモニタリング調査等を行ってきましたが、世界各地でその進行は我々の想像よりはるかに早く、貝類の死滅、サンゴの脆弱化、生態系の崩壊は既に始まっています。一刻の猶予もないのではなく、既に手遅れといえる状況まで来ていると言えるほど差し迫った問題であります。

お集りの皆さん、世界の長い歴史の中で、これ程海洋が危機にさらされたことはないのではないでしょうか。同時に、これほど危機にさらされた海洋を守らなければならないという大きな役割と責任を与えられた世代もないのではないでしょうか。我々に与えられた役割と責任は重大です。しかし、臆することなくこの危機に立ち向かい、「母なる海」を千年先の未来に引き継げるよう、共に考え共に行動していこうではありませんか。ありがとうございました。

尚、当日の会議の詳細はこちらから。
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