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leprosy.jp
resize.png日本財団はハンセン病の差別撤廃を訴える応援メッセージサイト「THINK NOW ハンセン病」を開設。皆様からのメッセージを随時募集・配信しています。
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【私の毎日】4月23日(金)  [2021年04月23日(Fri)]
【私の毎日】4月23日(金) 

6:50 財団着

13:00 小林一俊 (株)コーセー代表取締役社長

14:00 日本財団役員会議

終日 寄付者への礼状書き
「地方創生の実験」―「ゆたかさのしてん」出版― [2021年04月23日(Fri)]
「地方創生の実験」
―「ゆたかさのしてん」出版―


地方創生が叫ばれて久しい。日本で最も人口が少ない鳥取県で日本財団が2016年、「暮らし日本一鳥取県」を目指して県と共同プロジェクトをスタートして以来5年間、鳥取事務所所長として事業に取り組んできた木田悟史職員が地元との交流を通じて得た地方暮らしの魅力、価値を「ゆたかさのしてん」=写真=にまとめ出版した。何もない地方だからこそ新しい何かを創造できるー。そんな可能性が理解できる1冊、是非、多くの人に目を通していただきたく思う。

ゆたかさのしてん.jpg


A5判146ページ、「小さなマチで見つけたクリエイティブな暮らし方」のサブタイトルが付され、2月、米子市の今井出版から発売された。県内各地で独自の視点と価値観を持って暮らしを創造している8組の取り組みを通じて “ゆたかさ”とは何か、問い掛ける構成となっている。

内容は▼自然に恵まれた鳥取県最東端の人口2900人の町で自然醸造の味噌づくりに取り組む夫婦▼「伐採業は通常、切る木から決めるが、自分たちは子や孫の利益を考え残す木から決める」と語る杉の産地・智頭町の林業家▼同じ智頭町で建築を通じて街づくり問題に取り組む一級建築士の夫妻▼鳥取市内で仲間とともに遊休不動産を活用する会社を設立、まちづくりを目指す銀行マン。

さらに▼東京から生まれ故郷の八頭町にUターンし、仲間たちと廃校をカフェやシェアオフィスを備えた複合施設にリノベーションするなど新たな取り組みに挑戦するデザイナー▼大山町のケーブルテレビを通じて住民参加型番組を制作するディレクター▼子どもたちの居場所「ちいさいおうち」をつくる一方、Webマガジンを通じて県内のアートや文化活動を伝える女性編集長▼鳥取市内を一望できるポニー牧場を舞台に子どもたちの生きる力を育むNPO法人の理事長―計8人との交流・インタビューを通じ、自分の価値観を大切にしながら鳥取での暮らしを創造している人たちの姿を紹介している。

木田職員は本書の巻末で、多くの人が持っている「鳥取県のような・・・日本の周縁にあるような地域には何も面白いことはない」「だから都会に出て行った方がいい」という固定観念を少しでも崩したかったと出版の目的を語り、「何もない。余白があるからこそ想像力が喚起される」としている。

8人の発想や取り組みを前にすると、人の生き方は場所ではなく、それぞれの想像力によるところが大きい、という指摘にも納得がいく。仕事から食、娯楽まで何でもありの大都会の“魅力”が東京一極集中を支えてきた。新型コロナ禍が長引く中、そうした価値観に陰りがみられ、日本財団が行った18歳の意識調査でも若者の関心が地方に向かう気配が感じられる。

プロジェクトでは鳥取県を舞台に数多くの事業に取り組んできた。すべてがうまくいったとは言わないが、全国に先駆けたUDタクシー(ユニバーサルデザインタクシー)の200台配備では障害者や中山間地の高齢者の足の確保に力を発揮した。障害者、とりわけ雇用契約を結んで働くことが難しいB型事業所の障害者の工賃アップにも大きな成果を上げ、宮城県と新たな支援連携協定を結んだ。事業は来年度で一段落する予定だが、「ゆたかさのしてん」を読みながら、こうした取り組みの必要性をあらためて強く感じている。
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