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笹川 陽平
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【私の毎日】4月3日(金) [2020年04月03日(Fri)]
4月3日(金)

7:00 財団着

7:30〜10:00 コロナウィルス感染症対策専門家会議

10:40 会田正久 山崎製パン専務取締役

12:40 安倍晋三 内閣総理大臣

15:00 新型コロナウィルス禍緊急対策記者

16:30 小池百合子 東京都知事

産経新聞【正論】国難の今、「茹でガエル」と決別を [2020年04月03日(Fri)]
国難の今、「茹でガエル」と決別を

産経新聞【正論】
2020年4月2日


 パンデミック(世界的な大流行)となった新型コロナウイルスと各国政府の必死の戦いが続いている。イタリア、フランス、米国などでは買い出しなど一部を除いて外出や移動を原則禁止し、違反した場合は罰金も科す。地下鉄やバスなど公共交通機関も運行本数を大幅に減らし、学校はほぼ全面休校となっている。

 インドでは13億人の国民を外出禁止とし、違反した場合は罰金だけでなく最大6か月の拘束、カナダも違反者に最大76万カナダドル(約5800万円)の罰金か禁固6か月を科すと報じられている。

 対する日本。小池百合子・東京都知事がロックダウン(都市封鎖)の可能性に言及して外出自粛を要請する中、かなりの人が花見で公園を訪れ、地下鉄も相変わらず混雑している。街並みから人影が消えた欧米各国とは緊張感が違う。

《米紙が受け身姿勢の日本批判》
 各国に比べて感染者、死者数が低い(3月末時点)現実が影響していると思われるが、いつも感じるのは危機に直面した場合の日本社会と欧米諸国との違いだ。自分で自分を守る自衛意識が強い外国に比べ日本では政府の対策を待つ受け身の姿勢が目立つ。ニューヨークタイムズが3月26日付ウエブ版に掲載した「日本人は(新型コロナ対策を)真剣に受け止めていない」との批判記事にも、こうした違いが反映されている。

 日本人の姿には権利意識と義務感のバランスを欠いた戦後社会の特徴が投影されている。東京・渋谷で街の声を拾ったテレビニュースで「うつっても軽くて済むから」と笑顔で語る若者の言葉に、他人に感染させないための気遣いや配慮は希薄な気がする。国債や借入金を合わせた「国の借金」が国民総生産(GDP)の約2倍、1100兆円にまで膨らんだ経過にも、将来世代にそのツケが回る厳しい現実に対する現役世代の配慮が欠けていたと思う。

 主要20カ国・地域(G20)の首脳は26日のテレビ会議で、5兆ドル(約550兆円)を超える資金を新型コロナ対策に投じる方針を打ち出した。世界第3位のGDPを持つ日本も、当然、手厚い緊急経済対策が必要になる。カネはいくらあっても足りない。

 世界は「ヒト」、「モノ」、「カネ」の動きが止まり、大不況の様相を深めつつある。赤字国債の発行などが検討されようが、厳しい財政の状況の中で制約もある。その意味で2018年度、過去最大の463兆円にも達した企業の内部留保(利益剰余金)に注目する。

《今こそ「まさか」の非常時》
 内部留保は一般に配当や新規投資、従業員への還元(賃上げ)に充てられるが、わが国は新規投資が緩慢で、労働分配率も低かった。この20年間、実質賃金は先進国の中で唯一減少し、内需が低迷しデフレ脱却が進まない原因となっている。筆者は2月の本欄で、内部留保は労働者の賃金引上げを抑制することで拡大したと書いた。

 内部留保の増大は、経済界が1990年代のバブル崩壊や2008年のリーマン・ショックで資金不足に悩んだ苦い体験を教訓に、「まさか」の事態に備え利益を貯め込む体質を強めたのが一因とされる。労働組合の活動の弱さが、それを助長した面もあった。非正規労働者の雇止めや従業員の一時帰休、解雇が広がる今こそ、「まさか」の非常時である。CSR(企業の社会的責任)の観点からも、労使こぞって内部留保の活用を検討されるよう望む。

 関連して検討されている内部留保課税に対し、二重課税になるといった根強い反対論がある。しかし身の回りには酒やガソリンのように物品税である酒税、ガソリン税をかけた上で消費税を科している現実もある。内部留保課税に特段の問題はないと考えるが、数年間の時限措置として実施する手もある。半分近い223兆円は現預金、その存在は大きい。

 ドイツのメリケル首相は新型コロナウイルスとの戦いを「第二次世界大戦以来、最大の試練」と表現、トランプ米大統領も「私は戦時下の大統領だ」と危機意識を語り、安倍首相も「前例にとらわれない思い切った大胆な経済財政政策を講じていく」と決意を語っている。既に東京五輪・パラリンピックは延期が決まった。日本は今、欧米のような爆発的患者増(オーバーシュート)が起きるかどうかの瀬戸際にある。

《自分で自分を守る気概不可欠》
 「茹(ゆ)でガエル現象」という言葉がある。カエルを常温の水に入れて徐々に水温を上げていくと、逃げ出すタイミングを失い最後に死んでしまうという寓話を基に、環境変化に対応する重要性や難しさを説く警句である。

 新型コロナウイルスの恐怖に覆われた世界は経済システム崩壊の危機に瀕している。戦後75年間、平和を享受してきた日本も国難とも言うべき厳しい状況の只中にある。今後、世界は間違いなく大きく変わる。
  
 政治が率先して動くべきは言うまでもないが、何よりもまず自分で自分を守る気概が不可欠な時代が到来する。茹でガエル的“弱さ”は誰の心の内にも存在する。今こそ自分を厳しく見直し、茹でガエル状態と決別する時である。
(ささかわ ようへい)

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