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10月5日(月) [2015年10月05日(Mon)]

10月5日(月)

7:30 財団着

8:30 鳥取プロジェクト事業打合せ

10:30 吉田泰彦 国際協力銀行執行役員

11:00 南 尚 (株)大島造船所最高代表取締役会長

11:50 羽生次郎 笹川平和財団会長

13:00 山東昭子 参議院議員

17:00 森 喜朗 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長

「外務省の英断」―日本製ワインを採用― [2015年10月05日(Mon)]

「外務省の英断」
―日本製ワインを採用―


「昔からメルシャンの白は世界レベルであった」と、その道の知人は言う。世界一の味覚力を持つ日本で、なぜに日本製のワインが普及しなかったのかは簡単な話で、世界ではブドウの三分の二がワイン用なのに対し、日本では果物として販売した方が高く売れるからであった。しかし、世界的なワインブームの中で、日本人特有の秀れた味覚とこだわりを駆使して日本製ワインの品質が急速に向上してきた。

民主党政権時代、在外日本大使館が高級ワインを使用しているのはけしからんとばかりに叱責し、「ワインは1本1,000円程度で十分」と、馬鹿なことを発言した民主党幹部もいた。

私は以前、外交は庶民感覚ではできないとブログに書いたことがある。その国の重要人物を招待しての大使館での夕食会では、招待された客がサービスする給仕のワインを見て、「私の評価はこの程度か」と思われては招待の意味がなくなるどころか悪印象すら与えかねないのである。

レーガン大統領時代、ホワイトハウスのワインはフランス製であった。レーガンは「俺の選挙区カリフォルニアには優れたワインがある」と、フランス製から米国産ワインに切り替えさせた。今や、ナパやソノマのワインは世界ブランドになった。

これにあやかったか否かは不明だが、外務省は今年から在外公館で使用するワインを全て日本製に切り替える英断をされたようだ。夕食で日本製ワインを話題にすることは、提供する日本食と日本酒と共に、大いに食卓で話が弾むに違いない。農林水産省も驚くべき早さで「日本製ワインとは、日本製のブドウ100%で製造されたものをいう」と明確な方針を打ち出した。

現在、日本で飲まれているワインの多くは、ブドウジュースを輸入してワインを醸造しているケースが多い。しかし、ブドウ畑を拡大して日本産の醸造用ブドウに注力する醸造メーカーや農家も現れ、高品質な「日本ワイン」が増えている。

2013年9月、香港で開催されたアジア最大級のワインコンクール「デカンタ・アジア・ワイン・アワード2013」で、山梨県の中央葡萄酒(株)の「グレイス・グリド甲州2012」が、アジアのワインとして初めて金賞を受賞した。これは私の好きな白ワインである。

グリドワイン.jpg
グレイス・グリド甲州ワイン


その他にも、2012年、ロンドンで開催されたインターナショナル・ワイン・チャレンジで銀賞のアルガブランカ イセハラ2011(勝沼醸造)や、アルプスワイン(株)も活躍している。

ちなみに、2014年の国内ワイン市場のうちの多くは輸入ワインが占め、純国産の「日本ワイン」は全体の約2%に過ぎないという。しかし、純国際ワインの醸造所は全国各地に216社もあり、北は北海道の奥尻島から西は九州の五島列島まで広がっている。

今後、メルシャンやサントリーでは、純国産ワイン強化に向けて自社のブドウ畑を長野や山梨で大幅に拡張する計画だという。日本人の勤勉さ、こだわりを  考えると、10年もあれば日本製ワインは世界ブランドに成長するのではないかと、大いに期待しているところである。

*ワインについての関連ブログ
 「外交とワインと庶民感覚」その1
 「外交とワインと庶民感覚」その2
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