「ちょっといい話」43
―米国 ケネディ大使―
5月9日、話題のキャロライン・ケネディ大使が日本財団にお越し下さった。
定刻15分前に一人の女性を伴って徒歩でお越しになったので、エレベーターホールでお迎えすることも出来ず、大変失礼なことになってしまった。
明るい色彩の東洋系の模様のワンピースを身に纏い、アメリカ人らしい気さくな方で、「東京で購入されたのですか?」と尋ねると「ニューヨークです」とのことであった。
日本財団の活動に興味を持たれ、特に人材育成や障害者問題、若者の交流などに興味があり、勉強したいとのことでお訪ね下さった。
コロンビア大学のロースクール出身の弁護士で、ビッグ・ネームを背負われているが、外交は素人で未知数である。外交はどこの国でも慣例や儀礼を大切にする。しかし、天皇への信任状捧呈式では、日本側は正礼装で応対したが、ケネディ大使は外交慣例を破って平服で式に臨み、その立ち居振る舞いも含め失礼だったとの批判もあったようである。
その後、靖国、イルカ漁批判、NHKとのインタビュー拒否もあり、外交官としての資質を問われかねないことが続いたが、オープンで明るい性格の彼女は、これからの活動についての抱負を語って下さった。
在任中、外交案件以外に実績を作りたいとの希望もあるようで、日米間の若者の交流など、若者同士の出会いを望んでおられ、将来の日米関係にとって若者の交流が重要であること、また、海洋問題にも興味がおありのようだった。
何はともあれ、日米関係は最も重要な二国間関係であると常々発言されていたマンスフィールド大使のような存在になってもらいたいものである。
オープンで明るい性格は、きっと日米の懸け橋に・・・
ご挨拶程度の面談とは申せ、先方からお出まし下さったことに恐縮しているところです。