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笹川 陽平
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11月7日(水) [2012年11月07日(Wed)]
11月7日(水)

7:30 財団着

11:00 事業打合せ

12:00 海洋グループ クリスマスカード用写真撮影

14:30 谷 伸 海上保安庁海洋情報部長

15:00 石原茂雄 御前崎市長

15:30 秋山訓子 朝日新聞編集部・取材

19:00 飯島 勲 元総理秘書官
記者会見「日中防衛交流事業の廃止」 [2012年11月07日(Wed)]
「日中防衛交流事業の廃止」


日・中の中堅幹部(一佐、二佐、三佐、少佐、中佐、大佐)による軍事防衛交流は、民間組織である笹川日中友好基金が主催する現役軍人の交流事業として、日・中間に政治問題が惹起した時にも継続されてきた世界的にも稀な事業であったが、廃止の止むなきに至ったのは誠に残念なことで、心血を注いで10年以上の永きに亘って努力してくれた于展(ウ・テン)氏や胡一平(コ・イッペイ)女史をはじめ、笹川日中友好基金室スタッフには申し訳ないが、私の信念・信条に合致しないので廃止することにした。

以下は記者会見での発言要旨です。

12.10.19 記者会見(佐官級交流中止).jpg


記者会見
―挨拶要旨―


2012年10月19日(金)
於:日本財団ビル 2F


このたび、「日中佐官級防衛交流事業」を中止、そして廃止することを決断いたしました。まず本事業の目的と今回中止、そして廃止に至った経緯と理由についてご説明申し上げます。また、本事業のこれまでの成果についてもお話させて頂ければと思います。

日本財団は日中両国の友好と交流を目的に、笹川平和財団内に「笹川日中友好基金」を創設し、人材育成や研究活動を実施しています。この一環として、日本財団と笹川日中友好基金室は、自衛隊と中国人民解放軍の相互理解の促進に向け、2001年から交流事業を進めてきました。

私は、いわゆる政府間レベルの交流をトラック1とすれば、民間交流をトラック2として位置付け、政治その他の一切の影響を排除し、真に相互理解のための交流をする民間主導の防衛交流というものが可能であると考えました。当時の中国人民解放軍副参謀総長、中国戦略学会の会長もこの考えに合意され、この事業が始まったわけです。

今年度の招聘は8月15日に笹川日中友好基金より招聘のeメールを出しました。招聘期間は10月23日(火)から11月1日(木)までの10日間です。しかし、10月15日に私たちのパートナーでもある中国国際戦略学会(会長馬暁天・中国人民解放軍副参謀長)より、延期の申し入れがございました。私は1日考え、17日に笹川日中友好基金から中国国際戦略学会に延期ではなく中止の通知をいたしました。

事業を進める中では、小泉首相の靖国問題で日中間が大変緊張した時期もございました。この時はいかがなるものかと思いましたが、中国側も懸命の努力をされ、特に抵抗の強かった青島(チンタオ)の海軍基地の見学も予定通り実施されました。まさしく政府間の防衛交流がストップしている時期にもこの民間主導の防衛交流は続いてきたわけでございます。その後、日本の領海内を中国の潜水艦が通過した折にも、日本の防衛省、自衛隊は訪中を果たしました。このような点からも、本事業は専門家の間でも大変高い評価を受けてまいりました。

中国側の訪日者207人のうちのほとんどの方は、訪日前はどこに行っても日本の自衛隊員の制服姿が見られると思っていたようですが、そのような光景は見られず、自分たちが勉強してきたことと全く違うということに気づかれたそうです。本事業は、単に軍事防衛の施設を見学するだけではなく、彼らが興味を持つ農村地帯、あるいは様々な企業訪問等を通じて、幅広く日本を見て頂けるようなプログラムとなっております。

10.21 中国人解放軍訪日団の歓迎レセプションで笹川会長が歓迎挨拶.JPG
中国人解放軍訪日団の歓迎レセプションで挨拶

10.21 来日した中国人民解放軍の将校が日本陸上自衛隊の防災装備の展示を見学.JPG
中国人民解放軍の将校が日本陸上自衛隊の防災装備の展示を見学

10.26 中国人民解放軍将校は海上自衛隊基地見学後の集合写真.JPG
海上自衛隊基地見学後に記念撮影


また、日本の防衛省や自衛隊からも120人が訪中しましたが、初めて中国に行ったという方が殆どでございました。訪中時のプログラムも、単に軍事施設を見学するだけではなく、一般的な社会情勢、あるいは農村地帯の見学等を含め、中国という国を広く知ってもらえるような内容です。このように日中友好基金室並びに中国国際戦略学会のスタッフの尽力で、非常に意義のあるプログラムを作りあげてまいりました。ですから、日中間の政府間交流がストップする中でも、日中の民間軍事防衛交流というものが機能したということは私たちにとっても誇りでした。

0.6.18 日本自衛隊佐官級訪中団が中国海軍基地を見学.JPG
日本の自衛隊佐官級訪中団が中国海軍基地を見学


しかしながら、2年前の2010年10月20日からの防衛交流で、来日真近に中国側から「訪日を延期したい」との要請を受けました。その時も緊急記者会見をし、私は「延期は認められない、中止をする」ということを発表いたしました。本事業が、政治イシューに惑わされるならば、このトラック2である民間が主導する防衛交流の意味は無くなってしまうと考えたからです。

その後2011年7月25日、中国人民解放軍の馬暁天副参謀総長(中国戦略学会会長)と会談をし、以下の4点について合意しました。
*日中双方は、当事業が政治情勢に左右されることなく継続されてきた点をあらためて評価する。
*民間主導の防衛交流の役割を相互に認識し、日中の政治関係に影響を受けることなく今後5年間事業を継続することで合意。
*当初の10年間は笹川日中友好基金が相互のすべての費用を提供していたが、今後は日中両国政府も応分の費用を負担する。
*2011年秋以降、早い時期に事業を再開する。

しかし、このたび中国戦略学会から「日本政府による釣魚島(中国では尖閣諸島を釣魚島という)の国有化を発表してから中日関係は深刻な局面に陥り、両国の一連の交流に大きな影響を及ぼしました。このような状況の中で中国人民解放軍佐官級代表団の10月下旬の派遣が難しくなり、訪日の延期を余儀なくされました」という書簡を頂戴した訳です。

過去の交流を考えてみますと、こういう時期だからこそこのトラック2が機能しなければならない訳で、平和な時期に実施するのではなく、このように相互に不信感が募っている時こそ、日中の防衛交流というものに民間が入ることに価値があるのです。しかしながら、明確に政治イシューによって延期をしたいということは、私たちの趣旨に反するものでございますので、よってこれを中止、事業を廃止するということを決断した次第です。

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