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resize.png日本財団はハンセン病の差別撤廃を訴える応援メッセージサイト「THINK NOW ハンセン病」を開設。皆様からのメッセージを随時募集・配信しています。
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5月9日(水) [2012年05月09日(Wed)]

5月9日(水)

7:30 日本財団

9:30 笹川平和財団汎アジア基金 グエン・テイ・ハインさん

10:00 秋山昌廣 海洋政策研究財団会長
 
11:15 宿利正史 国交省事務次官

12:00 武部恭枝 プライムコーポレーション社長

14:00 ラジオ日本・収録

120509_1.jpeg


17:50 紀伊国献三 笹川記念保健協力財団理事長

「バングラデシュ雑感」その1 [2012年05月09日(Wed)]

「バングラデシュ雑感」その1


ハンセン病制圧活動で久しぶりにバングラデシュを訪れた。

途上国の都市部の交通渋滞はいずこも凄まじいものがある。それでもある程度の交通ルールは存在しているが、バングラデシュの首都ダッカはほとんど無秩序である。

04.15 ダッカ市内の道路はやはりぐちゃぐちゃ。.JPG
目的地に着けるのは・・・


急速な自動車の増加の中、バスにトラック、旧来の三輪オートタクシー、人力車、それに通行人が左右前後より重なり合い、クラクションだけが鳴り響く。勇気ある日本人でもさすがにここでは運転出来まい。ほとんどのバスの塗料ははげ落ち、ベコベコになった状態である。

ダッカから約250kmに位置するインド・アッサム州に隣接する国境の街・スリモンゴル到着まで、ダッカの市内を脱出するのに約2時間、元警察官の運転手は「腕には自信があるから心配するな」と言うが、いたるところでバスやトラックを追越すために反対車線に入り、対向車とのチキンレースでは何度も衝突寸前に。身を固くすること6時間のドライブであった。

スリモンゴルは平坦地の多いバングラデシュでは珍しくなだらかな丘陵地帯で、インド・アッサムにかけて茶畑が続く。だが、静岡の茶畑のように美しく整備されてはおらず、乱雑に生えている茶木を車窓から眺めると、自然の植生と思われるほど手入れが悪い。

04.14 スリモンゴルに到着。茶畑が広がる.JPG


スリモンゴルの茶畑で働くハンセン病回復者を激励の後、3kmほど先のインドとの国境を訪ねた。竹竿の遮断機はインド側にもあり、その間の約50mほどが緩衝地帯となっている。警備の兵士は写真禁止と手を振るが、同行の富永夏子は首からブラ下げたままでカメラのシャッター押すので誰も気づかない。実に手慣れたものである。

04.15 ちょい悪おやじは国境線を越えた!?.JPG
警備の兵士を横目に、ちょい悪おやじ国境を超える!


道路の両脇は、以前、ネパールとインド・ビハール州の国境で見たような簡単に超えられる塀ではなく、7〜8mはある高いフェンスが国境線に沿ってどこまでも続いている。現地新聞には、4月14日はバングラの正月で、国境で分断された親族同士が思い思いの贈り物をフェンス越しに交換する写真が掲載されていた。島国日本では想像もできない国境線の悲劇は世界の至る所にあり、紛争の原因になっている場所が多い。永年生活してきた部族の分断の悲劇はアフリカに顕著だが、このアジアにも多数存在する。

現地滞在約2時間で往復11時間の身の縮むような運転に身を任せての1日となった。

発展途上国での活動は、常にこのような危険な交通事情の中で行われている。今まで一度も交通事故に遭わなかったのは不思議なことで、神のご加護があるのかも知れない。
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