お腹が空いたまま眠りにつく子供が少しでもいなくなりますように・・・
「空腹をかかえ眠りにつく」
―夕食抜きの活動―
日本のように、何事も時間通りに進む国は稀である。特に世界の僻地での活動は時間の予測が立たない。その上スケジュールは常に苛酷である。そこで同行者には食事は食べられるときに食べておく。特に朝食はしっかり食べるように指導している。昼食、夕食が抜きの場合も多いからである。
今回のアフリカのマリでは、笹川アフリカ協会の農場視察で片道3時間走り、農民の歓迎会の後の昼食はビール一杯とパンだけだがほとんど手をつけられず、帰路は白バイの先導で猛スピードでホテルに帰館。直ちに身支度して空港に向かった。
ブルキナファソまで約1時間のフライト。疲れからかすぐに眠りに入る。気がついたら着陸で機内の軽食も食べ損なう。ホテルに入ったのは午後11時を廻っており、勿論レストランもなく、珍しく空腹感に襲われた。
今回のマリの首都バマコでは、笹川アフリカ協会設立25周年式典がトゥーレ大統領、各国高官出席のもとに盛大に行われた。
目的は貧しい農民に食糧増産を指導して農民たちが空腹のまま眠りにつくことがないようにを合言葉に「Never Give Up」の精神で闘ってきた成果を参加者から祝福された式典でもあった。
しかし、その当事者が空腹のまま眠りにつかざるを得なかったとは実に皮肉なことであった。たった一晩ではあったが・・・・。