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「ハンセン病制圧活動」―ネパールで初めての全国会議― [2025年05月21日(Wed)]

「ハンセン病制圧活動」
―ネパールで初めての全国会議―


ハンセン病は現在進行形の病気です。特にインド、インドネシア、ブラジルは人口も多いことから、隠れた患者も多く、今なお厳しい偏見・差別と共に苦しんでおられます。また、コロナ禍の影響もあり、患者数が増えているのが現状です。

50年にわたり世界124ヶ国を訪問、ハンセン病の制圧に情熱を燃やしておりますが、残念ながら非力であります。しかし、NEVER GIVE UP(決してあきらめない)の精神で世界中を引き続き飛び回っております。

今回はネパールで初めてとなるハンセン病全国会議を開催。続いてスリランカ、インドネシア、ブラジル、アフリカ諸国と活動は続きます。以下ネパールでの挨拶(原文英語)です。

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開会式でスピーチする筆者。中央がポーデル大臣、右がオリ首相



カドガ・プラサード・シャルマ・オリ・ネパール首相、プラディープ・ポーデル保健人口大臣、ご列席の皆さん。ハンセン病全国会議に参加いただき感謝申し上げます。

特にオリ首相におかれては、昨年9月にお会いした際に、ネパールからハンセン病をゼロにするために本会議を開催することに力強い同意を下さり、卓越した指導力のもと本日ネパールで初めてとなるハンセン病全国会議の開催を実現下さったことに心から敬意を表します。

私は半世紀以上にわたりハンセン病そして、ハンセン病に伴う差別を撤廃するために124ヶ国の現場で活動をして参りました。ご存じの通り、ハンセン病は今や早期発見・早期治療で障害なく完治する病気となりました。また、ハンセン病患者、回復者に対する差別は不当であり、撤廃していかなければなりません。

ネパールは保健省の多大な尽力もあり、2010年にハンセン病を公衆衛生上の問題として制圧が達成されました。しかし、コロナの影響で全世界的にハンセン病対策が停滞し、残念ながらネパールにおいても近年患者が増加傾向になるという厳しい状況にあります。

こうした困難な状況においてもハンセン病を無くすための活動を続ける心強い仲間がいたのもここネパールでありました。ミングマ・ギャブ・シェルパ氏は、コロナ禍においてもエベレストに登頂され「ハンセン病を忘れないで」のバナーを掲げ、ネパールのみならず世界のハンセン病対策の重要性を伝えてくれました。また、ラルガ病院のクリシュナ院長を中心に、ハンセン病回復者による自助グループが活発に活動し、患者の早期発見・早期治療や啓発に大きく貢献してくれています。

こうした素晴らしい活動がなされているネパールだからこそ、私はネパールが他国に先駆けてWHOが掲げる2030年までにハンセン病をゼロにするという目標を達成できると確信しております。ハンセン病全国会議を通じて、オリ首相、そしてポーデル大臣の力強い指導力のもと、次期国家ハンセン病戦略が策定され、また、ネパール・レプロシー・ミッションやネパール法曹協会の尽力により残された差別法撤廃が実現することを心より期待しています。

お集まりの皆さん、我々が共に力を合わせれば、ハンセン病のない世界の実現は見果てぬ夢ではありません。皆さん、共に不可能を可能にして参りましょう。ありがとうございました。(了)
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