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「夏の思い出」―海洋ゴミ回収作業― [2024年09月20日(Fri)]

「夏の思い出」
―海洋ゴミ回収作業―


7月22日に筆者も「宇和海に点在する上陸困難海岸の漂着ごみ〜大型上陸母船での巡回回収作戦〜」に参加した。その時の様子が7月25日付nippon.comの記事に取り上げられましたので、ご紹介いたします。

******************


漂着した大量のごみに悩む愛媛県宇和島市の離島群で、上陸用舟艇やプラスチック減容機・圧縮機を活用した清掃プロジェクトが7月22日にスタート。アクセスが困難な島の先端部などで、約30トンの海洋ごみを回収した。

瀬戸内海に面した愛媛、香川、広島、岡山の4県と日本財団が連携する海洋ごみ対策事業「瀬戸内オーシャンズX」の一環。当初は2021年度から4年間の予定だったが、今年4月に27年度までの期間延長と取り組み強化を決定。ごみの回収量は年平均26トンから86トンまで引き上げた。今回の回収作業で年間目標の35%をクリアしたことになる。

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120人が集まった宇和島港での出陣式


掃討作戦の舞台となった県西部の宇和海(うわかい)は、瀬戸内海の西の玄関口。太平洋の潮流が枝分かれして注ぎ込み、名産のタイをはじめ海の幸に恵まれる一方、多くの漂流ごみも押し寄せる。島が多い上に、沿岸部は複雑に入り組んだリアス式海岸のため、アクセス困難な場所だらけ。ごみが滞留している地点は約560カ所に上り、総量にして軽トラック3万2000台相当だという。

日本財団の笹川陽平会長は「宇和海の漂着ごみは他県や外国から出たものがほとんどで、愛媛県は被害者。現状を聞いて、優先して取り組むべきだと感じた」と、作戦開始の場とした理由を説明。外海に近いため波が高く、作業が困難な海域だが、ここで成果を出せば活動に弾みが付くとの狙いもあった。

立ち入り困難な海岸で120人が清掃作業
清掃作業には笹川会長や愛媛県の中村時広知事をはじめ、地元漁業協同組合員、中学生を含むボランティアら120人が参加。一同は宇和島港からチャーター船に分乗し、片道30分ほどかけて沖合の戸島(とじま)へと向かった。

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総トン数300の上陸用舟艇。清掃車などの乗降も可能だ


戸島は周囲18キロメートル、200人が暮らすブリ養殖の島。作業員を乗せた船は集落地帯を通り越し、西に突き出した長崎鼻と呼ばれる無人地帯へ。

上陸用舟艇は船首から大きなスロープを伸ばし、桟橋のない海岸でも作業用車両や人を送り込める特殊な船舶。主に軍用船となっており、ごみの回収・運搬に運用している例はほかにない。作業員を運んだ船は上陸用舟艇に接舷。スロープと即席の桟橋を伝って、海水に足を濡らすことなく海岸に降り立てた。

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石だらけで足場の悪い海岸を人海戦術で清掃していく 写真:日本財団


上陸地点には大量のごみがずらり。プラスチック製の大型フロート、ブイ、その他のごみに仕分けされていた。3日前から試験的に回収作業を進め、戸島と近隣の離島から小型船舶で運んだものだという。

一同はまず、フロートを波打ち際へとバケツリレー。大きな袋にまとめてクレーンで上陸用舟艇へと運び込む。

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プラスチック粉砕機(左)と減容機(右)


かさばるフロートは船に積んだプラスチック減容機で4分の1サイズに。この機械では、時間をかければ10分の1まで圧縮できるそうだ。続いてブイも同様にリレーして、船上の粉砕機で小石大にした。

残るはコンテナ、ポリタンク、ペットボトル、カップ麺の容器など、さまざまなプラスチックごみ。手分けをして回収、分別作業を進め、およそ1時間でごみは一掃された。

中村知事はきれいになった海岸を見渡しながら、「途方に暮れていたごみが、この方法で一掃できることを実感した。国の回収作業でもこの船を検討してほしい」と、感慨深げだった。

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中村知事(左)から笹川会長にごみを手渡しする場面も


ごみ削減意識を子どもから広める
また中村知事は「ごみ発生の抑制にも努める」とし、その一環として、今回の作業では地元の中学生に参加してもらったという。「環境教育を受けた児童・生徒は親や周りの大人を巻き込んでくれる。役所の注意喚起に耳を貸さない人も、子どもの声なら届く」との狙いからだ。

実際に作業に参加した中学生たちは「レジ袋はもう使わない」「気軽に何でも捨てないように気を付けます」と、環境問題を身近に感じたようだった。

宇和海では今後3年間で、特にごみが多い107カ所の巡回回収を予定。海洋環境の保全が国際課題となる中、「瀬戸内オーシャンズX」はモデルケースとなることを目指す。

活動に手応えを感じたその帰りの航行中に、船が突然に停止するアクシデントに出くわした。漂流していた漁網のかけらがスクリューに絡まったのが原因だ。海洋ごみが景観や生物への被害だけでなく、船舶運航の安全にも影響すると身をもって知った。

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清掃作業のビフォア・アフター。劇的にきれいに! 写真:日本財団


取材・文・撮影(クレジットのない写真)=ニッポンドットコム編集部
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コメント
海と日本プロジェクト㏌えひめ事務局、南海放送の山本英利と申します。この度は最高気温33度の猛暑の中、愛媛県宇和島市までお越し頂き、誠に有難うございました。
海と日本プロジェクト発足時から東京支社にて担当させて頂き、CFB事業ならびに瀬戸内オーシャンズX事業についても発足時より関わらせて頂いておりますが、今回のように官民が協力して海ごみ対策に懸命に取り組もうという雰囲気が醸成されてきたこと、誠に感慨深く感じております。愛媛県民のみならず、瀬戸内圏在住の一人ひとりの海ごみ対策に対する熱い思いが、こうした形で前進し、形として現れるステージに入った事、大変有難く感じております。これも、日本財団の皆さまの多大なるフォローのおかげであると、改めて御礼を申し上げます。
これからも、エリア事務局として各自治体や各団体との調整を行いながら、美しい瀬戸内の海を次世代に引き継ぐ活動のお手伝いをして参りたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。
Posted by: 山本英利(海と日本プロジェクト㏌えひめ事務局)  at 2024年09月20日(Fri) 09:58

笹川会長、いつもありがとうございます。

上陸できる船!!

こんな船があったのですね。

我々の活動拠点、江ノ島でも、ゴミがたまって人手が入れない場所があり、ほか、全国でも、海から運べばすぐにゴミを持ち運べるのに、海から海岸へのアプローチは、なかなか大変で、バケツリレー方式でゴミを運んでいます。

この上陸ができる船の小さい版が、もっとあれば、
人がなかなか上陸できなく溜まってしまっているゴミを
回収できます。

回収できれば、プラスチックも大きな状態で拾えます。

この船を参考に、もっと小さな船の開発が進めばと願い、
私も動いてみます。

いつも勇気と情報をありがとうございます。
Posted by: NPO法人海さくら 古澤純一郎  at 2024年09月20日(Fri) 09:04